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2007年07月31日(火) 23時59分49秒

2007年7月の読後感想アーカイブ

テーマ:月刊『後感』

◆今月のアクセスランキング

総合ランキング:
17010位/1609634人中 (1.05%)前月からの比=-0.03%
ジャンルランキング:
204位/10387人中 (1.96%)前月からの比=-0.16%

◆検索ワードTOP10

1 書評 4.5%
2 伊坂幸太郎 4.2%
3 イニシエーション・ラブ 3.6%
4 感想 3.6%
5 あらすじ 3.3%
6 イニシエーションラブ 3.3%
7 乾くるみ 2.8%
8 重松清 2.5%
9 その日の前に 2.2%
10 グラスホッパー 2.1%

◆2007年7月のランキング

現在、8月5日の午前11時。
いや~、しかし暑いです。ようやくの夏本番って感じですね。
先々週辺りから夏風邪を引いてしまいましたが、いろいろあって、無理やり治そうとしたばっかりに、まだ引きずってしまっています。
ば~んひいて、一気に治した方が、治りは早かったような気がしますね。

さて、全11冊の7月のランキング。
見事阿部氏が2ヶ月連続1位となりました。
主人公シオリの徹底的な人の良さと、それにつけこむ”人としての悪”。
粘着質小説の登場です。

第1位;「ミステリアスセッティング」 阿部和重
;エンターテイメント小説;2007年07月13日(金) 22時52分07秒


阿部 和重
ミステリアスセッティング


第2位;「犬坊里美の冒険」 島田荘司
;推理小説;2007年07月28日(土) 20時56分51秒


島田 荘司
犬坊里美の冒険


第3位;「新本格魔法少女りすか3」 西尾維新
;エンターテイメント小説;2007年07月18日(水) 00時11分13秒


西尾 維新
新本格魔法少女りすか3

第4位;「ルドルフ・カイヨワの憂鬱」 北國浩二
;エンターテイメント小説;2007年07月02日(月) 22時42分15秒

第5位;「サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ」 大崎梢
;エンターテイメント小説;2007年07月24日(火) 22時34分01秒

第6位;「UFO大通り」 島田荘司
;推理小説;2007年07月11日(水) 00時48分35秒

第7位;「シャドウ」 道尾秀介
;エンターテイメント小説;2007年07月26日(木) 00時54分12秒

第8位;「シー・ラブズ・ユー」 小路幸也
;エンターテイメント小説;2007年07月06日(金) 22時09分53秒

第9位;「失われた町」 三崎亜記
;エンターテイメント小説;2007年07月19日(木) 23時13分31秒

第10位;「カクレカラクリ」 森博嗣
;エンターテイメント小説;2007年07月12日(木) 22時46分25秒

第11位;「美晴さんランナウェイ」 山本幸久
;エンターテイメント小説;2007年07月20日(金) 21時54分58秒

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2007年07月29日(日) 15時36分29秒

2007/7/28に借りた本

テーマ:読前感想
暑いですね。暑いけどちゃんと図書館に行きます。
最近は図書館も、冷房がそれほど効いてません。
それはそれでよいことなのですけど、図書館って「キンキン」に冷えている印象もあるので、なんだか不思議です。

さて、今回は予約本5冊を含めた計7冊を借り出しました。
なかなかの新刊本が借り出せたので、満足しています。

題名
正義の味方 ~I'm Loser~
読了可能性
★★★★☆
出版元
双葉社
初版刊行年月
2007/05
著者/編者
本多孝好
読前感想
予約本1冊目。本多氏の最新刊。あの昨年流石奇屋本の大賞の大賞受賞作「MOMENT」の本多氏の最新刊です。それだけで楽しみ
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10041609955.html

題名
ハル、ハル、ハル
読了可能性
★★★★☆
出版元
河出書房
初版刊行年月
2007/07
著者/編者
古川日出男
読前感想
予約本2冊目。こちらは古川氏の最新刊。7月刊行の本が今借り出せるってのは、予約をしたとしても奇跡に近いです。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10042206290.html

題名
誘拐の誤差
読了可能性
★★★★☆
出版元
双葉社
初版刊行年月
2006/11
著者/編者
戸梶圭太
読前感想
予約本3冊目。トカジ本です。いつものキャッチーな装丁ではないので意外ですが、内容はさてどうでしょう?
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10042206818.html

