2006年07月11日(火) 14時10分28秒

「不安な童話」 恩田陸 2006-084

テーマ:--恩田陸
これまた、旅行中に読了いたしました。
恩田陸氏の「不安な童話」です。
タイトルがかっこ良いですね。

amazonリンク

恩田 陸
不安な童話
出版元
祥伝社文庫
初版刊行年月
1994/12
著者/編者
恩田陸
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
私は知っている、このハサミで刺し殺されるのだ―。強烈な既視感に襲われ、女流画家・高槻倫子の遺作展で意識を失った古橋万由子。彼女はその息子から「25年前に殺された母の生まれ変わり」と告げられる。時に、溢れるように広がる他人の記憶。そして発見される倫子の遺書、そこに隠されたメッセージとは…。犯人は誰なのか、その謎が明らかになる時、禁断の事実が浮かび上がる。<<Amazonより抜粋>>

本作をミステリーと定義すべきか、ホラーと定義すべきか、はたまたエンターテイメントと称するべきかは、読み手によって違うかもしれません。

主人公格の古橋万由子の一人称で語られる物語は、万由子が、25年前に殺害された高槻倫子の生まれ変わりとなり、倫子殺害の真実を、息子の秒と共に解き明かすことがメインストーリーとなります。

容疑者とみなされる当時の関係者4名にそれぞれ渡された倫子の絵が、そのヒントとなっていくわけですが、読み進めていくほど、徐々に真実が明らかになっていきます。

興味深かったのは、主人公である万由子が、それほど主体的に謎ときに参加していない点
どちらかといえば「はた迷惑」という気持ちの中、いやがおうにも物語の中心にそえられております。
これはひとえに「高槻倫子の生まれ変わり」であるからなのですが、こと万由子は、そのことにすら消極的に(もしくは幾ばくかの嫌悪感をもって)接していきます。
(そりゃ、いきなり、○○の生まれ変わりって言われりゃ、誰だって気持ちよくないわな~)と単純に共感してしまいました。

加えて、この高槻倫子が、生粋の芸術家肌というか、一般的ではないというか、いわゆる「良い人ではない」わけで、なおさらテンションは落ちていくということとなります。

物語の後半以降は、とんとんと話が進み、全ての謎が解かれていきますが、本を読むことになれている方、(とかくミステリーを読んでいる方)は、肝心の「犯人探し」という点においては、中盤辺りで、やんわり分ってしまいます。

で、やっぱりな~というオチなのですが、もう一つの謎である「万由子は本当に高槻倫子の生まれ変わりなのか?」という謎については、相当のどんでん返しをもって(PS①参考)、曖昧のままとなる訳です。

この辺りの演出は、さすが恩田さんだよな~と思いました


PS1:
エピソードの「私のグレーテル(太字)」に、(???)と思われた方は、プロローグをもう一度再読してみてください。
この物語のもう一つの真実が見えてきます。

PS2:
ちなみに「グレーテル」とは、かの「ヘンゼルとグレーテル」のグレーテルなのですが、この物語のオリジナルを知ってもらえるとこれまた、
「う~む、なるほど」と合点してしまいます。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

流石奇屋ヒットさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

コメント投稿

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。