2006年07月14日(金) 09時56分01秒

「Fine days―恋愛小説」 本多孝好 2006-086

テーマ:--本多孝好
本多氏の「FINE DAYS」読了いたしました。
本多節炸裂の中編集です。

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本多 孝好
Fine days―恋愛小説
出版元
祥伝社
初版刊行年月
2003/03
著者/編者
本多孝好
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
僕は今の君が大好きだよ。たとえ、君自身が、やがて今の君を必要としなくなっても-。表題作のほか「イエスタデイズ」「眠りのための暖かな場所」「シェード」の全4作のラブ・ストーリーを収録。<<Amazonより抜粋>>



4つの中編が所収されております。
あらすじには「ラブ・ストーリ」とありますが、そこにあまりこだわらない方が良いでしょう。
少なくとも、ラブ・ストーリなどという画一的なカテゴリでは括ることはできないように思います。

■「FINE DAYS」
転校生の周りで起こる不可解な自殺事件。
そして、また漏れなく起こってしまった事件の真実を知った「僕」は・・・

■「イエスタデイズ」
余命わずかな父親から、35年前に別れた昔の恋人を探すように頼まれた「僕」は、二人が暮らしていたアパートに訪れる

■「眠りのための暖かな場所」
過去からの呪縛から逃れられない院生の「私」は、友達のできない大学生の結城ツトムに同じ感覚を見つけるが、徐々に明らかになるツトムの過去にどう立ち向かっていくか?

■「シェード」
夫を亡くしてしまった女性と交際する「僕」は、クリスマスプレゼントを買うためにアンティークショップへ訪れる。
そこで聞くこととなる欲しかったランプシェードにまつわる物語。

この4作品に共通に言えるのは、主人公(地文担当)が、皆「若く、人生に不器用である」といった点だと思いました。
不器用であるが故に、人を傷つけ、不器用であるが故に、人を慈しむ。
そういった構図が、すべての物語のベースにあります。

この4作品で特に気に入ったのは「眠りのための暖かな場所」。
これは本多作品では、めずらしく女性視点の作品ですが、亡くなった妹から逃れられない主人公の私が、他者を救い出すことによって自分自身の救済を試みようとします。
そこに、人間の嫉妬心や、ちょっとしたホラー的要素も加わり、物語の読むスピードを加速してくれました。

また、注目すべきは2作目の「イエスタデイズ」。
これは、MOMENT のストーリラインをなぞっており、原点的な作品かもしれません。
(注釈:本書自体は03年刊行であり、一方「MOMENT」は02年刊行。刊行では逆順のようですが、「イエスタデイズ」が小説NONに初出されたのは、00年ということで、時系列的にはこちらの作品の方が先に書かれたものと思います。→違いますかね?)

本多氏の作品、特に会話部分には独特のリズムがあり、そのリズム感がマッチすれば、これほど読みやすい作品もないかも知れませんね。(たぶん、これが村上春樹氏から脈々と繋がっている「リズム」だったりします)

さてさて、現時点で未読は「MISSING」だけです。う~ん本多氏の長編が読みたい!!

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