「カイシャデイズ」 山本幸久 2008-143 | 流石奇屋~書評の間

「カイシャデイズ」 山本幸久 2008-143

山本幸久氏「カイシャデイズ」読了しました。

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カイシャデイズ/山本 幸久
¥1,450
Amazon.co.jp
出版元
文藝春秋
初版刊行年月
2008/07
著者/編者
山本幸久
総評
24点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:5点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
けっこう熱血な営業チーフ、古臭い二枚目顔の施工監理部、掟やぶりのヒラメキ型デザイナー。彼ら“魔のトライアングル”と同僚たちが織りなす内装会社の愉快でアツい日々のお仕事。<<Amazonより抜粋>>


なんでもない話が8つ所収されています。

前述したように、なんでもない話なのですが、一つ一つの物語を読み終えるたびに、何か言われようもない「読了感」が得られます。
それに自分でもびっくりしました。

ココスペースという会社に勤める人たちの物語。
中心にいるのは高柳という強面のチーフなのですが、物語は高柳を含めて8人の社員(社長含む)視点で進みます。

なんども言うように、物語そのものには、強烈な印象は得られません。
例えば、映像化するのであれば、BSテレビで新進気鋭の脚本家の「お試しドラマ」程度なのです。

ただ、そこに漂う「居心地の良い仕事場」そのものに共感してしまうと、たまりません。

会社勤めをしている人々に読んでもらいたい一冊。
このタイトルは伊達ではありません。
まさに「カイシャデイズ」なのです。