「プロデュース能力」佐々木直彦 多読書評ブロガー おすすめ本


多読書評ブロガーの石井です。


ゴールデンウィーク中に読破したビジネス書の中ではイチオシでした。


プロデュース能力という切り口によるビジョン型のリーダーシップ論が展開されています。経営者・起業家・会社員問わず、気付きの得られる良い本です。


■あとがきが渋い


本書で解説されているビジョンとストーリーの立て方をまさに体現したようなものになっており、読む人を強く引きつけるものがあります。


本書の生まれてくるきっかけを、本書の中で解説しているようにストーリー仕立てで書かれて、しかも今風にブログへの誘導まであります。


プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動


■ビジョン(未来仮説)が必要な時代


筆者はまず従来型の問題解決思考では対処できない問題が増えてきていることを指摘し、その「問題を解決」するための方法論として、プロデュース能力を上げています。


そしてそのプロデュース能力に必要なものとしてビジョンを作成することの手順を7つの質問という形で提示されています。


1.ビジョン
 (1)ビジョンは何か?
 (2)なぜそのビジョンなのか?
2.ストラテジー
 (3)コアテーマは何か?突破口となるアイデアは?
 (4)自分に何が出来るか?
 (5)誰に何をやってもらうか?
3.バリュー
 (6)大義名分は何か?
 (7)付加価値は何か?


ビジョンはあまり数値目標などの明確な形ではない方が良いということです。ビジョンは自分だけで語るものではなく、そのビジョンを掲げるチームメンバー全員が、自分の言葉で語れるようであることが理想です。


■プロデュースにより「囚われの思考」から脱却する


「魅力あるビジョンを描いて、そこにいたる道を示し、なぜそうすべきなのか、そうしないことによってどうなるのか、ビジョンが実現すれば、どんなことが起きるのか、これらを周囲にわかりやすく、戦略的に手順を踏んで説明し、プロデュースに対する支援体制をつくっていくことで、世界は大きく変わっていく」


この支援体制を作るという部分は、先日聞いた福島正伸さんの講演会にて、プレゼンテーションは、共感・感動を得て見た人が応援したくなるような場を作ることだということをおっしゃっていたことに繋がるものなのかと思います。


(参考リンク)福島正伸さん「超人気コンサルタント養成講座」 レビュー記事


■戦略系のコンサルティング会社も同じ


学生時代に某大手戦略系コンサルティング企業のクライアントへのコンサルティング初回のプレゼンテーションを見せてもらったことがありました。


そこに書いてあったのは、ビジョンを共有してまさにこの「囚われの思考」を脱却して目標を目指すために頑張っていきましょうというフレームワークを刷り込むことだけを角度を変えてひたすら説明していくというものでした。


■壁を越える思考


1.論理的に飛躍した発想を肯定する
2.心に沸き起こる感情や直観を重視する
3.反対多数でも実行できると考える


なぜかまた学生時代のことを思い出してしまいました。日本コカコーラ社の入社面接時に出されたディスカッションの際に、エコになるようにマイカップを奨励するという企画を提案したところ、非常に場が賛否両論で盛り上がりました。


私が提案したそのマイカップ企画へ「否」の声が大きかったのですが、その「否」を女子高生へ流行らせようとか「飛躍した妄想的発想」で受け答えしていくことが非常に楽しかったのを覚えています。


何より、紙コップやビンカンはムダだと思っていますし、マイ箸もマイとうがらしブームが起きる10年以上前のことでしたが、何か出来るんじゃないかと言う勝手な考えはありました。


また脱線的邂逅でしたが、本書ではなるべく反対へ抵抗することに労力を使わずに、ひっそりと行動を初めて行くほうが良いと書かれています。こっそり始めるシャドーワークに限ります。


■行動の壁となる3つのブレーキ


1.深層心理的ブレーキ
 トラウマ・葛藤、役割意識による自己規制、自信不足
2.物理的イメージ
 時間がないというイメージ、場と環境、資金
3.身体的イメージ
 体力・体調


■ビジョンの発生源


テーゼ
「何かをなしとげたい」「誰かのようになりたい」
アンチテーゼ
「こんな状況嫌だ」「脱却しないと大変」


テーゼとなるモデルが多くいて、アンチテーゼとなる世の中の状況は数多くある中で、有る意味発生源には困らない世の中かと思うのですが、いかがでしょうか。


■ビジョンは一点ではなく、方向性を示す


具体的な数値が入っていたほうが良い「目標」と異なり、ビジョンは単なるゴールイメージでもなくもっと「統合的」なものだとされています。


ゴールイメージそのものではなく、ビジョンを見た各人が自分の中でゴールイメージを育んでいけるようなもの。


■ビジョンの条件


1.目指す未来の情景がイメージできる
2.実現したときのさまざまな付加価値が想定でき魅力的である
3.現状から飛躍しているが実現可能性がある
4.実現の方法やプロセス、関わり方を限定しない
5.説明しやすい


■ビジョンをどう語るか


1.ビジョンが実現したときの物語
2.ビジョンが実現するまでの物語
3.ビジョンが生まれた背景にある物語


■WHYが大事


「自分の理由」は他の人にも当てはまる


なぜこれをやるのかという理由を自分の中で突き詰めていった先に普遍性があります。


そしてこの根っこを元にして、

大義名分「なぜこれが必要なのか」
付加価値「どのようなメリットがあるのか」

という部分のロジックを事前に組み立てます。


【本日の紹介書籍】


またいっぱい書いてしまいましたが、チームや組織を引っ張っていきたいという方、マネジメントとリーダーシップの違いを考えたい方から、セルフブランディングを考えたい方まで読んで頂く価値のある本だと思います。


プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動
佐々木 直彦
日本能率協会マネジメントセンター
売り上げランキング: 5834
おすすめ度の平均: 5.0
5 「コンサルティング能力」が面白かったので・・・
5 普通の人が夢をかなえる方法が「プロデュース」だったとは!
5 後進にビジネスの方法を伝えようとする熱い想いが伝わってくる傑作

【編集後記】

ゴールデンウィーク終了後に風邪を引きました。熱が少し出たのですが、その休み期間中に、インフルエンザ対策用の告知が出ており、間一髪なのか規定に引っかからずに出勤することが出来ました。


38度以上の熱があったらウィルス陰性の結果が出るまで出勤不可というような規定です。



今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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