【ウィスラー(カナダ)立松敏幸、金子淳】6度目の挑戦もはねかえされた。20日(日本時間21日)に行われたバンクーバー五輪のノルディックスキー・ジャンプ個人ラージヒル。冬季五輪では日本史上最多6度目の五輪出場となった葛西紀明選手(37)=土屋ホーム=は、悲願の個人種目メダルに挑んだが、惜しくも8位に終わった。「五輪のためにやることをやって体調も良かったが……。残念」。この悔しさを最後の団体戦にぶつける。

 日本人最多タイのワールドカップ(W杯)通算15勝の実力者も、なぜか五輪での個人戦では栄冠に縁がない。94年リレハンメル五輪では団体で銀メダルを手にしたが、個人種目は同五輪ノーマルヒルの5位が最高。今大会もノーマルヒルは17位だった。

 忘れられないのが98年長野五輪だ。けがの影響で団体の出場メンバーから外れた。自分のいないチームが金メダルを得た場面を目の当たりにし、悔し涙が止まらなかった。以来、葛西選手は常に「金メダルを狙う」と公言してきた。昨オフは馬力で勝る欧州勢と渡り合うため、再び下半身の強化に努めた。「ゆっくり、じっくりと金メダルの大目標に向かって」努力してきた。

 この日の朝、姉の浜谷紀子さん(40)は北海道名寄市の自宅から葛西選手に「気負わず納得のいくジャンプをしてください」と激励のメールを送った。10分後、珍しく返信があった。「気負わず飛んでくるぜ」。良い状態で五輪に臨めていることが分かり、紀子さんは安心したという。2回目には135メートルの大ジャンプ。しかし、表彰台は遠かった。

 残るは22日の団体戦のみ。苦戦も予想されるが、「(きょうの2本目のジャンプを)団体戦につなげたい」と葛西選手。

 97年に母幸子さんを火事で失い、所属先企業のスキー部が2度も廃部になるなど度重なる苦難を味わった。自分の夢は実らなくても、チームのために最後まで決してあきらめない。

【関連ニュース】
バンクーバー五輪:スピード競技ウエア 下着透けてる?
バンクーバー五輪:「失格続き」で橋本団長が猛省求める
五輪ショート:韓国・李政洙が千メートルも制覇
五輪スノーボード:「応援に感謝」…国母が帰国
五輪ジャンプ:葛西が入賞、エースの存在感示す

天皇、皇后両陛下 ハゼの世界展鑑賞 国立科学博物館で(毎日新聞)
月内に複数案、米と協議を=普天間移設で北沢防衛相(時事通信)
万引きで女性を誤認逮捕=容疑の女と酷似、裏付け不十分-都内のスーパーで・警視庁(時事通信)
93人を追加合格に=入試で正答間違える-日大(時事通信)
元理事長、業過致死罪で起訴=山本病院事件-奈良地検(時事通信)
AD