2006年10月12日(木) 17時21分37秒

「凸凹デイズ」 山本幸久 2006-133

テーマ:--山本幸久
「笑う招き猫」 に続く、山本氏の2冊目です。
荻原浩氏の「オロロ畑」「小鳩組」に近い、”仕事系成長小説”(ってなんだそりゃ?)で、ということは、個人的にアリな分野でございました。
加えて、物語の構成そのものも、とてもアリだったのです。

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山本 幸久
凸凹デイズ
出版元
文藝春秋
初版刊行年月
2005/10
著者/編者
山本幸久
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
エロ雑誌のレイアウトもスーパーのチラシもなんでもござれの弱小デザイン事務所・凹組クロニクル。キュートでコミカルなデザイナー青春小説。 <<Amazonより抜粋>>


凹組(ぼこぐみ)という弱小デザイン事務所の物語です。
章が5章までありますが、奇数の章が「現在」の話で、主人公・凪海の一人称で同社の大滝・黒川と、敵対するライバル会社の醐宮の3人が登場し、偶数の章が「10年前」の話で、主人公・大滝の一人称で、同社の黒川・醐宮が登場します。

ここまで書いてもピンと来ないかもしれませんが、要するに、凹組の”凹”とは男女男と3人が並ぶことの形を指しており、10年前は大滝・醐宮・黒川であり、現在は、醐宮の代わりに、凪海が加わり、大滝・凪海・黒川の3人で”凹”なわけです。
この10年前の凹組と現在の凹組を交互に読ませることで、物語の広がり(というか壮大な繋がり)をうまく演出しております。

で、ストーリそのものは、「大きな仕事を手にして、それを阻害するものがいて、いろいろあって、ひとつ成長する」という、いわゆる”仕事系成長小説”なのです。

なんだか「アツイ奴」とか思われるのが、憚れますけど、まぁせっかくなので、ここでカミングアウトしておきますが、個人的には「仕事系成長小説」って好きなのですね。
仕事をしていくことで如何に人が成長していくかってことに興味があるのかもしれませんし、単にうらやましいと思っているだけかも知れませんが・・・

キャラクター設定もバラエティーの富んでいて好感触でした。
特に、一人称の語り手として登場する凪海・大滝は、比較的普通の人(これはまぁ定石といえば)に比して、「大成するぞ」と息巻く、ある意味でこの物語のキーパーソンである「醐宮」と、デザインに関しては、天才肌だが天才肌以上の何者でもない「黒川」を「現代」でも「10年前」でも異端として際立たせるバランスは、絶妙ですね。(まぁ、この2人はまったく変わらないのです)

前述したとおり、荻原氏の「オロロ畑でつかまえて 」と「なかよし小鳩組 」テイストであり、良いですね。

仕事で行き詰まり気味な方で、それでも仕事っていいよねって思いたい人はオススです。

ちょっと引き続き、山本氏を追ってみたいと思います。

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