2006年11月10日(金) 23時56分30秒

「新・異世界分岐点」 眉村卓 2006-149

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
本帯には「巨匠・眉村卓の最新異世界譚!!」とあります。
ということで、名前だけは存じ上げておりました「眉村卓」氏。(と、巨匠と聞いて急に敬語なのですが)
そんな眉村氏の最新刊を読了いたしました。

amazonリンク

眉村 卓
新・異世界分岐点
出版元
出版芸術社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
眉村卓
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
日常と隣り合わせの奇妙な世界に足を踏み入れた6人になにが起こったか? 書き下ろし「エイやん」「芳香と変身」「マントとマスク」に、幻の傑作集「異世界分岐点」から精選した3篇を加えた全6篇を収録。<<Amazonより抜粋>>


6編所収の短編集です。

大変失礼な言い方かもしれませんが、「古き良きファンタジー」の雰囲気があります。
とかく、新しいもの好きで、本好きな読者には、ある意味で原点回帰な作品かもしれません。

所収されてる短編の共通点は2つあって、一つは不思議な状況(例えばタイムスリップ)について、科学的な結論がないという点と、もう一つは主人公がすべて年配の男性であり基本的に過去の自分を振り返るという点です。

科学的な結論がないというのは、「結論がある=不思議なことがなくなる」という点を主眼に描かれた作品ではないことから、容易に許容できてしまいます。
そういった意味ではミステリーではなくファンタジーなのですね。
最近のファンタジー作品も、いわゆる「ネタバレ」的結論も多いと個人的に思っており、ここまで「結論がない」というのは、ある意味で新鮮な読了感を得ることができました。

年配の主人公が回顧するというのは、あとがきにもあるとおり、著者の視点(思考)が多く含まれているからだろうと思われます。
特に奥様が亡くなられた後に書かれた後半3編は、著者の人となりが手に取るように分ると同時に、”独り暮らしの老人”(あとがきより)のリアリティのようなものが感じ取れます。

こんな想起のできる老人になってみたいと、変な感慨を持ってしまいました。

6編の中でオススメなのは、「エイやん」。
「妻を亡くした主人公が、妻との出会う前の時代を遡るため、当時住んでいた場所へ行ってみると、まったく違う人生を歩んでいるもう一人の自分が居た。」というストーリーなのですが、この構想自体に、とても感慨深いものがあります。
この作品を読んだ後に、あとがきを読んでいただければ、もう一つぐっと来るものがあります。

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