2008年04月26日(土) 00時18分14秒

「ゴッドスター」 古川日出男 2008-048

テーマ:--古川日出男
古川日出男氏「ゴッドスター」読了しました。

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ゴッドスター/古川 日出男
¥1,365
Amazon.co.jp
出版元
新潮社
初版刊行年月
2007/11
著者/編者
古川日出男
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:5点 
装丁:3点

あらすじ
あたしはごくありふれたOLだった。夕暮れの横断歩道で、ひとりの男の子に出会うまで。融解する時間、崩壊する日常、そして―「ママ」となったあたしの、新しい世界がはじまる。最速・最強の東京湾奇譚、ついに降臨。



もう、なんていうか、ここ最近の古川作品は、ちょっと飛びすぎています。

ここ最近の古川作品を読んでいる方にしか伝わらない表現になるかもしれませんが、「どんどんどんどん先に行ってしまう」といった感じです。
極端に言えば、「もはや小説ではない」という感じです。

一人称で、読み手に語りかける文体は相変わらずですが、加えて異様に短い句点で区切られた文。
そこで息継ぎをしようものなら、本当に疾走する文章
なのです。

氏は最近自作の朗読をされているようでして、まさに「朗読(耳から聞く)」ことで表現される(感じ取れる)文なのかもしれませんね。

読み進めていけば、実は語り手である女の物語というより、男の子カリヲの自分探しといったテーマが強烈に突き刺すのですが、それもこれも、エフェクターでいえば、ディストーションな感じを受けます。

そう、この物語はディストーション小説
じゃりじゃりとしたリアルを、どこまで増幅させ、どこまで歪ますか?

そう捉えれば、ものすごく実験魂のある作品です。

で、そういった作品は個人的には好きなので、応援しちゃいます。

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2007年09月06日(木) 20時06分04秒

「サウンドトラック」 古川日出男 2007-099

テーマ:--古川日出男
え~いろいろありまして、今更ながら古川日出男氏「サウンドトラック」を読了しました。
随分前に読前感想に登場したのになぜかといえば、文庫本を購入したからなのですが、ま、どうでも良いですよね。

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古川 日出男
サウンドトラック
出版元
集英社
初版刊行年月
2003/09
著者/編者
古川日出男
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
2009年・ヒートアイランド化した東京。神楽坂にはアザーンが流れ、西荻窪ではガイコクジン排斥の嵐が吹き荒れていた。これは真実か夢か。熱帯都市・東京をサバイブする若者を活写する長編。<<Amazonより抜粋>>



解説でも述べているように印象はやっぱり「コインロッカーベイビーズ」です。
あの世界観というか孤独感というかを保持しつつ、古川氏独特の文体で物語が疾走しちゃいます。

お互い親をなくしたトウタとヒツジコの半生(というほどの長さではないですけど)というか成長(というか世界との戦い)がメインの物語です。

やっぱり文体が光ります。
どこにもない文体。
それでいて読みはじめると、それほど抵抗のない文体
なのです。

すべて3人称表現ですが主体が変わっていきます。
個人的にはクロイという鴉主体の物語が興味深かったです。

トウタとヒツジコ。
戦う相手、倒すべき相手は結局何だったのか?
何に嫌悪し、何を破壊しようとしていたのか?
文学的な疑問は残しつつ、エンターテイメントとしては十分な作品でした。

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2007年08月06日(月) 22時24分54秒

「ハル、ハル、ハル」 古川日出男 2007-088

テーマ:--古川日出男
古川氏の最新作「ハル、ハル、ハル」読了しました。

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古川 日出男
ハル、ハル、ハル
出版元
河出書房
初版刊行年月
2007/07
著者/編者
古川日出男
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
3人のハルよ、世界を乗っ取れ。暴走する世界。疾走する少年と少女。この物語は全ての物語の続編だ。<<紀伊国屋Bookweb>>

タイトル作を含む中篇3作が所収されています。
3作に共通しているのは、われわれ読み手へ語りかけるような地文。
『この物語はきみが読んでいた全部の物語の続編だ。』で始まる「ハル、ハル、ハル」に代表されるように、読み手の本来あるスタンスが、「小説の外」であることを知った上で、あえて関与を促す文体なので、読み手としては「攻めてられいる」感覚に陥ります。
ある意味で「斬新な形」といえるでしょう。

「スローモーション」では、読み手は「あなた」となり、最後には物語そのものを預けられてしまうし、「8ドックス」では、『千葉県の大部分は房総半島だ。』ということを「おれ」から叩き込まれてしまう。

