2006年07月21日(金) 22時50分36秒

「殺人ピエロの孤島同窓会」 水田美意子 2006-092

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
Amazonの画像にもあるとおり、「12歳が描いた連続殺人ミステリー」なわけです。
そういった意味では話題性は十分。
では、内容は・・・

ということで「このミス大賞」特別奨励賞受賞作「殺人ピエロの孤島同窓会」読了しました。

amazonリンク

水田 美意子
殺人ピエロの孤島同窓会
出版元
宝島社
初版刊行年月
2006/03
著者/編者
水田美意子
総評
17点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:2点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:2点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
日本から1500キロ離れた、東硫黄島。島の外輪火山が噴火し、住民は東京に強制移住させられ、現在は、観測所を守っている老人が1人住むだけの孤島である。そんな島で同窓会が開かれることになり、4年ぶりに東硫黄高校同窓生が集まった。出席者はクラスメイト36人中、不登校だった1人を除いた35人。和やかムードで進んでいた同窓会は、突如現れた殺人ピエロにより恐怖の孤島と化す。次々と同窓生たちを惨殺し始める殺人ピエロの正体は?第4回2006年『このミステリーがすごい!』大賞特別奨励賞受賞作。 <<Amazonより抜粋>>



「20歳になったばかりの同級生35人が、高校の同窓会として地元の島(現在は孤島)に呼ばれ、次々と「殺人ピエロ」に殺されいく」
簡潔に言ってしまえば、それだけの話であり、物語の主題は「犯人は誰か?」「誰が、殺されずに済むか?」ということのようです。

ただ、この物語には、それ以外に「ネット上で繰り広げられる殺人トト」、「その殺人トトを取り締まろうとする警察」「1兆円という財産が眠っているといわれれている島の秘密とそれをスクープしようとする雑誌記者」「池に浮かぶ収納ケース」といった複数の同一時系列の話が織り込まれ、この「大量殺人」自体を、大きな世界観で描こうとしています。(あくまでも「描こうとしている」のであって、「描かれている」かどうかは後述します)

メインストリームである「孤島での殺人」は、グロテスクさ・真剣さにやや稚拙な部分がやっぱり目立ってしまいました。
登場人物がじゃんじゃん殺されていく状況において、残された者たちが、ゲーム感覚で応じているわけです。
深い悲しみとか怒りとか、建設的な状況把握とか、それら諸々が全部稚拙。

この「ゲーム感覚」が現代を象徴しているといってしまえばそれまでですが、やっぱり20歳という年齢設定からは、ちょっと無理があったような気がしました。

また、サイドストーリの数々は、読み始めは(おぉいいじゃん)と思ったのですが、読み終わってみると、どこか中途半端で、「とりあえず文章にしてみました」的な印象しかありませんでした。
だったら、孤島での殺人だけをしっかり描けていればよかったのにと正直思いました。

巻末にある選考者のコメントを読めばご理解いただけるとおり、本書はあくまでも「12歳が描いたミステリ」という話題性によって商品化されたようです。

一方で、ちゃんとした物語として「12歳が描いたミステリ」が、このようなゲーム感覚的内容であることに、何か引っかかるものがありました。
今後に期待したいと思います。

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