2008年12月09日(火) 22時05分50秒

「別冊図書館戦争Ⅱ」 有川浩 2008-139

テーマ:--有川浩
有川浩氏「別冊図書館戦争Ⅱ」読了しました。

amazonリンク
別冊 図書館戦争〈2〉/有川 浩
¥1,470
Amazon.co.jp
出版元
アスキー・メディアワークス
初版刊行年月
2008/08
著者/編者
有川浩
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:5点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
大好評『図書館戦争』シリーズ、スピンアウト第2弾!そんで、結局あの人たちは?これにて幕引き。<<Amazonより抜粋>>


「図書館シリーズ」のスピンオフ作品集の第2段。

別冊図書館戦争Ⅰ 」では、「甘い甘い」と言い続けておりましたが、こちらはなかなか読み応えある中編が5編所収されております。

そういう印象を与えた一番の功労は、3編にわたる「背中合わせの二人」でしょう。

柴崎と手塚という、サブキャラの代表格の物語であり、物語性が強かったのですね。

どちらかといえば、今までの物語は対良化委員会といったところなのですが、今回は内輪
読んでいただければと思いますが、この物語はこの物語だけで独立した一冊にしても良かったんじゃないかと思うほどでした。

意外だったのは、著者もあとがきに書いていたように「伸びしろのない柴崎」。
ここへきて、柴崎自身のキャラクターが魅力的に感じるようになりました。

ということで、この「別冊」はとても面白かったということです。
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2008年10月30日(木) 22時09分11秒

「ラブコメ今昔」 有川浩 2008-122

テーマ:--有川浩
有川浩氏「ラブコメ今昔」 読了しました。

amazonリンク
ラブコメ今昔/有川 浩
¥1,470
Amazon.co.jp
出版元
角川書店
初版刊行年月
2008/06
著者/編者
有川浩
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
乙女だっておっさんだってオタクだって人妻だって、恋がなければ生きてゆけない。ベタ甘ラブに耐性のない方お断り(もしくはこの機会に溺れてみる?)。の最強短編集。 <<Amazonより抜粋>>



有川氏得意の自衛隊制服系ラブストーリー短編が6話所収されています。

全体を通じて思ったのは、そんなに甘くないってところが好感触なのですね。
たぶんこれは「自衛隊」という特殊(そうでもないけど)な職業に就いている人々の姿を描いているからだと思いました。

明日、死ぬかもしれない。
常に危険と隣り合わせ。

そういった境遇にある彼らの物語であるというところが、普通のラブストーリと違うんですよね。
要するにベースが違う。
だから、確かに甘い物語ばかりで、胸焼けしそうになるところ、ぐっと読み込める。
そう思いました。

◆ラブコメ今昔
◆軍事とオタクと彼
◆広報官、走る!
◆青い衝撃
◆秘め事
◆ダンディ・ライオン~またはラブコメ今昔イマドキ編~

個人的には「秘め事」が良かったです。
あくまでも現代の話なのに、古き良き時代の禁じられた恋って感じなのです。
と、これまた古い言い回しですみません。

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2008年07月01日(火) 00時20分18秒

「阪急電車」 有川浩 2008-072

テーマ:--有川浩
有川浩氏「阪急電車」読了しました。

amazonリンク
阪急電車/有川 浩
¥1,470
Amazon.co.jp
出版元
幻冬舎
初版刊行年月
2008/01
著者/編者
有川浩
総評
24点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:5点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車……関西のローカル線を舞台に繰り広げられる、片道わずか15分の胸キュン物語。大ベストセ ラー『図書館戦争』シリーズの著者による傑作の連作集。<<Amazonより抜粋>>


