政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記 (朝日新書)
嶋 聡
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◆この本の感想◆

この本は、代議士3期務めた政治家が、

民間企業に転職した話である。
しかも、転職先はソフトバンク。


一見違う世界に思えるが、

本書を読むと、意外な共通点があるようだ。


政治家のビジネスモデルにも言及している所も

興味深かった。


政治家時代の経験が生きる「渉外活動」での

エピソードも面白かった。



◆社長室長から見た、孫正義氏◆

孫氏を傍で見ていた筆者ならではの

エピソードも載っている。


孫氏のすごさは、

「ピンポイントで目標を選ぶ眼力」だという。


役員会の反対を押し切ってヤフーに100億円もの投資した。

中国の企業であるアリババでもそうだ。
「数ある中国企業のうち、アリババを選んだのはすごい」

と筆者は語る。



また、孫氏は本当によく働くという。

社長といえども、9時から深夜0時まで働いているらしい。

昼食・夕食は会議をしながらだという。



◆ソフトバンクの多様な会議◆

ソフトバンクには多くの傘下企業があり、

それに伴い多くの会議が開かれる。


異なる企業風土によるシナジー効果を出すため、

横断的な会議が開かれている。


例えばソフトバンクテレコム(旧・日本テレコム)は、

もともとJRが発祥らしい。

そのため、正確な時刻表で動く文化が残っているとのこと。


対してソフトバンクBBは、元々ソフトバンクにいた幹部が多いせいで

インターネット文化であるそうだ。

トライアンドエラーで直していく、「スピード命」の文化だ。


そう考えると、上手く異文化を融合させているということがわかる。

詳しくは本書で。