2006年08月03日(木) 02時15分45秒

「MISSING」 本多孝好 2006-098

テーマ:--本多孝好

ようやくにして本多氏のデビュー作「MISSING」を読了いたしました。
そしてデビュー作読了したことで既出作品コンプリートもしちゃいました。パチパチ。

amazonリンク
本多 孝好
MISSING
出版元
双葉社
初版刊行年月
1999/06
著者/編者
本多孝好
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
繊細な視線で描かれた物語が、心の奥底に潜むミステリアスな風景を呼び覚ます…。小説推理新人賞受賞作「眠りの海」ほか「祈灯」「蝉の証」など、4作品を収録した処女短編集。 <<Amazonより抜粋>>



「小説推理」の掲載された5編の短編が所収されています。
意外な注目点は、この5編の作品は94年~98年の5年間に書かれたという点でしょう。

巻末にある初出一覧を抜粋してみると
・眠りの海 「小説推理」1994年8月号
・祈灯 「小説推理」1995年4月号
・蝉の証 「小説推理」1996年1月号
・瑠璃 「小説推理」1997年9月号
・彼の棲む場所 「小説推理」1998年4月号

まるで、玄人受けするロックミュージシャンのCDアルバムのような作品集です。

5編それぞれが、とてもスタイリッシュな文体です。
ストーリも、人のありきたりな苦悩ですら美化されてしまうくらい綺麗です。

青年時代に村上春樹に傾倒していた私にとっては、なんだか懐かしいくらいの(良い意味で)クールな登場人物に、これも懐かしの”そんなうまいこと言えるか”ってくらいの軽快な会話
伊達に「春樹チルドレン」と銘打たれている本多氏ではありませんね。(本人がどう思っているかは知りませんが)

5編の中でも個人的に印象的だったのは4編目の「瑠璃」でした。
僕の視点から見た、憧れの対象でもある従姉妹のルコの物語(半生記)なのですが、この地文の僕とルコの関わりが、綺麗なほどルコの人生の大きな分岐点をはずしているんです。
この分岐点をあえてはずす(正しくはその分岐点の後に僕との関わりがある)ことで、ストーリ全体が滑らかにかつ驚きのあるものになっているな~と感心しました。
そして、「人の人生は、その人でしか解決できないことばかりなのだ」と、極めて自然な事柄を強く印象付けてもらえました。

また、この物語で語られる僕とルコの会話は、村上春樹氏の「風の歌を聴け」を彷彿させるほどの呼吸感であり、気持ちよく受け止めることが出来ました。

その他4編も、前述したように、スタイリッシュな作品ばかりで、読んで損はないはずです。

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