題名
ららら科学の子
読了可能性
★★★☆☆
出版元
文春文庫
初版刊行年月
2003/09
著者/編者
矢作俊彦
読前感想
予約本4冊目。ちょっと古い作品ですが、ちょっと気になっていたので借り出してみました。文庫なので持ち運びも便利です。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10042939712.html

題名
生涯の顧客をつくる
読了可能性
★★★☆☆
出版元
宝島社
初版刊行年月
2007/04
著者/編者
林田正光
読前感想
予約本5冊目。会社の関連で借りてみました。この手の本を借りたのは、たぶん初だと思います。
読後感想リンク


題名
デブになってしまった男の話
読了可能性
★★☆☆☆
出版元
求龍堂
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
鈴木剛介
読前感想
新刊コーナーにありました。タイトルのとおりの物語だと思いますが、どうでしょうかね。
読後感想リンク


題名
マンホール・テレポーテーション
読了可能性
★★☆☆☆
出版元
文芸社
初版刊行年月
200/02
著者/編者
小川れん
読前感想
こちらも新刊コーナーにありました。薄い本で、フォントも大きいので読み始めればあっという間な気がします。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10042939859.html

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2007年07月28日(土) 20時56分51秒

「犬坊里美の冒険」 2007-086 島田荘司

テーマ:★読後感想:作家別【さ・た行】
島田荘司氏「犬坊里美の冒険」読了しました。
御手洗シリーズで登場の犬坊里美のスピンオフ作品ってことですね。

amazonリンク

島田 荘司
犬坊里美の冒険
出版元
光文社カッパノベルズ
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
島田荘司
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
雪舟祭のさなか、衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた腐乱死体。容疑者としてひとりのホームレスが逮捕・起訴された。司法修習生として研修を始めた犬坊里美は、志願してその事件を担当するが…。 <<Amazonより抜粋>>



いやいや、やっぱり島田荘司氏です。
抜群の安定感ですね。

キャラクター設定の妙とトリックの妙、両方とも合格点の良品です。

まずはキャラクター。
主人公犬坊里美の「未完成キャラ」は好感触でした。
泣き虫でいじけ虫だけど、正義だけは守り続けようとする。
著者の言葉にもありましたが、「新たなシリーズの主人公」たり得るでしょう。

脇を固める修習生同期の元教師芹沢や添田や尾登(おと)などもきっちり配役分けされていて、非常に分かりやすいです。
特に「添田」のキャラクターは良いですね。
シリーズ化したとしても、ずっとあんな感じでいて欲しいです。

今回の作品で登場する被告人藤井寅泰も、憎まれ役であり、人間味があり、なんとも良いです。
冤罪を許そうとしない犬坊と、訳あって、口を割ろうとしない藤井の掛け合いは、この作品の読みどころのひとつです。

御手洗シリーズのワトソン役である石岡も、ちょい役ですが、いい味だしてます。
救われなかった彼が、この作品では救う役であるというの印象的ですね。

次はトリック。
今回のトリックは、何人にも目撃された腐乱死体が、5分の間に消滅したというトリックなのですが、物語の前半にちょっとだけ触れられる伏線を巧みにつかって証明されます。
後半も後半ギリギリのところで明かされるトリックは、久しぶりに「やられた」って感じでした。

連載モノだったからか、後半のバタバタ感はちょっと感じましたが、それでも完成された作品です。

本当にシリーズものとして次作が楽しみな作品です。

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2007年07月26日(木) 00時54分12秒

「シャドウ」 道尾秀介 2007-085

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
続けざまに東京創元社ミステリフロンティアレーベル第27回配本「シャドウ」読了しました。
HPにいって気がつきましたが、

この作品って
*第7回 本格ミステリ大賞小説部門受賞(2007年)
*第3位『このミステリーがすごい!2007年版』国内編ベスト10
*第6位『2007 本格ミステリ・ベスト10』/国内ランキング
*第10位『週刊文春』「2006ミステリーベスト10」/国内部門
とのことです。
すごいな。

で、どうだったでしょうか?

amazonリンク

道尾 秀介
シャドウ
出版元
東京創元社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
道尾秀介
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? <<Amazonより抜粋>>



5章に区分けされ、かつそれぞれの章内で、登場人物目線入れ替わりの3人称で語られていきます。

前にも別の書評で述べましたが、東京創元社ミステリフロンティアレーベルって、「あらすじ」が細かいんです。
なので、あらすじまったく上記記載のとおりでいうことありません。