電車の中、それから駅で起こるいくつもの物語が連作となっています。

それぞれの短編の主人公が別の短編でも登場しつつ、徐々にまさに電車が進むように物語が引き継がれていくという感じです。

前々より、連作短編の世界観が個人的に好きだといっていましたが、この手の手法も好きですね。

決して世界は広がりません(というか阪急電車限定)が、それはそれで時間軸の広がりというか、同じ場所を共有しているという深みのようなものを感じることができます。

もともと連載されていたものに、「折り返し」と称して別の書き下ろしを加えていますが、この「折り返し」が秀逸。

細かく触れられませんが、前半の登場人物があますことなく再登場します。
しかも半年後。
少しずつ変わっている登場人物を知ることができるのは、読み手にとってはサービスといえばサービスですが、これ自体も物語ではあるので、どうにも収束感があって良いわけです。

物語全体のバランスが良いですね。
この感覚はとても良いです。
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2008年05月20日(火) 21時29分21秒

「別冊図書館戦争Ⅰ」 有川浩 2008-057

テーマ:--有川浩
最近、アニメ化もされた「図書館戦争」のスピンオフ作品、有川浩氏「別冊図書館戦争Ⅰ」読了しました。

amazonリンク
別冊図書館戦争 1 (1)/有川 浩
¥1,470
Amazon.co.jp
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2008/04
著者/編者
有川浩
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
『図書館戦争』スピンアウト・別冊シリーズ第一弾!武闘派バカップル恋人期間の紆余曲折アソート! <<紀伊国屋Bookwebより抜粋>>


本筋の「図書館シリーズ」の最終巻「図書館革命」のさらに本筋とエピソードの間に繰り広げられた郁と堂上の極めて分かりやすいバカップル時代の5つの中篇が所収されております。

本帯にも著者あとがきにもあるとおり、極めて「甘い物語」です。

図書館シリーズというフルコース(もちろんデザートあり)を食べた後に、別の場所でデザートビュッフェに行ってしまったという感じ。

しかも、このデザートビュッフェは、先にフルコースを食べておかないとその良さが分からないという仕掛けですので、もうもうお腹いっぱいなわけです。

ま、こういうのは一般的に評価されちゃいます。
よく分かります。

そんな甘い物語なのですが、評価すべきはそのバカップルぶりというよりも、小さな事件そのものの展開。
とても質の高い物語
と思ったのでした。

特に「児童虐待」をテーマに扱った「こらえる声」は、なかなかにして秀逸。

キャラクターも相変わらずしっかり書かれているし、シリーズを読了した方には、とても面白い作品だと思いました。

それにしても「甘い」です。・・・

せっかくなので「図書館シリーズ」のリンクをご紹介

●「図書館戦争」

●「図書館内乱」


●「図書館危機」

●「図書館革命」

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2008年03月14日(金) 20時42分34秒

「塩の街」 有川浩 2008-033

テーマ:--有川浩
有川浩氏「塩の街」読了しました。

amazonリンク
塩の街―wish on my precious (電撃文庫)/有川 浩
¥578
Amazon.co.jp
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2004/02
著者/編者
有川浩
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:2点

あらすじ
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。男の名は秋庭、少女の名は真奈。静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行き過ぎる。あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた……。<<Amazonより抜粋>>


図書館シリーズが、盛り上がっております「有川浩」氏のデビュー作でございます。

文庫を借りちゃったのですが、実は、「本編大幅改稿、番外編短編四篇を加えた大ボリュームでハードカバー単行本(Amazonより)」として再販されていたようでして、そちらを借りていればと今更ながら後悔しております。

で、その文庫本だっただけに「装丁」が2点という結末。さすがにこの文庫はカバーが必要でした。
ついでに言ってしまうと、挿絵もいらなかったですね~(すみません)。

ということで内容。

もともと、この物語と「空の中 」と「海の底 」は、自衛隊シリーズということのようでして、その後の「図書館シリーズ」に繋がる「戦うものの格好良さ」みたいなものは全面に現れております。

有川作品の共通項って奴ですね。

で、ストーリーそのものは「あらすじ」の通りでして、前半は主人公格の秋庭と真奈と偶然知り合うこととなる人々との悲哀な物語、中盤には、この「塩害となった経緯」が真奈目線で語られ、後半はひとつの大きな物語が描かれています。