暴力的といえば暴力的であるものの、非常に実験的な作品群であり、それを許容すること自体を読み手に委ねられたのだと感じました。

ただ、肝心の物語性という意味では、ちょっと期待はずれなところがあります。
要するに、相当暴力的・威圧的に呼ばれて行っては見たものの、大して面白くなかったということです。

やっぱり、著者は、長編向きなんじゃないかって思うところもあり、これからの作品に期待です。

奥付には、著者自身が、以下で始まる、自身の変化と本作の位置づけを書き記しており、それは、非常に興味深いものでした。
『二〇〇五年十一月から僕は完全に新しい階梯に入った・・・』

ということで、非常に今後が楽しみだということです。
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2007年06月15日(金) 17時43分19秒

「サマーバケーションEP」 古川日出男 2007-066

テーマ:--古川日出男
古川氏「サマーバケーションEP」読了しました。
読前感想 では、ぬけぬけと「短編集」などといっていましたが、長編です。
お詫びして、訂正します。

ところで、どうして「短編集」などと、のたまったのでしょうか?
まったくもって不明です。

重ね重ねすみません。

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古川 日出男
サマーバケーションEP
出版元
文藝春秋
初版刊行年月
2007/03
著者/編者
古川日出男
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
井の頭公園に湧く水をたどりながら、僕たちは海まで歩く。それは、永遠の夏休みのはじまりだった-。人と人がつながりあうミラクル。心地よい言葉のヴァイブレーションが世界を輝かせる、おだやかな熱に包まれる再生の物語<<本帯より抜粋>>



ベルカ、吠えないのか 」や「ロックンロール七部作 」などの「視点跳躍モノ(詳しくは、それぞれの感想で)」ではなく、圧倒的に洗礼された詩的世界です。
とても文体が綺麗なので、古川氏の印象が変わってしまったほどです。

主人公は、人の顔の見分けがつかない、覚えることが出来ない青年「僕」。
その青年が、色々な人と出会いながら、井の頭公園から川を辿り、海まで歩く物語です。

この主人公の特異なハンデは、良い意味で非常に興味深かったです。
結果的に、匂いや声でその人の思いを読み取ろうとする行為によって、健常者の我々よりも数段質の高い人間監察ができているように思えたのです。

登場人物も一人一人が個性的で、海まで歩く「僕」と一緒に旅に出ます。(時には離脱したりもします)
旅の途中で様々な出来事が起きますが、すべて人生の中のひとつの出来事のように描かれ、非常に読んでいて清々しい気持ちになれました。

冒険小説といえば、冒険小説なのですが、ただただ川を下って海に向かうという話といえば、それまでの話です。
なので、何かを期待してしまうと、何かに裏切られたような気もしちゃったりします。
ただ、前述もしましたが、文体そのものもの詩的であり、清々しい物語構成とあいまって、ある意味で非常に癒される作品かも知れません。

それこそ、日差しの強い晴れた日の朝から、お気に入りの公園に行き、昼までに一気に読んでもらいたいような作品です。

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2006年07月18日(火) 07時18分16秒

「ルート350」 古川 日出男 2006-089

テーマ:--古川日出男
古川日出男氏の短編集「ルート350」読了しました。

タイトルの「ルート350」とは、実際に存在する「新潟県新潟市から佐渡市(佐渡島)を経由して、新潟県上越市に至る一般国道(ウィキペディアより抜粋)」の国道350線のことであり、「佐渡汽船両航路のカーフェリーのデッキ部には「国道航路350号」と書かれたパネルが設置されている(これも、ウィキペディアより抜粋)」ようです。
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古川 日出男
ルート350
出版元
講談社
初版刊行年月
2006/04
著者/編者
古川日出男
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
いっぱいの現実と、いっぱいの絵空事。何十、何百もの小説へと続く可能性を秘めた、虚実のあわいを走るルート350-。小説の地平を切り拓く、著者初の衝撃短編集。表題作の他、「カノン」「飲み物はいるかい」等7話を収録。<<Amazonより抜粋>>


意味をあまり求めずに読んでしまえば、1時間程度で読めてしまう短編集でした。
そういった意味ではリーダビリティーに優れた作品群なのでしょう。
ただし、ここでのポイントは「意味をあまり求めずに」にあって、意味を理解しようとすると、それはそれは趣深い作品群だったりもするわけです。

全8編の長さもちぐはぐな短編が所収されています。
それぞれに感想を述べても良いのですが、やっぱり「趣深い」作品群なので、興味のある方は是非お手にとっていただければと思います。(と、軽く回避してみました・・・)