まず、最初に登場する鳳介の艶かしいフラッシュバック映像が、この物語の今後の陰湿さを印象付けます。
(あ~、なんか嫌な展開になりそうだよね~)と思いつつ、本読みとしてはワクワクして、読み進めていきます。
とはいえ、記事冒頭にもあるとおり、○○ミステリー第○位ってくらいですから、そんな単純な話ではありません

物語序盤から中盤辺りに見られる、亜紀の告白に、水城家のこれまた救われない事実のようなものを読まされ、一層、(たぶん、この話って、いいことないよな~)と思わされますが、これまたちゃんと収束するところに収束します。

そしてラストでは、(おぉこう来たか、ふんふん)と、ミステリ好きご満悦になるといった作品です。

登場人物があまり多くないので、ある程度の予測もできたりしちゃいますが、総じて、久々にちゃんとミスリードしたという印象を受けました。

ただ、なんだか「じと~」っとしたストーリなのですが、にもかかわらず文体は、さほど陰湿感がはないところに若干違和感がありました。
いっそのこと、とことん「じめじめ」していて良いような気がします。

どうやら著者の「向日葵の咲かない夏」も、良いらしいので、そちらも早速借り出したいと思います。

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2007年07月24日(火) 22時34分01秒

「サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ」 大崎梢 2007-084

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】

当ブログのBOOKMARKにもある、東京創元社のミステリ・フロンティアレーベルの第32回配本「サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ」読了しました。

この「成風堂シリーズ」は3作目です。
人気シリーズですね。

amazonリンク

大崎 梢
サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ
出版元
東京創元社
初版刊行年月
2007/04
著者/編者
大崎梢
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
4件の同一書籍の問い合わせに連絡を入れると、4人が4人ともそんな注文はした覚えがないと……。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」――若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが……。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト店員・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編5本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第3弾! <<東京創元社HPより抜粋>>


前々作「配達あかずきん 成風堂書店事件メモ 」が、総評20点。
前作「晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ(出張編) 」が、21点。

そして、本作「サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ」が上記あるとおり、22点。

と、まったく意図しておりませんでしたが着実に点数があがっております。

この要因は、3作目ということで、小説世界を十分に理解したうえで読書しているというところもありますが、何よりも増して、「書店で起こるミステリ」という、近くて遠いシチュエーションにあると思います。
で、この3作目は前作・前々作より、より「ディープな(書店で働く従業員にとっては日常的な)話」であり、その「普通さ」が良かったのではと思います。

身近な存在として我々の生活に溶け込む「書店」ではありながら、そこに勤務している従業員の業務というか生業については、ほとんど知りません。
私なんか、立ち読みする人(私もそこに含まれますが)の人間監察なら、たまにしますが、従業員の方々は特段意識したこともないので、読み進んでいくことで、いろんなことを教えてもらっているという感覚になったりします。

なんか、得した気分にさせてくれる作品なのかも知れません。

遅ればせながらですが、短編が5編所収されており、表題作「サイン会はいかが?」のみ、ちょっと長めです。

この表題作、他の短編があくまでも「ちょっとした謎とき」になっているのに比べ、「暗号解き」など、なかなかにしてトリッキーな作品になっております。
バイト探偵の多絵の鋭さも磨きがかかり、爽快感があったりもします。

次回作がきっと出たら、読んじゃうんだろうな。

P・S
「成風堂通信」という折込みチラシサイズの小冊子(とっても1枚を4つ折りにしてあるのみ)が、本に挟み込まれていました。
芸コマなことをやってくれちゃっています。
また、それを捨てずに挟み込んだままにしている図書館に対しては、「やるじゃん」って感じです。

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2007年07月20日(金) 21時54分58秒

「美晴さんランナウェイ」 山本幸久 2007-083

テーマ:--山本幸久
個人的に注目している作家さんの一人でもある山本氏。
氏の最新作「美晴さんランナウェイ」読了しました。

amazonリンク

山本 幸久
美晴さんランナウェイ
出版元
集英社
初版刊行年月
2007/04
著者/編者
山本幸久
総評
18点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:2点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
破天荒だけど憎めない、“美晴叔母さん”登場!美晴さんは「適齢期」の美女ながら、何かと家を飛び出すトラブルメーカー。そんな彼女が追いかけているものとは? 彼女が巻き起こすドタバタを姪の目線で描いた、ハートウォーミングストーリー。 <<Amazonより抜粋>>



