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2007年06月30日(土) 23時59分59秒

2007年6月の読後感想アーカイブ

テーマ:月刊『後感』

◆今月のアクセスランキング

総合ランキング:
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◆2007年6月のランキング

先月の不調が嘘のように、6月は絶好調でございました。

しつこいようですが、やっぱり図書館に行けるという喜びってのは良いです。
全15冊の読了となりました。

さて、そんな6月の第1位は、大穴、阿部氏の「シンセミア」が見事受賞です。
いやいや、この手の作品が1位になるあたりも、本調子になったという証ですな。


第1位;「シンセミア 上巻・下巻」 阿部和重
;エンターテイメント小説;2007年06月02日(土) 02時17分27秒


阿部 和重
シンセミア(上)

阿部 和重
シンセミア(下)


第2位;「図書館内乱」 有川浩
;エンターテイメント小説;2007年06月09日(土) 01時05分41秒


有川 浩
図書館内乱

第3位;「夏の魔法」 北國浩二
;エンターテイメント小説;2007年06月18日(月) 22時28分29秒


北國 浩二
夏の魔法

第4位;「世界でいちばん醜い子供」 浦賀和宏
;エンターテイメント小説;2007年06月05日(火) 23時59分29秒

第5位;「レインツリーの国」 有川浩
;エンターテイメント小説;2007年06月24日(日) 21時48分47秒

第6位;「東京公園」 小路幸也
;エンターテイメント小説;2007年06月29日(金) 02時07分27秒

第7位;「密室殺人ゲーム王手飛車取り」 歌野晶午
;推理小説;2007年06月16日(土) 10時55分19秒

第8位;「1000の小説とバックベアード」 佐藤友哉
;エンターテイメント小説;2007年06月06日(水) 21時56分00秒

第9位;「くくしがるば」 遠藤徹
;エンターテイメント小説;2007年06月27日(水) 21時09分06秒

第10位;「芥子の花 金春屋ゴメス」 西條奈加
;エンターテイメント小説;2007年06月23日(土) 22時05分32秒

第11位;「サマーバケーションEP」 古川日出男
;エンターテイメント小説;2007年06月15日(金) 17時43分19秒

第12位;「ηなのに夢のよう」 森博嗣
;エンターテイメント小説;2007年06月20日(水) 22時18分27秒

第13位;「しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術」 泡坂妻夫
;推理小説;2007年06月17日(日) 08時34分57秒

第14位;「ジュリエット×プレス」 上甲宣之
;エンターテイメント小説;2007年06月30日(土) 00時12分08秒
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2007年06月30日(土) 00時12分08秒

「ジュリエット×プレス」 上甲宣之 2007-075

テーマ:--上甲宣之
上甲氏の「ジュリエット×プレス」読了しました。

amazonリンク
上甲 宣之
ジュリエット×プレス
出版元
角川書店
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
上甲宣之
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:2点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:4点 
装丁:3点

あらすじ
新年のため携帯電話が、現在つながりません―。高校の寮で平和に年明けを過ごすはずだった佐倉遙。だが大晦日の深夜、予期せぬ訪問者は彼女にこう告げる―「これから殺人フィルムの噂を語ろう」。しかしそこに血まみれになっている少年が飛び込んできて!?一方同じ頃、遙のルームメイトである真夕子はある事情から誘拐された子供を寝台特急でさがし、さらに寮から数百メートルを隔てた家では、智美が残忍な強盗に襲われていた!大晦日の23:45。すべての物語はここから始まる!携帯が通信規制でつながらない今、3人のヒロインの運命は?接点がない3つの物語が少しずつ絡み合いひとつになって、45分後にはあらゆる想像を超えた衝撃の結末へ―『24』を超えるリアルタイムノベル。 <<Amazonより抜粋>>



独立した3つの物語が同時刻からはじまり、平行して進みます。
このような物語構成上、当然といえば当然のことながら、物語間にリンクが張られており、最終的にはそれぞれの登場人物の”抜かりない”人物相関図ができるようなイメージです。

