2007年01月25日(木) 00時12分50秒

「ぼくのメジャースプーン」 辻村深月 2006-012

テーマ:★読後感想:作家別【さ・た行】
12月の読後感想アーカイブ では「凍りのくじら」が見事1位となった辻村氏の作品、「ぼくのメジャースプーン」読了しました。

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辻村 深月
ぼくのメジャースプーン
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2006/04
著者/編者
辻村深月
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
「ぼく」は小学四年生。不思議な力を持っている。忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヵ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された……。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを計り始める。「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!?<<Amazonより抜粋>>


小学4年生の「ぼく」の一人称で物語が進みます。

相手に「○○(条件)をしろ、そうしなければ□□(罰)が起こる」という言葉(文章中は、否定的に「呪い」と表現されていたりします)を放つと、それが現実となってしまう「条件ゲーム提示能力」。
で、そんな能力を持っている「ぼく」が、学校で飼っていたうさぎを殺した犯人と対峙するといったストーリです。

小学4年生の「ぼく」が語る物語なので、ジュブナイル的な作品(個人的なイメージとしては、冒険と友情と成長というキーワードで括られる感じ)を想像しちゃいそうですが、いやいや、とっても意外でした。
意外(そして新鮮)だったというのは、物語の大半は、その能力の使い方、強いては罪の重さのようなものを、同じ力を持つ「先生」とのディスカッションをすることに費消している点です。

ジュブナイル的展開であるならば、「復讐」という理由をもって、絶対的な敵と、どんな風に戦っていくかというところが重点になりがちなストーリなのですが、その戦いまでの準備に重きにおいております。

加えて、そのテーマが「罪の重さ」という、人間としての不変の未解決部分だったりするので、更に驚いてしまいます。

飼っていたうさぎを惨殺するということが、果たして人間の罪として、どこまでの罰を受けるべきか。
本書を読んでいてふと思ったのは、「殺人事件の犯人」と「戦争を起こす政治家」の違いとか。

ま~、この辺りは、深く考えれば考えるほど、主体者(例えば登場人物)のそれぞれの解釈があり、その解釈自体は、傍観者(例えば読者)が批判することはできないとは思いますが、それはそれで、めずらしく考えてしまいました。

もし私に「条件ゲーム提示能力」があるとして、そのシチュエーションだったら、どんな言葉(呪い)をかけるか?
その力を本当に使うのか?使うことが正しいことなのか?云々。

・・・

作者の意図がそこにあるのなら、”がっちり”はまってしまったということなのですね。

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