ちょっとマッチしませんでした。
唐突に厳しい評価ですが、これは氏の過去の作品「凸凹デイズ」「はなうた日和」の好印象があったからであり、近頃の作風が私個人にマッチしないという意味です。

ですので、ここからは極めて個人的な感想です(ま、どの作品もそうですが、今回は強調します)

マッチしない最大の理由は、主人公「美晴」のキャラクター設定。
ちょっと中途半端、というよりは、なんだか普通
破天荒なら、徹底的に破天荒であって欲しかったと、正直思います。
ダメキャラなら、とことんダメキャラであるべきではと思います。

なんだか真正面ではない。
これが27歳の家事手伝いの姿なのだと言ってしまえばそのとおりなのですが、ならば物語はいらない。
そんな感じです。

語り手でもある姪の世宇子も文中でも語るように、美晴は、「やりたい放題なのに、いざという時に逃げ出す(でも憎めない)」キャラクターであり、読み手が十分にそこを許容しなければならないわけですね。
そういう意味では、私自身の了見の狭さのようなものを露呈しているのですが、30半ばの私から見ると、純粋に「甘い」と思ってしまったということですね。
もちろん感情移入できないわけです。
正しい意味での主人公である世宇子に対しても、「許して良いものか」と思ってしまい、イマイチ感情移入できない。

いかんいかん、自分がものすごく小さい人間になってしまったような感じがします。

唯一の救いは、家族小説としてとらまえた場合の、美晴をとりまく登場人物の普通さだったりします。
ストーリは面白かったので、たとえば「東京バンドワゴン」みたく、中心を美晴ではなく、家族を中心に添えれば良かったのにと思ったりもします。

・・・いかんいかん、最後まで批判してしまった。

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2007年07月19日(木) 23時13分31秒

「失われた町」 三崎亜記 2007-082

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】
2007年「本屋大賞」ノミネート作品にして結果9位を受賞した「失われた町」。

ネット上で賛否両論のようですね。
それだけ読み手のココロをくすぐったということなんでしょうけどね。

さて、このわたくしは、果たして、どんな感想を持ったのでしょうか?

amazonリンク

三崎 亜記
失われた町
出版元
集英社
初版刊行年月
2006/11
著者/編者
三崎亜記
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?<<Amazonより抜粋>>


総評は決して高くありません(20点)が、個人的には「アリ」でございました。

「町の消滅」は、確かにそこに「在る」。
この「在る」ことが前提に、物語が語られていきます。
ここは、読み手が十分にこの作品世界を許容することが大前提あります。

ま、三崎氏の作品は、言葉は悪いですが「まずは、突拍子のない世界設定」からなので、氏の作品を既読している以上、その辺りの免疫もあってあまり気にはなりませんでした。
(そりゃ「となり町戦争」は置いて行かれた感はありました。)

比較的ありがちな【「今」がプロローグで、「過去」が本文】といったスタイルで始まります。

この過去(前回の町の消滅)から今(今回の町の消滅)までの話が「エピソード」という名の本文で語られます。
要するに、プロローグで登場する人物たちが、どういう経緯でここ(プロローグ)に至るかというのがメインストーリであり、それぞれの登場人物にフォーカスを当てて語られる、ある意味で群像小説だったりするわけです。

そんな中、とりわけ「桂子さん(3人称表現で「さん」付けされています)」の物語が、興味深かったです。

それぞれの理由で、そこに当たり前に存在する「町の消滅」を回避すべく集う人々。
そして「今回の町の消滅」に対峙する瞬間が「プロローグ」にあります。

じゃ、ラストはどうなのか?というと、これがまたユニークです。
ある意味では裏切られ、ある意味では微妙な余韻を残して物語が収束します。
個人的には、この辺りの持って行き方には異論はあるものの、これはこれで良いよな~と妙な納得感もあったりしました。
きっと、この物語は続く、続くことで繋がる物語であると考えたりもしました。
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2007年07月18日(水) 00時11分13秒