この3つの物語に共通しているのは
・主人公が女性である。
・主人公が不幸い見舞われる
そして、「話の展開がはやい」
があげられます。

最後の「話の展開」については、とにかく早い。
この展開の早さにはちょっと違和感がありました。

要するに背景とか葛藤とかがあまりなく、物語のために登場人物が用意されているといった印象に近いです。

新本格推理というカテゴリーが生まれたときに、その当時の作家がこぞって「人物が描けていない」と批判したという話がありますが、まさにそんな印象です。
人(登場人物)が物語を牽引しているのではなく、物語(正しくは書き手)が物語を牽引している。
うまく表現できませんが、そんな印象を受けました。

この構造にはまる読み手は、このスピード感はたまらないのでしょうし、ちょっとでも違和感を感じる読み手だと、最後まで違和感を感じるような気がします。
私自身は残念ながら後者に近いです

とはいえ、物語の収束感は、それなりに満足ですし、人の異常性のようなものを感じ入ることができたのは収穫かもしれません。

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2007年06月29日(金) 02時07分27秒

「東京公園」 小路幸也 2007-074

テーマ:--小路幸也
東京バンドワゴンで家族小説という新境地を見つけた小路氏の作品「東京公園」読了しました。
これまた氏の得意ジャンルである「やさしい物語」でございます。

安心できます。

amazonリンク
小路 幸也
東京公園
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
小路幸也
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
「幼い娘と公園に出かける妻を尾行して、写真を撮ってほしい」―くつろぐ親子の写真を撮ることを趣味にしている大学生の圭司は、ある日偶然出会った男から奇妙な頼み事をされる。バイト感覚で引き受けた圭司だが、いつのまにかファインダーを通して、話したこともない美しい被写体に恋をしている自分に気づく…。すれ違ったり、ぶつかったり、絡まったりしながらも暖かい光を浴びて芽吹く、柔らかな恋の物語。 <<Amazonより抜粋>>



冒頭に記載のとおり、本当に「やさしい物語」という印象を受けました。
主人公の圭司にはじまり、同居人のヒロ、幼馴染の富永(女性)、血の繋がらない姉である咲美に、人妻の百合香。
もう登場人物全員が(これでもか~)ってくらい、みんな良い人ばかり。
主人公の圭司なんて、公園で勝手に家族の写真を撮り始めても、訝しがる人がいないというくらい、全身「ほんわかオーラー」が出ているというくらいです。

で、大抵が晴れた日の公園と圭司宅が舞台という、これまた、(これでもか~)ってくらいの「ほんわか小説」です。

ストーリ自体は、案の定(ま、誰かが悪さをする気配もなく)、あっさりしていますが、物語そのものを牽引するテーマというのが、「何故、依頼人の初島さんは、自分の妻と子供の写真を撮ってくれるよう圭司に頼んだのか?」が主軸で、伏線として「それなりにモテモテの優男(主人公)」は、それなりにどんな決着をつけようというのか?というものであり、その辺りも「やわらかいな~」と思う原因だったりします。

全編に渡る「ほんわか」。
読んでいて、ふと思いましたが、このストーリラインで、どこかの章だけ括り出しても十分短編(もちろんほんわか雰囲気を味わうという種の短編ですが)として成り立つなと思いました。

総じて、やさしくて・ほんわかしていて・やわらかい小説ってことです。

ただ、圭司の一人称で語られる地文が、たまに「○○なんだ。」と読み手問いかけ風になるところは、どうにもジュブナイルな感じがして勿体無かったりしました。
しっかりしているのにね、彼。

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2007年06月27日(水) 21時09分06秒

「くくしがるば」 遠藤徹 2007-073

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
まったく前提知識のないまま借り出してみました。
とはいえ、なんとなくタイトルと本帯で、「その手」の物語と思ってはおりました。
で、概ね予想通りの遠藤氏「くくしがるば」読了しました。

