2007年01月27日(土) 00時49分50秒

「恋愛の解体と北区の滅亡」 前田司郎 2007-014

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
意外な方面で評判の「恋愛の解体と北区の滅亡」を読了しました。
このタイトル、何か暗喩があるのかしらんと読みすすめておりましたが、ストレートに「恋愛の解体」と「北区の滅亡」の話で御座いました。

潔い!!

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前田 司郎
恋愛の解体と北区の滅亡
出版元
講談社
初版刊行年月
2006/06
著者/編者
前田司郎
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:2点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
僕らの青春の行き場のない言葉が小説化された。言葉は嘘で身体も嘘。僕らは何か限界に近いことを考え続けるだけで何もしない。何もしないことが共感を呼ぶ。<<Amazonより抜粋>>


決して評点は良くならない種の作品がまた登場いたしました。

佐藤哲也氏の全般に見られる「日本語の世界」と、
舞城王太郎
氏の全般に見られる「息継ぎのない世界」と、
森見登美彦
氏のデビュー作辺りに見られる「脱力の世界」と、
浦賀和宏氏
の現シリーズに見られる「妄想の世界」を、

足して4で割った上に、宇宙人を加えたような(なんだそりゃ?)作品
です。

冒頭からはじまるコンビニでのレジ待ちエピソードでも解るとおり、相当筆致レベルは高いはずなのですが、それに思い上がることなく、ただただ、思いの中で「恋愛を解体」しつづける「僕」の物語がはじまり、なんとも情けない宇宙人が「北区を滅亡」させて、物語が終わります。

”あれから2年が過ぎた。期限は1年後に迫っている”
書き出しにもあるこのシチュエーションは、「終末のフール」にも近いものがありますが、それでもなお「僕」は愛だの恋だのを一生懸命語り、そして行動します。
このシチュエーションの世界では、ある種のあきらめにも似た厭世的で惰性的な日々を過ごすものなのだと思いますが、あまりにも宇宙人の印象が薄いのと、あまりにも「僕」が、目の前にあって手にとることのできない愛やら恋やらサディストやらマゾヒストやらに固執するので、一瞬にして普段の日常と勘違いしてしまいます。

ただ、(じゃ、このシチュエーションでもなくても良いのでは)と思ってしまいがちですが、やっぱり北区が滅亡すること(=UFOからはしごを使って降りてくる宇宙人の存在そのもの)は、なんというかこの小説世界では必然だったりもするのです。

シュールと呼ぶには、タイトルが潔すぎますし、かといって恋愛小説でもなく、雰囲気小説でもない。
そんな不思議な作品でした。
だからといって、難しく考えずに、ストレートに読んでいただければ、良いかと思います。

ちなみにこの表紙、読んだ方しかわかりませんが、女性が手にしているのは、例の「ファナモ」ですね。
・・・
これまた潔い!!(2回目)

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