2006年07月26日(水) 22時07分14秒

「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野晶午 2006-095

テーマ:--歌野晶午
何を今更・・・という声も聞こえそうですが、ようやく読了しました「葉桜の季節に君を想うということ」

なるほど、これは唸ります。
まんまと騙されちゃいました。

amazonリンク

歌野 晶午
葉桜の季節に君を想うということ
出版元
文藝春秋
初版刊行年月
2003/03
著者/編者
歌野晶午
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:5点 
装丁:4点

あらすじ
ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。恋愛あり、活劇ありの物語の行方は?そして炸裂する本格魂。<<Amazonより抜粋>>


【注記】
なるべくネタバレをしないつもりで記述しますが、たぶん無理です。ははは
なんとなくネタバレになってしまい、それが未読の方の「読了後の喜び」を、絶対阻害することとなりますので、読む気があって未読の方は、まずは読了していただき、その後にお会いしましょう。(・・・長い)

・・・

・・・ということで

メインストリームは、
「①主人公である「なんでも屋」成瀬将虎が、知人の依頼で悪徳商法まがいの蓬莱倶楽部の悪事をあばくというもの」
でありますが、その間には、
「②成瀬が、過去に経験した連続殺人事件」
「③古屋節子という女性のどん底人生模様」
「④安藤士郎という男性の切ない人生模様」
というエピソードが、挟み込まれています。

で、普通に読んでいれば、メインストリーム(①)とエピソード(②~④)の関連性が、どんな形でやってくるのだろうか?という読み手意識をそそる展開になるわけなのですが、想像以上に見事に関連しちゃいます。
特に①と③と④の関連性あたりは、読書を進めて事実を知って「ぬぬぬ」と唸ってしまったのです。
そう、この物語は「○○トリック (クリックすると、そのトリックについての説明に飛びますので、未読の方は開かない方がよいでしょう)」だったわけで・・・
そりゃ、ま~唸るのです。

○○トリックの、幸せな読み方(もしくは○○トリックの用いた物語との幸せな出会い方)は、

「未然に、○○トリックが入っているという事実そのものを知らされないこと」であり、そういった意味では、まったく前提知識がない(せいぜい評判くらい)状態で、この本を読むことが出来たのは、とても幸せだったと思っております。

裏を返せば、この事実を未然に、耳にしてしまうことから、よこしまな気持ち(おいおい、どこが○○トリックなんじゃいという観点)で本書を読んでしまうので、そりゃそれで楽しいのでしょうけど、ちょっと淋しい感じがします。

要するに「お化け屋敷」でお化けにビックリするか、「日常の生活」でお化けにビックリするかの違いなのです。(微妙に分りずらい比喩ですみません。)

ちなみに読書を進めていく中で、そんなトリックがあることを知らない間、私自身が気にしていたポイントは、
前述したメインストリームとその他エピソードの関連性の他に
・主人公「成瀬」とヒロイン格の「麻宮さくら」の恋路の行方(死語)
・関係していそうでいない「蓬莱倶楽部」と「麻宮さくら」の関連性(あるのか?ないのか?)
・主人公の奇妙な夢の正体
だったわけですが、それらはすべて解決します。
で、その収束した物語世界を内包する(もしくはあざ笑う)、もう一つの事実が本書の評判を上げているわけです。

ということで、評価としては満足しちゃっていますが、採点が今一つだったのは、以前にこちら (このリンク先もネタバレの要素を含んでおります。.)を読了していたからであり、この驚き自体が既に経験済みだったからなのです。
きっと、こちらを先に読んでいれば、もっと評価が高かったと思われます。

ということは、○○トリックに騙されるということは、一生に一度の幸せな瞬間だったりするのですね。

それと、エピソード②に関しては、ちゃんとした推理がなされ、解決するといった一般的なミステリの流れが加わっており、それはそれで好印象でした。

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