でも、意外にちゃんとストーリーがあるんですよね。

amazonリンク

遠藤 徹
くくしがるば
出版元
角川書店
初版刊行年月
2007/01
著者/編者
遠藤徹
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
皇女が産んだのは地蔵!? 古今東西の名作をパロディ、怒濤のアッパー小説!「今は昔。ちょうど三日前のことだった。有馬温泉駅前旅館皇女が寝耳に水でご懐妊なさったのは」。見る者を次々石に変える恐怖の皇女と、砂漠化を食い止めるべく奮闘するミカド。両者の間に、戦争が勃発!? <<Amazonより抜粋>>



読みはじめてすぐに、「おぉこれは、「日本語好き作家さん」(ちなみにこちら の方々や、初期のころの高橋源一郎氏などのことを勝手に指しています)ではないか!!」と思ったわけです。
だって、「有馬温泉駅前旅館」という名前の皇女の物語ですよ。
それでもって、そこにミカド(有馬温泉駅前旅館の父)から派遣されたのが尊王ジョーイ試作機3号の「忍」ですよ。
・・・これで、シリアスだったら、それこそ大変な作品になっておりました。

奇妙奇天烈な物語展開に、テンポの良い文体(微妙に五七調だったりします)。
そして、(常に日本語好き作家さんの作品には共通してますが)「どうして、こんな物語が書けるのだろう??」という永遠にして単純な疑問。
ある意味で、尊敬すらしてしまうわけです。

加えて、本作の大きな特徴は、「ちゃんとストーリがある」という点で、このあたりが個人的にはショックだったりしました。
ま、この辺りのニュアンスは中々伝わらないとは思いますが、大抵「日本語好き作家さん」の作品は、「音を楽しむ」作品であり、そこに物語性などの意味を求めてしまっては、かえって失礼にあたると思い、読み進めるのが礼儀と考えていたので、ショックだったということです。

何故、「有馬温泉駅前旅館」皇女は見るもの全てを砂にしてしまうのか?とか、
何故、突如登場した「女子高生ゆみりん」は「有馬温泉駅前旅館」皇女と対等に戦えるのか?とか
「地蔵」って何なのか?とか
タイトルの意味は?とか
・・・
ま、この疑問自体が、未読の方には、すでに壮大なクエスチョンなのですが、読んでもらえれば分ります。
で、この手の謎に明確に解答があるってのが、「ちゃんとストーリーがある」ということです。
これ以上は求めてはいけません。

ということで、期待以上に「しっかりとした作品」だったので、個人的には満足な作品でした。

同収の「おがみむし」も、味のある短編でした。
ただ、「くくしかるば」の圧倒的な世界観には勝てません。

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2007年06月24日(日) 21時48分47秒

「レインツリーの国」 有川浩 2007-072

テーマ:--有川浩
図書館内乱 」の中でそれなりに重要な要素として登場した本が、そのまま本作です。
コラボレーション企画のようなもので、実はあまり期待をしていませんでしたが、結構面白かったです。
青春菌・・・よいですね。

amazonリンク

有川 浩
レインツリーの国
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
有川浩
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。青春恋愛小説に、新スタンダード。<<Amazonより抜粋>>



耳に障害をもつ「ひとみ」と、そのひとみが開設しているHPに興味を持った伸の物語です。
全編に渡り、繰り返されるメールによるコミュニケーション。
この一見、歯の浮くような男女のメールのやりとりってのが、個人的には意外につぼでした(ま、公平に言ってしまえば、非常に好き嫌いが分かれるだろうなと思います)。

それなりに自己分析してみると、フォントによる丁寧なやりとりというのと、返信を待つというジリジリした行為そのものってのが、恋愛のそれにシンクロしちゃったりするあたりが、「つぼ」なのでしょうかね。
会って話をするというコミュニケーションにはない、「何か」を感じてしまいます

物語の展開事態は、あらすじのとおりですが、この作品の目玉のひとつは、前述にあるメールのやりとりにあると思いますので、ぐっとこらえて(何をこらえるかは読み手それぞれにあると思います)読んでいただければと思います。