この構成は良いなと思いました。
中盤まで思わせぶりに「経緯」を知らされず、いざ「経緯」を知った後には、その「状況」をどのように打破していくかがメインストリームとして鎮座している。

ぐっと世界観にひきつけながら、きっちり終わらせているという印象です。
そんなこんなで、やっぱり番外編とか読みたくなっちゃうんですよね。

ただ、有川作品の特徴でもある「第3者目線がコロコロ変わります」地文は、ちょっと気になりました。
本作は登場人物もそれほど多くなかったはずですが、やっぱり気になりますね。

ということは、これを読むと「図書館シリーズ」がそれなりにスムーズに読めるよな~とか思っちゃいました。
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2008年03月08日(土) 22時13分30秒

「図書館革命」 有川浩 2008-030

テーマ:--有川浩
有川浩氏、図書館シリーズ最終巻となる「図書館革命」読了しました。

amazonリンク

有川 浩
図書館革命
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2007/11
著者/編者
有川浩
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
正化三十三年十二月十四日、図書隊を創設した稲嶺が勇退。図書隊は新しい時代に突入、そして…。極上のエンターテインメント『図書館戦争』シリーズ、堂々の完結編。<<紀伊国屋BOOKWeb>>



いや~、すっかり甘くなってしまいました、笠原郁と堂上の関係。

前作までで、ある程度の道筋が出来上がっているので、どこまで進むかと思いましたが、ちゃんとオチがついてよかったです。
ちょっと読んでいて、笑ってしまうくらい甘いのですが、それ以上にしっかりしている世界観ってので打ち消されますね。
もちろん「そちら方面」を期待される方には、大満足な大団円でしょう。

で、悪法であるメディア法の行方という物語そのものも、佳境に向かいます。
実際に起きてしまったテロと、その模倣として扱われたある本の作家をめぐる物語なのですが、今までに登場した重要な登場人物がそれぞれに重要な役割を担い、分かりやすく展開していきます。

圧巻なのはテレビメディアを利用したメディア法への抵抗。
パス放送ってのは現実にはありえませんが、このような世界では十分考えられる抵抗策だよなと思いました。

ま、シリーズを通して、ちょっとした社会風刺もあり、恋愛を織り交ぜた、上質のエンターテイメント小説でした。

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2007年10月20日(土) 21時39分10秒

「図書館危機」 有川浩 2007-115

テーマ:--有川浩
有川浩氏「図書館戦争」シリーズ第3巻「図書館危機」読了しました。

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有川 浩
図書館危機
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2007/03
著者/編者
有川浩
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
有川浩『図書館戦争』シリーズ最新刊!!図書館は誰がために―王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法!―そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?そこで郁を待ち受けていたものは!?終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参。<<紀伊国屋Bookwebより抜粋>>



●過去の「図書館戦争」シリーズの感想はこちら
第1巻「図書館戦争
第2巻「図書館内乱

ということで、まずは第3巻も今までの感想をそのまま引用しちゃいます。

一話完結型で、
世界観自身の寛容な理解が必要で、
オリジナルDVD作品としてアニメ化されるくらいのフィクションで、
その手が好みの方にはそれなりに楽しめる作品ですが、
地の文(目線)が頻繁に変わる文体は、ちょびちょび読む方にはちと辛い。

ということですね。はい。

第2巻の最後で「憧れの王子様」が自分の上司だということに気がついてしまった主人公・笠原郁。
当然ながら、その流れで第3巻の物語が引っ張られると思いきや、それほど大きなうねりもなく、進みます。

注目すべきは、「四.里帰り勃発-茨城県展警備-」と続く、「五.図書館は誰がために-稲嶺、勇退-」。
一枚岩であるべき図書隊でありながら、やや捩れた状況にある茨城に応援に行くわけですが、この物語展開は良いです。

組織の脆さとか、リーダーシップとか、決して現実の話ではないものの、リアリティを感じる作品です。
ちょっとビターな話でもありながら、きっちり話を収束させるあたり、そして次作へつなげる辺りは、著者の才能によるものと思いました。

