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2010-04-17 09:00:00

■書評■大人向け?児童小説の名著「君たちはどう生きるか」吉野源三郎 本魂一斉レビュー

テーマ:書評:その他

多読書評ブロガーの石井です。


戦前の道徳書として書かれた本でコぺル君というあだ名の本田潤一という小学生の主人公と「おじさん」との往復書簡形式で進む物語です。


有名な本らしいのですが、私はこの本魂の一斉レビューで取り上げられていたことで初めて知りました。


君たちはどう生きるか (岩波文庫)


未読書で今週は体調も崩していましたし今週の一斉レビューは未参加かと考えていたのですが、どうもML上でやりとりされている本への思いが何か違ったんです。


「アマゾンレビューも熱い」という本魂東京事務局長TAKAさんの言葉に押され、アマゾンを見に行った余波で、思わず前日の金曜日の昼に本屋さんへ走ってしまいました。


戦前の道徳書として書かれたものなのですが、現在40件を超えて5つ星のアマゾンレビュー評価を得ている感想の中から一部引用抜書きです。


<以下アマゾンレビューより引用>


自身の過去を投影しながら真剣に考えさせられる


「主観的認識に没して恣意的な欲望に走る人間が社会の不調和を奏している」ことを説いているくだりにおいて、少なからず自分にあてはまる、あるまじき人間像を突きつけられたことが衝撃的


本書の意義は、本書を読んで、それぞれがどう生きるかを考える所にある


何か人生の壁にぶち当たったとき読んでいる本


「この世の全てのものが関わりあっている」ということについて,既に理解していたような気でいたが,コペル君の素朴で日常的な思考を通して,改めてその事実の大切さを感じさせられた


子供向けに書かれた本ではあるが、正しさとはなにか、生きるとはなにかという問いは相手を選ばない


「どう生きるか」というよりもむしろ「君の好きなように生きろ」と言ってるような気がした


社会規範崩壊の時代…船の航海に例えるならば、暗夜航路の中、この本はコンパスや灯台のような「確かな指針」を我々に与えてくれる名著だと確信しました


人生を切り開く厳しさから逃避し、自らの命を絶ったり、自分の世界に閉じこもる若者が増えているとのマスコミ報道を見る度、この本を読んで人生を見つめなおして欲しいと思うばかり


人間としての誇り、それがかつてないほど求められている今だからこそ、ぜひ読んでおきたい本


満州事変の後騒然としてきた不安な世情のなかで,人間にとってよりよい明日への望みを若者に託す著者の筆は焦がれんばかりの熱さ


自分が人生に向かう姿勢にゴマカシは無いか,言い訳をしてはいないか,逃げていないか,コペル君を見ていると自分を糺さずにはいられなくなります。この本の切っ先は,まっすぐ自分の喉元に向けられたものだった


人間に関する基本的な問題を著者は直視している


<以上アマゾンレビューより引用>


相当熱いですね!!このレビュー一覧を見て、一斉レビューに参加しようと思い立ちました。しかし何か違和感を感じるものもありました。そして本書を実際読んでその意味が分かりました。


■読書好きな人(大人)に受ける本


アマゾンレビューに投稿する人達は、相当読書家です。そういう読書家の人達を興奮させる内容です。つまり結構インテリ向けの本だと私は感じました。


少なくとも「岩波文庫」という冠でも出版されているあたりからそうですし、文庫版で339ページという分量にしても内容的にも、普通の小学生の読めるような児童書ではありません。


児童書だという見当で昼休みに立ち読みで読んでしまおうと考えていた私は、厚みと字の細かさにまず驚き、ナポレオンの英雄伝が栄枯盛衰含めて数ページで概略されていることや、経済学を学ぼうというような記述に、児童書という先入観を持っていた私は思わずのけぞってしまそうになりました。


■子供というよりパパ・ママにオススメしたい


そして私個人的には「今読んでおけて良かった」と感じます。


この本に触れて啓発される少年少女が少なからずいるのだとすれば、今1歳3歳のうちの子供たちがきちんと本を読めるようになったときに、パパが伝えられるようになっていなければならないでしょう・・・


少なくとも今の私には本書に書かれている叔父さんからコぺル君への書簡に書かれた「問い」の答えを明快に言うことはできません。


パパ・ママにオススメなものとしては勉強の意義や貧富についての考え方などの項目も、「なんで勉強しなきゃいけないの?」みたいな子供の素朴な疑問に対応する際に、参考になる点があります。


もし自分の子供に直接渡せるときがあるとすれば、中学生以上になってから、本当に自分の人生が辛いと思えるような経験を超えようとしている時です。


■名著の条件


蛇足的になりますが、何度か本ブログでも書いた名著の条件「一番大切なものを隠す」ということが本書でも明確に行われています。


明確に立てられている問いは「君が日々生み出している大きなものはなんですか?」です。


前後の文脈の詳しくは本書をご参照ください。


<以下、本文より引用、抜き書き>


■天動説、地動説


自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることが出来ないでしょう。


大きな真理は、そういう人の眼には、決してうつらない


■君の思想


自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくこと


ただ一度の経験の中に、その時だけにとどまらない意味のあることが分かってくる


それが本当の君の思想というもの


常に自分の体験から出発して正直に考えてゆけ、ということ


<引用、抜き書き以上>


子供に思想を説く前に、「自分の思想」を見つけられる日はいつ来るものでしょうか。


【本日の紹介書籍】

君たちはどう生きるか (岩波文庫)
吉野 源三郎
岩波書店
売り上げランキング: 1566
おすすめ度の平均: 5.0
5 私の座右の書です
4 あの時代を思い出す
5 一見古臭いけど
5 道徳教育というならこのくらいのものを
5 ブレードランナーとネバーエンディングストーリーを足したよう。


【本魂一斉レビュー一覧】


ビジネス書で「知」のトレーニングを!~知磨き倶楽部
http://ameblo.jp/axis-ye/entry-10508549396.html

本と、バレエと、音楽と。
http://ameblo.jp/little-charo/entry-10505010481.html

わたしの本だな My Book Shelf.
http://ameblo.jp/shino-mei/entry-10509764858.html

=行動読書=月間101冊多読書評ブロガー石井による学びのシェア
http://ameblo.jp/satokumi1718/entry-10509775837.html


本魂!~1冊の本から始まる想いの連鎖~

京都で働くはんなり大阪人のブログ
http://ameblo.jp/the-goal/entry-10510198174.html

ビジネス書書評 ~now here man~
http://ameblo.jp/now-here-man/entry-10504993850.html

【編集後記】

まだお腹がごろごろ言っています。子供からは人生について肉体的にも精神的にも本当に教えられることが多いものです。


「ビー・ヒア・ナウ」という演劇の台本を本にしたものたまたま同じ書名の本と間違って手に取りました。

その中にあったのは、劇団の中では人生で必要なことが全て起こると書いてあります。


家庭でも職場でもどこでも必要なことは色々と濃縮して起きているものだと思う今日この頃です。


日頃の疲れが濃縮して胃腸に出てきた多読書評ブロガーの石井でした。


本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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コメント

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1 ■1冊の本との出会いは。

人生の道しるべと、わたしは想っています。
だから、なにげに手に取った本(手にとらされた、と言うほうがふさわしいかも)は、あなどれないですね。
今日も、アツい語りをありがとうございます。

2 ■Re:1冊の本との出会いは。

>初心者の100人集客技術☆ただうみさちさん

いつもコメントありがとうございます。

私はなにげな出会いの中に衝撃を受けたいがために多読している感じです。

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