思えば、この登場人物の2名、二人とも10代じゃないってのも、大変興味深いですね。
大抵こういう「恋愛ど真ん中のうきうきモノ」ってのは、10代の勢いみたいなものがあったりして、そのテンションのようなものに、お付き合いできず、疲れてしまったりするものなのですが、地に足がついている二人の青春菌丸出しの恋愛モノってのは、意外に心地よい変化球なのかも知れません。

図書館シリーズ同様、非常にリーダビリティに優れていますし、唯一の著者の難点の「唐突な地文の目線変更」も、主たる登場人物が2名なので、さほど気になりません。
といことで、あっという間に読み終わってしまいます。

もちろん、健聴者と難聴者との気持ちのすれ違い感とか、それを超越した愛情のようなものとか、それなりに深いテーマも感じ入ることができ、それを心地よい文体で書ききってもらっているので、大変良い作品であると思いました。

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2007年06月23日(土) 22時05分32秒

「芥子の花 金春屋ゴメス」 西條奈加 2007-071

テーマ:★読後感想:作家別【さ・た行】
既読の「金春屋ゴメス 」の続編です。
あらすじにもありますが、「異色の時代小説」です。

主人公辰次郎の江戸国での振舞いが板についてきました。


amazonリンク
西條 奈加
芥子の花
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
西條奈加
総評
20点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:4点 
意外性:3点 
装丁:2点

あらすじ
上質の阿片が海外に出回り、その産地として、日本をはじめ諸外国から槍玉に挙げられた江戸国。老中から探索を命じられたのはご存知「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守。ゴメスは、異人たちの住む麻衣椰村に目をつけるが…。辰次郎、NY出身の時代劇オタク・松吉、海外旅行マニア・奈美といった面々はもちろん、女剣士朱緒をはじめ新メンバーも登場し、ますますパワーアップした異色時代小説。<<Amazonより抜粋>>



前作を読むことで、この物語の設定そのものを理解していたので、すんなりと物語の世界に入ることはできました。
物語自体は「江戸国」の出来事なので、読み進めていくと、ふとこのような設定を忘れ、”勧善懲悪”が売りの時代小説に似た既読感を感じることがあります。
さながらよくある「捕物帖」モノなので、逆に、この物語が近未来の日本の中に存在する「江戸国」の中であることを現す描写などがあると、返って抵抗しちゃったりします。
このことは、それだけ、「捕物帖」としての精度が高い物語だってことだったりします。

とはいえ、この設定でからこその面白さもあり、例えば、極刑の島流しは実は谷底(江戸国に島はないので)だったりするところや、悪役の前職は日本国で政治家だったとか。
このような異色なところを楽しみつつ、純粋に時代小説として楽しめるところもあるということで、一粒で2度美味しい感があります。

ラストの裁きも爽快でありつつ、なにやら次へ繋がる伏線のようなものも見え隠れしました。
これは続編に期待したいと思います。

ちなみに主人公格の辰次郎は前作より成長しており、金春屋ゴメスも男前(??!)になっております。
そんなキャラ立ち好き派にもそれなりにオススメできます。

できれば前作より順序良くお読みいただければと思います。

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2007年06月20日(水) 22時18分27秒

「ηなのに夢のよう」 森博嗣 2007-070

テーマ:--森博嗣
Gシリーズ6作目にあたる「ηなのに夢のよう」を読了しました。
今回はなかなか(Gシリーズの中では)読み応えのある作品です。
が、相変わらずの森大河ですので、あまり気合い(期待ではない)を入れなくても良いです。

amazonリンク
森 博嗣
ηなのに夢のよう
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2007/01
著者/編者
森博嗣
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
地上12メートルの松の枝に首吊り死体が!遺されていたのは「ηなのに夢のよう」と書かれたメッセージ。不可思議な場所での「η」の首吊り自殺が相次ぐなか、西之園萌絵は、両親を失った10年まえの飛行機事故の原因を知らされる。「φ」「θ」「τ」「ε」「λ」と続いてきた一連の事件と天才・真賀田四季との関連は証明されるのか?Gシリーズの転換点、森ミステリィ最高潮。<<紀伊国屋BOOKWebより抜粋>>