次で完結としている当シリーズですが、著者のアイデアは尽きることもなく、同じシチュエーションで続編などもあるかも知れませんね。

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2007年06月24日(日) 21時48分47秒

「レインツリーの国」 有川浩 2007-072

テーマ:--有川浩
図書館内乱 」の中でそれなりに重要な要素として登場した本が、そのまま本作です。
コラボレーション企画のようなもので、実はあまり期待をしていませんでしたが、結構面白かったです。
青春菌・・・よいですね。

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有川 浩
レインツリーの国
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
有川浩
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。青春恋愛小説に、新スタンダード。<<Amazonより抜粋>>



耳に障害をもつ「ひとみ」と、そのひとみが開設しているHPに興味を持った伸の物語です。
全編に渡り、繰り返されるメールによるコミュニケーション。
この一見、歯の浮くような男女のメールのやりとりってのが、個人的には意外につぼでした(ま、公平に言ってしまえば、非常に好き嫌いが分かれるだろうなと思います)。

それなりに自己分析してみると、フォントによる丁寧なやりとりというのと、返信を待つというジリジリした行為そのものってのが、恋愛のそれにシンクロしちゃったりするあたりが、「つぼ」なのでしょうかね。
会って話をするというコミュニケーションにはない、「何か」を感じてしまいます

物語の展開事態は、あらすじのとおりですが、この作品の目玉のひとつは、前述にあるメールのやりとりにあると思いますので、ぐっとこらえて(何をこらえるかは読み手それぞれにあると思います)読んでいただければと思います。

思えば、この登場人物の2名、二人とも10代じゃないってのも、大変興味深いですね。
大抵こういう「恋愛ど真ん中のうきうきモノ」ってのは、10代の勢いみたいなものがあったりして、そのテンションのようなものに、お付き合いできず、疲れてしまったりするものなのですが、地に足がついている二人の青春菌丸出しの恋愛モノってのは、意外に心地よい変化球なのかも知れません。

図書館シリーズ同様、非常にリーダビリティに優れていますし、唯一の著者の難点の「唐突な地文の目線変更」も、主たる登場人物が2名なので、さほど気になりません。
といことで、あっという間に読み終わってしまいます。

もちろん、健聴者と難聴者との気持ちのすれ違い感とか、それを超越した愛情のようなものとか、それなりに深いテーマも感じ入ることができ、それを心地よい文体で書ききってもらっているので、大変良い作品であると思いました。

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2007年06月09日(土) 01時05分41秒

「図書館内乱」 有川浩 2007-065

テーマ:--有川浩
「図書館戦争」 の正統な続編(というか続きの一話完結型物語)である「図書館内乱」読了しました。
ドラマ好きで、キャラクター好きにはたまらないですね。

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有川 浩
図書館内乱
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
有川浩
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:5点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを 叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。 迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の『図書館戦争』シリーズ第2弾、ここに推参!――図書館の明日はどっちだ!? <<Amazonより抜粋>>



全体の印象は、前作「図書館戦争」の感想 に記載のとおりなのです。

要するに

一話完結型で、
世界観自身の寛容な理解が必要で、
オリジナルDVD作品としてアニメ化されるくらいのフィクションで、
その手が好みの方にはそれなりに楽しめる作品ですが、
地の文(目線)が頻繁に変わる文体は、ちょびちょび読む方にはちと辛い。

・・・まったく要してませんが、そういった作品です。

加えて、前作を読んでいることで、世界観や人間関係は、十分におさえられることから余計なインプットなく、より強いエンターテイメント色を受けました。
主人公笠原郁や堂上への思い入れやら、サブキャラであった笠原と同室柴崎の意外な一面など、結構楽しめます。

