2006年08月19日(土) 15時23分42秒

「定年ゴジラ」 重松清 2006-106

テーマ:--重松清
第119回直木賞候補作の定年ゴジラを読了しました。
これぞ「重松節(と勝手に命名)」ってやつですね。

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重松 清
定年ゴジラ
出版元
講談社文庫
初版刊行年月
1998/03
著者/編者
重松清
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:5点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん、新天地に旅立つフーさん。自分の居場所を捜す四人組の日々の哀歓を温かく描く連作。「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。<<Amazonより抜粋>>



7つの連作短編に文庫版のみ「帰ってきた定年ゴジラ」を加えた全8編が所収されています。

重松さん、うまいですね。
こりゃ、筆致が素晴らしいんですね。

特段大きな揺れのある物語ではないのですが、とてもストーリ性がありました。
要するに「定年を迎えた男達の何気ない人生模様」を描写しているだけといえばだけなのです。
が、独特の文体で装飾し、ぐいぐい読ませてもらいました。
さつき断景 」に近い文体は、地文自体は3人称であるものの、まるで語りかけられているような感覚を受けます。
そして、後30年弱で迎える自分自身の定年後の人生を無理やりでも思い浮かべてしまうわけです。

連作短編という形式はとっているものの、時系列順に並べられ、環境には、変化がおきます。
その中でも大きなストーリを形成しているのは、主人公山崎さんの次女万理の結婚話なわけですが、このあたりの山崎さんの態度の歯がゆさのようなものに、妙な親近感を感じました。

個人的には、第4章「夢はいまもめぐりて」が、ぐっときました。
この章のラストで、山崎さんが「ふるさと」をフルコーラス口ずさむのですが、ここは「意地になって、田舎を忘れたがっていた不器用な自分」を思い起こさせるシーンであり、同じ境遇ではないものの、ちょっとぐっと来てしまったのですね。

登場する人々も基本的に「人間らしさ」に溢れ、ほんと何気ない中に見つけた良い話を聞かせてもらったという感じです。

仕事やプライベートに一生懸命な人にオススメの一冊です。

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