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2010年10月09日

妖精ノ鱗粉

テーマ:ステルクララ★物語

 ステルクララの森には一晩では数えきれないくらい昔から、妖精と呼ばる種族が棲んでいます。
 妖精たちはそれぞれの「血」に引き継がれた役目を担っていて、ある家はすずらん、ある家はすみれと、多くは
動けない花や樹木の伝達や身の回りのお世話をするのが仕事です。
 妖精たちはそうしてお世話をした花や樹から蜜や木の実を分けてもらって暮らしています。

 妖精たちはみな背に薄い翅を持っていて、それらは「家系」によって少しづつ異なっています。
 この鱗粉は光る種のキノコの世話をしている妖精のものです。キノコの胞子を運んだり、お互いの成長を妨げるような場処に生えてしまったキノコを移動したりと、キノコの世話も大変です。中でも光るキノコの世話で一番大変なのが、太陽の光を集めてキノコたちに振りまくことでした。光るといってもキノコなので森の中の、それも陽が届かない薄暗い処で育ちます。ただし、一度フィルターにかけて、柔らかくした少しの光がどうしても必要なのでした。そこで、妖精たちは自分の翅に光を集め、それを森の奥まで運びます。そして翅をフィルターにしてキノコたちに振りまくのです。
 こうして柔らかな光をもらったキノコたちは夜になると森のあちこちで、常夜灯のように光り、暗い森の道を
照らすのです。
 キノコの命がやがて尽きると、妖精たちはそれを石化して螢光石とよばれる石を作ります。
 
 いつしか、この家系の妖精の翅の鱗粉には不思議な光が宿るようになりました。


 この標本は、その鱗粉を集めたものです。


天氣後報-妖精ノ鱗粉/きらら舎

ミニチュア試験管に詰めました。

ラベルは、最近、次回ドールセットのせいでエストニアにはまっているため、エストニア語です。

それ以外の意味はありませんが、ドールショウ&市議会薬局の撮影カフェ&一般公開日に秘薬に仕立てて販売予定なので、エストニア語、、、、です。


明後日の豆本カーニバル用に燐寸箱仕立てにしました。



天氣後報-妖精ノ鱗粉/きらら舎


天氣後報-妖精ノ鱗粉/きらら舎


天氣後報-妖精ノ鱗粉/きらら舎

前述の作り話も付いています。



天氣後報-妖精ノ鱗粉/きらら舎

この粉の正体はローマングラスです。


大量のローマングラスを大きな箱に入れて分類する際に、表面の銀化が剥離したものです。

表面に付着していた泥や欠けた破片なども入っています。

(試験管には必ず硝子の欠片も入れています。)


故意に剥がしたり割ったりしたものではないので、大量のローマングラスを長い間扱う中で少しだけ採れるものです。



2009年01月04日

蛍光學標本(冬季)

テーマ:ステルクララ★物語


天氣後報-ステルクララ標本學標本

昨年、蛍光物蒐集癖が嵩じて、そこにステルクララの物語が加わって、蛍光標本箱を作りましたが、その第2弾です。

冬季に採集したものという設定です。

以下、ステルクララの作り話……


天氣後報-ステルクララ標本學標本

【モス】

夏仕様では乾燥して白くなっていたモスも冬季はしっとり翠色です。


【妖精の繭殻】

妖精の繭殻標本は冬季には凍って白く変色しています。

ステルクララの森に棲む妖精は約12ヶ月を繭の中で過ごし、満月の夜に、繭から染み出るように孵ります。妖精が生まれた後の繭殻は硝子化し、黒色電燈で蛍光します。


【虹色蛍光石】

月夜の滝にて採集。蓄光はしない。


【蛍光硝子の滴】

海岸にて採集。夏に採集したものは透明だったのだが、冬季のものは翠と乳白色の不透明なもの。


【月光貝】

海岸にて採集。


【螢硝子の雪】

ステルクララの森の特定の場処に降り積もった雪を光硬化性硝子に置き換えたもの。


【銀河硝子粒】

広場でクラウンが飛ばしたもの。




天氣後報-ステルクララ標本學標本

ステルクララの物語は、暴走する妄想をきらら舎アイテムとリンクさせながらまとめているものです。

螢硝子の雪は、実際に雪の結晶の標本を取る方法から思いついたもので、蓄光する繊維でできた綿です。

月光貝なんていう貝も、もちろん実在はしません。トミガイに蓄光塗料を塗布したもの。


部屋の壁に飾っておいて、夜、電気を消すと標本箱がぼおっと光って妖しいです。

2008年07月27日

Sky Particle

テーマ:ステルクララ★物語

きらら葉に『空の青を集める仕事』について書きましたが、『少年少女夏休み展』用に、そのボトルを作りました。


kirara


ステルクララには昼と夜を管理する仕事が存在します。

夜が終わる時刻になると空の「青」を集め、特別な硝子壜に詰め、夕刻まで保管します。

夕刻になると保管していた「青」を空へ解き放ち、やがて、その「青」に包まれた街や空は静かに夜へと移行します。

時代によっては、この「青」を「夜の帳」などと呼ぶこともありました。


この「青」を特別に少しだけ譲ってもらって小さな硝子壜に詰めました。

それがNight Sky Blueです。ブラックライトでは青く蛍光し、暗処では薄い翠色に蓄光します。




この仕事では、天一面の「青」を小さな硝子壜に凝縮して保管するので、硝子壜の中にあっても濃い青色を呈していますが、今回分けてもらった分はほんのわずかな上に、普通の硝子壜なので、その青色を見ることはできません。

「青」を分けてもらうときに混ざってしまった靄に吸着した成分が、ブラックライトを照射したり、暗闇に置いたりするとわずかに光る程度です。


そこで、これを結晶化してみました。

Sky Particleという小壜がそれです。


暗闇で青く輝いています。




そんな作り話を栞にしたためました。

2007年08月17日

言葉を売る店

テーマ:ステルクララ★物語

言葉を売る店


ステルクララに作った『言葉を売る店』。

特装師イサさんとのコラボショップです。


架空の街ステルクララでは『言葉を売る店』は、薬屋さんであり、病院であり、占い屋でもあります。

売っているのは「言葉」。

実際には活版印刷の活字を、いろいろなパッケージにして販売します。

前々回に紹介したのはオリジナルニードルケースに入ったもので、「螢」とか「月」とか「青」など、漢字一文字だけを入れたもの。

イサさんとのコラボ商品は、単語シリーズで、その言葉を演出するパッケージ入です。


ところで、活字。

活版印刷の風合いがとても好きで、これに使われる活字自体も金属の小さなスタンプのようなので可愛いのです。

活字好きは、小学生の頃、『銀河鉄道の夜』を読んで、これに登場する活版所の風景に興味をもったところから始まります。『銀河鉄道の夜』でジョバンニが活版所でアルバイトをし、銀貨を1枚もらう場面です。この時、ジョバンニが手渡されて活字を拾っていく「平たい箱」は文選箱といいます(これもルーチカカフェで販売します)。


活版印刷の趣はなんといっても、文字の凹みです。そして、行間。

写植やDTPでは行間や余白は、ただタイピングする時に隙間を空ければいいだけですが、活版ではインテルやクワタなどで作りだします。活版印刷で印刷された古い書物を眺めていると、すっきり空いた空白に、インテルやクワタの存在が感じられます。

実用性を考え、コンピュータの手軽さと比べると、今さら活版で長文を印刷してみたいとはなかなか思えませんが、言葉を売る店では、行間や空白にも気持ちをこめて、単語を捺したいと思います。

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