2006年10月15日(日) 01時19分21秒

「少女は踊る暗い腹の中踊る」 岡崎隼人 2006-135

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
第34回メフィスト賞受賞作「少女は踊る暗い腹の中踊る」読了しました。
なんだか久しぶりのメフィスト賞受賞作です。

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岡崎 隼人
少女は踊る暗い腹の中踊る
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2006/06
著者/編者
岡崎隼人
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
連続乳児誘拐事件に震撼する岡山市内で、コインランドリー管理の仕事をしながら、無為な日々を消化する北原結平・19歳。自らが犯した過去の“罪”に囚われ続け、後悔に塗れていた。だが、深夜のコンビニで出会ったセーラー服の少女・蒼以によって、孤独な日常が一変する。正体不明のシリアルキラー“ウサガワ”の出現。過去の出来事のフラッシュバック。暴走する感情。溢れ出す抑圧。一連の事件の奥に潜む更なる闇。結平も蒼以もあなたも、もう後戻りはできない!!第34回メフィスト賞受賞!子供たちのダークサイドを抉る青春ノワールの進化型デビュー。 <<Amazonより抜粋>>


北原結平の一人称で物語が進行していきます。
一人称のルールの一つに「語り手自身の過去の秘密をわざわざ露見しなくても良い」というものがありますが、まさに謎に包まれた登場人物であり、そんな謎がまったく開示されないまま、謎の出来事がいろいろと起き、結平自身の謎も徐々に語られつつ、謎解きのようなものもあり、それなりに結末を迎えるといった感じです。

で、読了直後の率直な感想は、「これは、舞城王太郎氏の物語を、普通の文体で描いたもののようだ。」というものでした。

佐藤友哉氏やら浦賀和宏氏やら、要するに内的ノワール系の作家さんはそれなりに多く、それなりに飽和なカテゴリーと個人的に思っていたのですが、(そうですか・・・ど真ん中にきちゃいましたか)といった感じですね。
ま、これからそのカテゴリの中でどれだけ個性を出すことができるかってところが勝負のような気がします。
個人的に嫌いな領域ではないので頑張ってもらいたいです。

この話は、誘拐されちゃう赤ちゃん以外、”100%まともな人”が登場しないし、主要な登場人物は、大体犯罪者なので、なんだか、もやもやしちゃう方もいると思います。
が、要するに極めて悪い・・・というか、この陰惨な物語の始まりを作ったのは、死んでしまった徳永銀蔵であり、そこから始まる徳永銀蔵以外の登場人物は全員、被害者であると思えば話が、それなりすっきりしちゃいます。

ということで、これも(*1)広い意味で”救済の物語”ということなのですね。

(*1)救済の物語という節は、これ以前に舞城王太郎氏の「暗闇の中で子供 」の感想で使用してます。
ただ、あちらは物語のテーマは救済でも、読み手にはまったく救済されない、それでいて圧倒的な文体でぐいぐい読ませちゃう作品なんですね。
あちらのほうが、一枚も二枚も上手ってことです。

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