2006年11月09日(木) 23時49分02秒

「出られない五人」 蒼井上鷹 2006-148

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
普段、行っている本屋では、このノベルズがまだ平積みされておりました。
(おうおう、それだけ新刊本かい!!)と妙なテンションのまま、「出られない五人」読了しました。

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蒼井 上鷹
出られない五人―酩酊作家R・Hを巡るミステリー
出版元
祥伝社ノンノベル
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
蒼井上鷹
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
東京郊外のビル地下にあるバー〈ざばずば(the bar's bar)〉に集う男女5人。脳溢血(のういっけつ)で急逝(きゅうせい)した愛すべき酔いどれ作家・アール柱野を偲び、彼の馴染(なじ)みの店で一晩語り明かそうという趣旨(しゅし)の会合だった。だが、突如(とつじょ)身元不明の死体が目の前に転がり出たところから、5人に疑心暗鬼(ぎしんあんき)が生じる。殺人犯がこの中にいる!? 翌朝まで鍵をかけられ外に出られぬ密室の中、緊張感は高まっていく。しかし5人には、それぞれ、出るに出られぬ「理由」があったのだ……。<<Amazonより抜粋>>



なんだか、コメディー路線の劇団が、小劇場で上演している脚本のような雰囲気です。
客席から「くすくす」っと聞こえるような雰囲気ってことで、そのような意味でも勢いだけで読みきれてしまいます。

どの辺りが「小劇場の脚本」かというと、場面展開がほとんどない(回想部分を除けば、物語はすべて「さばすば」で起こっている)という点と、この偲ぶ会に集う男女5人プラスαの登場人物のキャラクター設定が明確であり、どうしようもない者は、最後までどうしようもなく、影のあるものは最後まで影も持ち続けているので、分り易いという点。
それから、三人称表現でありながら章毎に、登場人物毎の視点切り替えがあるあたりも、やっぱり集団で魅せるという演劇に近い感覚だったりしたのです。

本書のミステリとしてのポイントは、それぞれの参加者が、”どのような理由で「作家・アール柱野を偲ぶ会」に「偲ぶ」以外の目的で集まったか?という点”と、”物語の中盤以降に登場する死体は、何故存在するのか?という点”の2点です。

で、読み進めることで徐々にその2点が解明されるのですが、やっぱり、特に2点目などの、登場人物を無駄なく連携させてしまうあたり(ややネタバレ)などは、まんべんなく役者を使いたいというやさしい(もしくはプレッシャーに弱い)脚本家の書いた脚本とか想起してしまいます。

ということで、しつこいようですが、そんなイメージを持って1時間半くらいの演劇を見ましたってノリで読み終わる、それ以上でもそれ以下でもない作品なわけです。

欲を言えば、ちょっとラストの収束感が、呆気ないというか、含みがないというか、閉演時間が来ているので急いでいるというか、(もしくはページ数の制約か)バタバタとしてしまったところはもったいないような気がします。

無理やり捻じ曲げたような感じを少なからず受けました。

総じて、コメディータッチな演劇を見ている感覚で呼んでいただければ、良い作品だと思います。

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コメント

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1 ■トラックバックありがとうございます

この作品への感想、似てますね。
やっぱり読んでて笑い声が聞こえてきましたか(笑)。
ミステリとしては物足りないところもあるけど、コメディとして読めばおもしろいと思います。

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