特に同室の柴崎が語る独白のような地の文は、なかなか良いですね。
これだけの強さ・計算高さってのは、キャラクターとしては面白いです。

また、物語は一話完結型なのですが、微妙に連携しております。
本作より初登場となる重要な登場人物も多々登場し、図書隊面々とそれらの関係性は、物語をまたいで連なっていきます。
この辺りも「よくできたアニメーション作品」といった感じで、なんだか懐かしい感じもしました。

そして、本作ラストは、次作へひっぱるとても面白い展開となっております。
あとがきで作者自身も述べてますが、まさに「明日っから、どうする気なのだ、笠原郁」といった感じです。

地文の目線移動を除けば、とてもシンプルで、とても漫画チックでとてもエンターテイメントな作品(すべて「良い意味で」)ですので、ちょっと気を許している間に、ぐいぐいと読んでいただければ良いと思います。

もう次作「図書館危機」は刊行されており、さっそく予約してみました。
意外に楽しみです。

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2007年02月23日(金) 00時42分53秒

「図書館戦争」 有川浩 2007-027

テーマ:--有川浩

引き続き本屋大賞ノミネート作品「図書館戦争」読了しました。

すでに続編が登場している当シリーズの1作目ですね。

amazonリンク

有川 浩
図書館戦争
出版元
メディアワークス
初版刊行年月
2006/03
著者/編者
有川浩
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。 <<Amazonより抜粋>>


未来小説と言うよりは、異世界の世界です。
ここでは、図書館を守る図書隊なるものが存在し、図書館員はもちろん悪法「メディア良化法」から守るべく防衛隊なるものが編成されております。

本書はそこに新人として赴任してきた笠原郁を物語の中心にそえ、ある意味では「成長小説」であり、ある意味では「SF」であり、ある意味では「アクション小説(なんじゃそりゃ)」なわけです。

ま、この世界観は、圧倒的にフィクションで、この1冊は、その世界観を説明するための1冊といっても良いでしょう。
オリジナルDVD作品としてアニメ化されるくらいのフィクションであり、その手が好みの方にはそれなりに楽しめる作品となっております。

4章で構成されていますが、基本的に1話完結型です。
それなりに1話1話がきっちり収束しますので、その辺りは好印象です。
あとがきで作者自身が「月9連ドラ風」と述べていますが、その真意はさておき、ドラマ仕立てであることは間違いないでしょうね。(ま、「西遊記」とかやってましたし)

物語の背景自身が、世界観自身の理解からはじまるので、正直「どうして本で、人が銃撃戦をするのだろう?」と、比較的「本」そのものに恩恵をいただいているにもかかわらず冷たい反応をしてしまいました。
ただ、図書隊が守ろうとしているものには、共感しますし、仮にそんな世界に放り込まれたら、とんでもない活動家になっていたりする可能性もあります。

物語自体のまとめ方は前述のとおり、良い感じでしたが、残念だったのは視点変更
氏の作品には、こういう印象を前々から受けていましたが、3人称表現で地の文の担当が替わっていく。
中心にいる笠原目線があり、教官堂上目線、同僚手塚目線と、カメラワークのように変化していくのですが、どうしてもこの手法に違和感を受けました。
ただただ、丁寧に読んでいない、わたし自身の問題といえばそれまでなのですけどね。
比較するつもりはないのですが、前回ご紹介した「夜は短し歩けよ乙女」の視点変更は地の文の文体そのものが変化しており、それだけでもだいぶ分り易いという印象があったので、裏を返せば、同じ文体で目線だけが変わるのは、ちょっと辛い(読み勧めていくと、(あ、この地文は誰々のだったのね)という気づきがあるといった感じ)のでしょうかね。
これは勝手な都合ですが、私のような、空いている時間にちょびちょび読み進めるような読書スタイルの場合は、向いていない構成かも知れません。

ま、その辺りを差し引いけば、この小説世界自体はとても魅力的なので、続編を読んでみたいと思います。
個人的には、郁の両親がどんな登場をしてくるか?とか手塚が徐々に人間になっていく(?)ところとか読んでみたいですね。
あと、純粋な勧善懲悪・痛快モノとしての期待もありますし。
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