「臨機応答・変問自在」 森博嗣 | 流石奇屋~書評の間

「臨機応答・変問自在」 森博嗣


著者: 森 博嗣
タイトル: 臨機応答・変問自在―森助教授VS理系大学生

S&Mシリーズや、Vシリーズ。そして現在はGシリーズの著者である、森博嗣氏の新書です。

工学部の助教授でもある著者が、実際の授業で使用した学生からの質問に対して、淡々と(これがホントに淡々と)答えていく冊子です。大体、見開きに5問~8問くらいのさっぱりしたQ&Aです。

膨大な量の質問に対して回答をする訳ですから、前述したように、「淡々」と回答しています。
一刀両断という感じです。
また、質問の多くは「はぐらかし」だったりして、そのような回答をせざるを得ない、氏の苦労を感じ入ることができます。ちゃんと答えているだけ、氏は偉いですね。

森氏の小説が好きな方であれば、意外な一面を見ることができます。

また、(自分は褒められて伸びるタイプだ!!)と思っている方は、一刀両断された質問の質問者になったつもりで読んでみてください。結構へこみます


ところで、まえがきで著者が述べている通り、本書は学生の質問のうち「専門外」とした5%について記載されています。当然ながら、本に掲載されない残りの95%は、至ってまともな質問(大学の講義に対する質問)なのでしょう。その残りの95%が存在しているだってことを、踏まえて読まないと、(一体、大学生って?)と疑ってしまうほどのとんでもない質問があるので要注意です。ま、自分が大学生だった時も似たようなものだったと思いますが・・・