「新本格魔法少女りすか3」 西尾維新 2007-081

テーマ:--西尾維新

「新本格魔法少女りすか」第3巻です。
こちら の続編というよりも、第3巻といったほうがあってます。
第7話から第9話を所収しています。

ということで、「新本格魔法少女りすか3」読了しました。

amazonリンク

西尾 維新
新本格魔法少女りすか3
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2007/03
著者/編者
西尾維新
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
心に茨を持った小学五年生・供犠創貴と、“魔法の国”長崎県からやってきた転入生・水倉りすかが繰り広げる危機また危機の魔法大冒険!“最後の一人”から驚愕の誘いを受けた創貴は―!?これぞ「いま、そしてかつて少年と少女だった」きみにむけて放つ、“魔法少女”ものの超最前線、「りすかシリーズ」第三弾。<<Amazonより抜粋>>



相変わらずの連載モノのノリでございます。
「敵が現れて」→「極限まで追い込まれて」→「起死回生を狙って」→「敵をやっつける」

ま、「ドラゴンボール」のような展開ではありますが、この至ってシンプルな展開が心地よいのです。
シンプルとはいえ、「追い込まれ方」ってのは様々で、故に起死回生の狙い方ってのも様々。
この辺りのバリエーションは、古い良きTVゲームでいうところの、「面クリア」な感じにも似て、相当好感触でした。
とても新しいけど、懐かしい感じのする作品なんですね。

主人公格の供犠創貴は、前作までにも負けず”頭は良いけど生意気キャラ”なわけで、ここに感情移入することはまずないのですが、ここにきて強敵が登場します。
それが「水倉健」。
この3は、水倉健VS供犠創貴が中心にあり、今までの魔法VS魔法といった流れではありません。
そういった意味では、次回4で最終巻としているとおり、段々と物語が盛り上がっていっているということなのでしょう。
確かに手強いのですよ「水倉健」。
感情移入しないまでも、(がんばれ、創貴!!)という具合なのであって、いたずらに盛り上がってしまうということなのです。

圧倒的なリーダビリティーの良さで、午前中があれば読み終わってしまいます。
で、読み終わった後も理容室の待合で待っているうちに読み終わってしまった漫画のような読了感が味わえます。

いつになれば最終巻がでるんでしょうかね?

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2007年07月14日(土) 21時15分23秒

2007/7/14に借りた本

テーマ:読前感想

台風4号、来てますね。
7月では観測史上最大の台風のようです。

そんななか、きっちり借り出しました。
しかも予約本6冊を含む全9冊。

3連休は、台風なので、読書します。

題名
失われた町
読了可能性
★★★★☆
出版元
集英社
初版刊行年月
2006/11
著者/編者
三崎亜記
読前感想
予約本1冊目。札付きです。「となり町戦争」「バスジャック」の三崎氏の作品で、本屋大賞ノミネート作の当作。本屋大賞ノミネート作品にはそれほどはずれはないので、それなりに期待しています。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10040200694.html

題名
美晴さんランナウェイ
読了可能性
★★★★☆
出版元
集英社
初版刊行年月
2007/04
著者/編者
山本幸久
読前感想
予約本2冊目。「凸凹デイズ」「はなうた日和」の山本幸久氏です。最近作風変わったかな?と思いつつ、これもそれなりに期待。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10040200898.html

題名
新本格魔法少女りすか3
読了可能性
★★★★☆
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2007/03
著者/編者
西尾維新
読前感想
予約本3冊目。はい、西尾氏ですね。このシリーズ、借りるのはずかしかったりしますが、意外に好きです。またまた奇想天外な展開になったりするのでしょうか?
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10040058016.html

題名
シャドウ
読了可能性
★★★☆☆
出版元
東京創元社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
道尾秀介
読前感想
予約本4冊目。地味に追い続けている東京創元社ミステリ・フロンティアレーベルから1冊。まったく前提知識内ですが、このレーベルもはずれなしなので期待大です。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10040831397.html

題名
サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ
読了可能性
★★★☆☆
出版元
東京創元社
初版刊行年月
2007/04
著者/編者
大崎梢
読前感想
予約本5冊目。こちらもミステリ・フロンティアレーベルです。成風堂シリーズ3作目。書店の店員が主人公の一風代わった「本屋推理小説」です。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10040510955.html

題名
富士山大噴火
読了可能性
★★★☆☆
出版元
講談社
初版刊行年月
2004/03
著者/編者
鯨統一郎
読前感想
一般の書棚にありました。鯨氏の作品です。氏はいろんなジャンルの作品を書いております。しかも精力的に。
読後感想リンク


