2007年04月11日(水) 21時17分41秒

「きつねのはなし」 森見登美彦 2007-043

テーマ:--森見登美彦

もう「京都作家」と呼んでしまって良いのではないでしょうか?

そんな森見氏の「きつねのはなし」読了しました。

amazonリンク

森見 登美彦
きつねのはなし
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
森見登美彦
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
京の骨董店を舞台に現代の「百物語」の幕が開く。注目の俊英が放つ驚愕の新作。細長く薄気味悪い座敷に棲む狐面の男。闇と夜の狭間のような仄暗い空間で囁かれた奇妙な取引。私が差し出したものは、そして失ったものは、あれは何だったのか。さらに次々起こる怪異の結末は―。端整な筆致で紡がれ、妖しくも美しい幻燈に彩られた奇譚集。<<Amazonより抜粋>>


森見氏の作品といえば「京都」「ダメ学生」がトレードマークなのですが、本作に関しても、もらさず「京都」というロケーションをうまく使っております。

この書評でも度々書いてますが、個人的に「京都」が好きなので、ロケーションが「京都」ってだけで個人的に評価が高くなってしまいます。

本作品は、そんな「京都」のミステリアスな部分をより強調した4つの中編が所収されております。

この中編群は、「京都」とは別に、いくつかの具体的な共通アイテムが存在します。
例えば、それは「芳蓮堂という古道具屋」であり、「狐面」であったりします。
ただ、この共通アイテムは、時系列として存在しているわけでもなく、「ただ其処にある」といった種のため、物語としての連続性は、ありません。
例えるならば、小説家を育てる学校で、『「京都」「芳蓮堂という古道具屋」「狐面」を使って、小説を完成せよ。』という課題を与えられ、提出された最優秀作品集といった感じです。

それほど、期待をしていなかったにも関わらず、それなりに裏切られたような、それでいて潔いような物語の関係性。

この辺りの手法は、意外に好きです。

作品全体のトーンは「怪奇譚」といったところで、氏の特徴でもある丁寧な文体が、さらにこの雰囲気をきっちり醸し出しているところも評価すべきところでしょう。

個人的には、タイトル作品である「きつねのはなし」が興味深かったです。
物語の展開そのものは、加速的ではありませんが、ゆっくりと、それでいてしっかりとしたうねりがあって、好きです。

前述したように氏の作品は、すべて「京都」というロケーションを利用していますが、利用といった意味では「夜は短し、歩けよ乙女」に並ぶほどの、うまい使い方をしているな~と思いました。

あ~、京都行きたい!!
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

流石奇屋ヒットさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

コメント投稿

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。