不可思議な場所での自殺。
それを巡るいつものメンバーの考察ってのが、物語の進行そのものです。
もちろん展開上、「あんなところ」や「こんなところ」でも自殺してしまうので、ある部分などは、読み方を間違えれば、ちょっとしたホラーだったりもしますね。
この「不可思議な場所での自殺」考察とは別に、さまざまに張り巡らされた「お馴染み伏線」が徐々に(本当に徐々にですが)見えてきたりします。
例えば、「西之園の両親の飛行機事故の謎」とか。
(あ、そんな伏線なのね)と単純に楽しんでしまっている自分がいたりしました。

で、興味深かったのは、今回の主題ともなりうる「自殺」や「死」に対する登場人物(それも立場上「天才」と呼ばれるべき登場人物)のそれぞれの考察。
こちらも一歩間違えれば、「自殺幇助」な考察もあったりするので、あれですが、とても興味深かったです。
この辺りの考察も、巨大な「森大河(「S&M」とか「V」とか「四季」とか、はたまた「百年(勝手に命名)」シリーズあたりの連携そのものを勝手に命名)」にとっては重要な伏線だったりするのかも知れません。

ということで、前述の通り、Gシリーズの中では「読み応えある」作品と思います。

ちなみに、極めて個人的に気にしている”寡黙な探偵”である「海月君の沈黙度動向」については、今作品に至っては「え、出てた?」ってくらいどっぷり沈黙しており、好印象でした。
”ろくに仕事をしない高給取りの上役”のような存在ですが、相当気になっております。

諸々ありまして、次回作にも期待しちゃいます。

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2007年06月19日(火) 23時58分52秒

2007/6/17に借りた本

テーマ:読前感想
入梅した途端に、快晴です。
ま、こんな年もあるってことですね。

ということで、まぶしいくらいの日差しの中、飄々と図書館行き、予約本3冊を含む、7冊を借り出してみました。
さすがにこれだけ天気の良い土曜日の朝の図書館は、人は少ないです。
そんな感じがとても良いです。

題名
ηなのに夢のよう
読了可能性
★★★★☆
出版元
講談社ノベルズ
初版刊行年月
2007/01
著者/編者
森博嗣
読前感想
予約本の1。ようやく借り出せました。かのGシリーズの6作目です。Gシリーズ的展開ももう慣れてきました。かえって楽しめそうです。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10037114586.html

題名
芥子の花 金春屋ゴメス
読了可能性
★★★★☆
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
西條奈加
読前感想
予約本の2。以前読んだ「金春屋ゴメス」の続編です。こちらは、特殊な世界観ですが、前作でアウトラインは理解できているので、物語に集中できそうです。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10037319392.html

題名
レインツリーの国
読了可能性
★★★★☆
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
有川浩
読前感想
予約本の3。「図書館内乱」の作中作品だったものが、ちゃんと刊行されています。企画モノといえば企画モノですが、有川氏の筆致に期待しています。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10037648737.html

題名
東京公園
読了可能性
★★★☆☆
出版元
新潮社
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
小路幸也
読前感想
新刊コーナーにありました。小路氏の最新(でもない)作ですかね。予約せずに借り出せたのは、ラッキーでした。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10037919835.html

題名
ジュリエットXプレス
読了可能性
★★★☆☆
出版元
角川書店
初版刊行年月
2006/09
著者/編者
上甲宣之
読前感想
こちらも新刊コーナーにありました。こちらも以前より読ませてもらっている上甲氏の作品です。それなりに期待。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10038159285.html