印象深かったのは「お前のことは忘れていないよバッハ」と「飲み物はいるかい」の2編。

「お前のことは忘れていないよバッハ」は、隣近所の両親がそれぞれ不倫関係に陥ってしまったそれぞれの家族の娘達とハムスター「バッハ」の物語です。
どうってことのない物語なのですが、家族が亡くなっていく辛さをハムスター「バッハ」に投影する娘達に、そして、それを微塵と感じさせない会話などに、どこか切ない思いを抱きました。
また、文体も「ロックンロール7部作」の語り手として登場した「あたし」に近いので、とてもポップな感じでした。(実際には好き嫌いがはっきりする語り手なのですが、私は「あり」だと思っています)
このあたりは作者の力量がでている作品だと思いました。

「飲み物はいるかい」は、旅についての考察からスタートする、ややエッセイに近い作品。
妻に追い出された「僕」が、偶然、たどり着いた東京の下町で、死んだふりをしていると公言する7歳の少女「ナカムラ」と出会う。
この「ナカムラ」と東京の橋を巡る冒険をするといった内容です。
これも話自体はどうってことないんですけど、なんだか長編もののモチーフに使えそうなシチュエーションだったりして、ちょっと面白かったです。
とくに「僕」と「ナカムラ」のズレた会話は、どこかにありそうでどこにもない会話のようでとても不思議でした。

ということで、その他6編もそれぞれ「どうってことないけど、何かひっかかる」作品として仕上がっております。
作者自ら「ストレートな短編集」といっているだけあって、「ストレートってどういう意味?」と思う瞬間もありますが、一方で、既出作品をそれなりに読んでいると、(古川氏のストレートは、こういったものである)と妙に納得もしてしまう作品でした。

まだまだ期待の大きい古川氏でございます。
でも、やっぱり長編が読みたいですね。

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2006年06月26日(月) 21時40分43秒

「ロックンロール七部作」 古川日出男 2006-080

テーマ:--古川日出男

ロックンロール七部作。
ベルカ、吠えないのか? 」の、”正統な意味でのロックンロール版”って感じです。
「ベルカ・・・」を既読済みで、(”正統な意味でのロックンロール版”って何よ?)と思われた方は、読まれれば、その真意が何となく分ると思います。

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古川 日出男
ロックンロール七部作
出版元
集英社
初版刊行年月
2005/11
著者/編者
古川日出男
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
ロックでポップな、新たなる20世紀神話。"あたし"が語るのはロックンロールの誕生と隆盛。爆発的に広がるロックを追いかけつつ、物語は20世紀という時間、七大陸という空間を呑み込んでゆく。壮大なヴィジョンで描き直す新・20世紀史。<<Amazonより抜粋>>



あらすじにあるとおり、七大陸それぞれのロックンロール史を、「あたし」が、「”あたし”なりのルール」を作り、語り手となって語ります。

小説世界は極めて充実したロックンロール史となっています。
「ベルカ、吠えないのか?」で見せた、”地球儀くるくる視点(と勝手に命名)”の物語展開があります。(地球儀くるくる視点とは、「距離的跳躍」と「時間軸跳躍」の2つがあり、ダイナミックな構造のこと(と、勝手に説明))

「風が吹けば、桶屋が儲かる」といった連鎖の世界もあれば、ミクロの事象(例えば、ボルシチにかけられたサワークリーム)に無理やりマクロな歴史的エピソードを付加してみたりと、縦横無尽に視点が行き交います。

前述した「”あたし”なりのルール」ってのもなかなかにして「ロックンロール」なわけでして、登場人物を無理やり翻訳するという手法を用いています。
この無理やり翻訳するって、よくよく考えてみると、輸入版CDとかを無理やり和訳したような感じなので、妙なズレ感と親近感がありました。

とにかく全7編(とプラスO章)は、ダイナミックな物語展開と、嘲笑してしまうくらいの登場人物名とで、しっかり読むと頭がくらくらしてしまいます。
ただ、この辺りもロックンロールなわけで、ここで初めて「小説で実演するロックンロール」という新しい文章技法を見つけちゃったりするわけです。

ふんふん、こりゃ凄い!!

というわけで、新たな文章技法を確立した古川氏に期待大ですね。

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2006年02月28日(火) 22時09分29秒

「ベルカ、吠えないのか?」 古川日出男 2006-025

テーマ:--古川日出男
これは凄い!!
やっぱり「本屋大賞」ノミネート作品は違いますね。
帯にもあるとおり、『四頭のイヌから始まる、「戦争の世紀」。』
人間に翻弄される犬の姿を全世界的、はたまた宇宙的な視点でリアルに描いた大作です。

「ストーリー性」と、(もちろん)「装丁」は満点です。

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古川 日出男
ベルカ、吠えないのか?
出版元
文藝春秋
初版刊行年月
2005/04
著者/編者
古川日出男
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:5点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:5点

