2007年02月14日(水) 01時43分01秒

「ぐるぐるまわるすべり台」 中村航 2007-021

テーマ:--中村航
2007年に追ってみようと思う作家さんの一人、中村航氏。
そんな中村氏の「始まりの三部作」の完結編、「ぐるぐるまわるすべり台」読了しました。

ちなみにあんまり刊行数がないもんで、そろそろ既刊コンプリートです。

amazonリンク

中村 航
ぐるぐるまわるすべり台
出版元
文春文庫
初版刊行年月
2004/06
著者/編者
中村航
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:5点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
僕は大学を辞め、塾講師をする傍ら、バンドのメンバーを募集した。“熱くてクール、馬鹿でクレバー。最高にして最低なメンバーを大募集”そんなうたい文句に集まったロックな面々。ボーカル志望の中浜に自らの分身を見た瞬間、僕の中で新たな物語が始まった。カップリング作「月に吠える」も収録。<<Amazonより抜粋>>



相変わらずの中村節炸裂。
肩の力を抜いて読み進めると、ちょっとだけ”ぐっと”くる作品です。

この「ちょっとだけ」ってのが加減良い感じですね。

始まりの3部作の3作目。
黄金比ではじまる物語。

主人公「僕」は、何かを始めるために「大学を退学」し、何かを始めるために「塾の講師」を続け、何かを始めるために「バンドメンバーを募集」します。
この辺りの雰囲気は、「何かを始めるために、何から始めれば良いか?」という、ちょっとした矛盾に近いことを模索する青年の世代ならではの悩みがあります。
そういえば、シチュエーションは違えど、似たような悩みを、やはり大学時代に感じていたな~と感慨深くなりました。

バンドメンバーが集まっていくところは、古き良き青春物語のようです(でも媒体は携帯サイト)。
そういえば昔、ちょっとしたバンドをやっていたもんで、この辺りの高揚感みたいのも、とても親近感があったりします。

塾の講師である「僕」の教え子である「ヨシモク」は典型的な”知ったかぶりキャラ”であり、実は相当面倒な奴なのですが、そこを許せる包容力のある主人公に、(こいつは本当に19歳か?)と思いました。

ラストシーンは、なんだか切り取って絵にでもできるようなシーンでした。
屋上から見る何かに切り取られた夕焼け。
最近、私自身がこういった何気ない風景とかに感化されやすい年頃になったので、(きれいなんだろうな~)と思いをはせつつ、やっぱり(私が最近、そういった風景に感化される年頃になったのに、こいつはやっぱり19歳なのか~)と思わざるを得ませんでした。

全体に流れる「自然体」な文体がとても好印象な作品でした。

タイトルの作品と同時に所収されている「月に吠える」は、同じ世界観の「ぐるぐる」よりちょっと前の話。
狛犬(仮)のギターの「てつろー」とドラムスの「千葉」が出会った頃の話であり、ちょっとボーナストラック的作品です。
こちらもQCサークルとかグループディスカッションのある講義など、社会人にはわかりやすいモチーフを利用して、「うんうん、あるある」と納得しちゃいます。
こいつらも何かを始めようとしているといった具合ですね。

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