題名
犬坊里美の冒険
読了可能性
★★★☆☆
出版元
光文社カッパノベルズ
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
島田荘司
読前感想
去年の10月刊行ですが、最新刊コーナーにありました。たぶんだいぶ後に入荷されたんだろうなと思います。こんな感じのものもあります。御手洗シリーズからのスピンオフ作品ですね。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10041302933.html

題名
さよなら、気まずさたち
読了可能性
★★☆☆☆
出版元
ブックマン社
初版刊行年月
2006/03
著者/編者
フロンツ
読前感想
本当に久しぶりのパラパラ本です。まったく前提知識ありませんが、なんとなく面白そうなので借り出してみました。
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題名
芋たこなんきん 下巻
読了可能性
★★☆☆☆
出版元
講談社
初版刊行年月
2006/12
著者/編者
田辺聖子
読前感想
予約本6冊目。妻が所望。これ、以外に予約待ちが長かったですね。
読後感想リンク


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2007年07月13日(金) 22時52分07秒

「ミステリアスセッティング」 阿部和重 2007-080

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
最近個人的に評判の良い阿部氏。
先月なんか月刊「後感」で1位になっちゃいました。
なんというか氏の作品って独特ですよね。
しかも癖になってしまう。
「ミステリアスセッティング」読了しました。

amazonリンク

阿部 和重
ミステリアスセッティング
出版元
朝日新聞社
初版刊行年月
2006/11
著者/編者
阿部和重
総評
23点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:4点 
装丁:4点

あらすじ
ある老人が語りはじめた、一人の少女の運命――ハムラシオリという、歌を愛してやまなかった女の子をめぐる、痛いほど切なく、あまりにも無慈悲な新世代のピュア・ストーリー。なぜ彼女だけが、苛酷な人生を歩まなければならなかったのか? この未知なる感動の物語は、21世紀版「マッチ売りの少女」として広く語り継がれるだろう。芥川賞受賞後に初めて書かれた、極限の純真小説。<<Amazonより抜粋>>


なんというか、シンセミア同様、この粘着質な感じが癖になります。

まず爺さんが登場し、その爺さんが子供たちに語る、音痴でお人好しで夢見がちな少女シオリを中心にした物語です。

こんな話、子供たちは理解できないだろうなという違和感はありますが、読み進めて行くとそんなこと忘れてしまいます。
で、ラストになって改めて(あ、これは爺さんが子供たちに語っていた物語だったんだ)と思い出し、やっぱり(子供たちにこの話は理解できないだろ~)と突っ込みたくなる物語です。

後半に至るまで、ずっとシオリのお人好しが故に、人に翻弄され騙され続ける半生が語られていきます。
前半は妹のノゾミに延々といたぶられ(理由は、シオリの泣き声が聞きたいから)、上京後の後半ではバンドのマネージャーとしてバンドメンバーに騙され続けます。
この辺りの描写については読み手の気持ち次第では、「いいから反撃しなさいよ」とか、「ここでこう考えなさいよ」とかイライラとしてしまうのですが、反面、「こんな娘なら、こんな事も起きちゃうよな~」というちょっと邪悪な心もふつふつと湧き出てしまいます。
要するに人の悪を浮き出させてくれるところがあるわけです。
しかもネチネチと。

で、そんなシオリの最大の転機は、「自称ポルトガル人のマヌエル」から渡されたスーツケース。
このスーツケースの登場から、一気にシオリの人生が変化していきます。
思わぬ重荷を背負ってしまったシオリは、それなりに行動を起こします。
ただ、ちょっと期待していた「今までの半生にあったことを復讐」するものでもないのです。
シオリ自身は、最後まで音痴でお人好しで夢見がちなのは変わらず、ある行動に出てしまう。
そう、この物語は一切の救済がない作品なのです。

一貫して救われない作品という意味では、言葉の通り救いようのない作品ということとなってしまいますが、これを文学として許容できることが大事なのではと妙に感じ入ってしまいました。

舞城王太郎は、あの圧倒的な文体で「救済」を書き、
戸梶圭太は、徹底的にエログロバイオレンスを貫き通し、
そして、阿部和重は、極めて正しい文体で粘着した人の悪を書く。
といった印象です。

これは、エライものを見つけてしまった。
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