あらすじ
一九四三年、北洋・アリューシャン列島。アッツ島の玉砕をうけた日本軍はキスカ島からの全面撤退を敢行、無人の島には四頭の軍用犬「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」が残された。自分たちは捨てられたーその事実を理解するイヌたち。その後島には米軍が上陸、自爆した「勝」以外の三頭は保護される。やがて三頭が島を離れる日がきてーそれは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった!<<本帯より抜粋>>


本書の章構造は、「大主教」と呼ばれる老人からはじまる、現代のマフィア抗争の話と、1940年台の大きな戦争から始まるイヌの系譜の話の2つの物語が交互に差し込まれる形になっています。
前者の物語は、いわゆる謎多き「大主教」が、これまた謎の行動をとり続け、その行動は過去の「とある」出来事から起因していることは容易に理解できます。
それでもってイヌの系譜の物語は、その老人の「とある」出来事を解き明かすがために存在しているのだろうと想像し、読み続けます。

でも、違うんです。

「イヌよ、お前たちはどこにいる?」で始まる後者の物語は、イヌの系譜をリアルに追い続け、圧倒的にダイナミックに展開するのです。
現代の「大主教」の物語に収束するどころか、それが結論の何万分の一でしかないほどに、広がっていってしまうのです。

ここで初めてこの物語の凄さを知ります。

そう、この物語は、あくまでも人間の戦争というシチュエーションにあてはまってしまったイヌ達の不運のクロニクルを表現しつつ、それら出来事は、イヌの世界から見れば「ただの一つの結論」でしかないという逆転の構造をもっているのです。

冷たい文体で登場するイヌに語りかけるような系譜の物語は、”イヌ好きな神(第3者的)”の視点で語られ、淡々と物語を紡いでいきます。
ただそこにはイヌの名前が明示され、そのイヌの生きること・死ぬことを、目前にした圧倒的な文体があります。
一方、「大主教」の物語は、”ただの神(第3者的)”の視点で語られ、同じく淡々と物語は進行しますが、登場人物のすべてが代名詞で、出来事をなぞるように語られます。
この差別化。
”名称と記号”の違いが、著者の狙い通りの効果を得られているようにも思いました。

とにかく読んで損はないです。
愚かな人間の業をイヌが嘲笑しているような感じを受け、ある意味で反省だってできちゃう作品でした。

深い。深すぎます。

ちなみにお気に入りのイヌは「犬神(アヌビス)」ですね。

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2005年06月30日(木) 22時53分19秒

「中国行きのスロウ・ボートRMX」 古川日出男

テーマ:--古川日出男
著者: 古川 日出男
タイトル: 中国行きのスロウ・ボートRMX

現実社会が忙しかったり、やっぱり体調がよくなかったりして更新が遅れました(ネガティブ)。
誕生日を迎えたり、車が納車されたりしたことは、まったく関係ありません(ポジティブ)。

で、村上春樹トリビュート2冊目読了。ちなみに1冊目は→こちら

ちなみに、この本は病院の待合で読みきってしまいました。
このことは、「基本的に病院の待時間は長い」ってことだけではなく、「この本の文量が少ない」ってことも表しております。(そうはいっても病院の待合場ってテンション落ちますよね)

読み終わってふと思ったのですが、トリビュート元の村上春樹氏の「中国行きのスロウ・ボート」の内容を忘れておりました。(で、後で、さっと読み直しました)
短編集のタイトルで、著者の他の短編よりは比較的長い短編だったと記憶している程度でした。
これは、まったくの不覚だったりしたのですが、ま、この本の内容そのものは、トリビュート元を知らなくてもそれなりに楽しめます。
「それなり」ってのがポイントです。

物語は現在(2002年冬)の東京から始まります。
そこから主人公は、3つの過去を回想します。
小学5年生と大学生と社会人の3つの「女性に関わりのある失敗の話」。
この3つの「失敗の話」に挟まれるように現在の話が進行します。

トリビュート元のセンテンスをうまく利用している点を除けば、別段、原本「中国行きの~」とは、まったく関わりのない話です。
ま、そういったところを差し引いて見ても、同一の体験はしていないのですが、何か懐かしさのある・既視感のある話でした。
特に大学生の頃の話は、「熱いじゃん!!」的主人公の、「もうどうしようもない」的行動があったりして、十代の頃の「熱くて、どうしようもない」自分を思い出したりして、やや赤面ってところです。

文量はホントに少ないので、バァっと読んでしまう感じです。

★この記事を見て、読んでみようかなと思った方は、やっぱり原本「中国行き~」を通読されてから読まれた方が良いでしょう。って当たり前なんでしょうけどね。
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