題名
海辺でLSD
読了可能性
★★★☆☆
出版元
角川書店
初版刊行年月
2006/07
著者/編者
川島誠
読前感想
こちらも新刊コーナーにありました。なんとなく借り出してみました。タイトルの「海辺」ってのが借り出しポイントですね。なんとなくの場合、大抵そんな理由です。
読後感想リンク


題名
くくしがるば
読了可能性
★★★☆☆
出版元
角川書店
初版刊行年月
2007/01
著者/編者
遠藤徹
読前感想
こちらも新刊コーナーにありました。こちらはお初にお目にかかる作家さんです(たぶん)。何気なく期待しています。
読後感想リンク
http://ameblo.jp/sasugakiya-hit/entry-10037648884.html

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2007年06月18日(月) 22時28分29秒

「夏の魔法」 北國浩二 2007-069

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
地味に追い続けている「ミステリフロンティアレーベル」の第28回配本「夏の魔法」読了しました。

こちらも旅先シリーズ2段目にして、最終。
海沿いのホテルでまったりしながらこの本を読むと、とても良いです。

amazonリンク

北國 浩二
夏の魔法
出版元
東京創元社
初版刊行年月
2006/10
著者/編者
北國浩二
総評
22点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:4点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
22歳の老婆は、少女の頃の思い出に満ちた南の島で、人生最後の夏を静かに過ごすはずだった。しかし彼女はそこで、逞しく聡明な青年に成長したかつての初恋の相手と再会する。緑濃い真夏の島で進行する、哀しい願いの物語。 <<Amazonより抜粋>>



とても綺麗で残酷な物語です。

ケルトナー症候群という奇病にかかり若くして老女となってしまった主人公夏希が、少女時代の思い出の島に降り立ち、最後の夏をすごそうとします。
女性視点の物語なので、感情移入しづらいところはありましたが、文体なども非常に細やかであり、とても読みやすい作品です。
島の自然とか、そこに住む人々のやさしさなどが感じることができます。

これは、ミステリでなくても十分楽しめる作品
最後の夏をどのように過ごすかだけでも、十分楽しめます。
言い切ってしまえば、ミステリ要素が作品の邪魔をしてしまっているかもしれないほどです。

中盤あたりまでに夏希の複雑な感情が鮮明に描かれています。
老い先短い夏希は、その自身の境遇もあって、最初は卑屈になっていますが、徐々に初恋の相手をはじめ、島の人々と打ち解けていき、とても良い思い出を作ることができます。
著者の北國氏の技量は、相当高いかもしれません。

後半からラストに見せる展開は、とても切な過ぎます。
タイトルが「夏の魔法」なだけに、実は何かしらの期待をしていたのですが、見事に裏切られました。
そして、この小説は、決してファンタジーではなく残酷な物語であるということに気がつかされます。
後半に夏希のとった行動(トリック)がなかなか頭の中で映像化されなかったこともあって、できればこの物語は、あのラストであってほしくなかったと思う自分がおりました。
ただ、あのラストによって、グッと引き寄せられたのも事実です。

リーダビリティーがとてもよかったので、氏の既刊されている「ルドルフ・カイヨワの憂鬱」も是非読んでみたいと思います。

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2007年06月17日(日) 08時34分57秒

「しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術」 泡坂妻夫 2007-068

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
泡坂妻夫氏「しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術」読了しました。
個人的なことですが、早めの夏休みをとり、3泊4日の旅行に行ってきましたが、そんな旅先シリーズの第1弾。

先に謝っておきますが、本書最大のトリックは、読了しても気がつかず、ネットをあらさがししたところ見つけてしまいました。
センスがない!!って言われそうで、とても恐縮です・・・

amazonリンク

泡坂 妻夫
しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
出版元
新潮文庫
初版刊行年月
1987/04
著者/編者
泡坂妻夫
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:3点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体“惟霊講会”。超能力を見込まれて信者の失踪事件を追うヨギガンジーは、布教のための小冊子「しあわせの書」に出会った。41字詰15行組みの何の変哲もない文庫サイズのその本には、実はある者の怪しげな企みが隠されていたのだ―。マジシャンでもある著者が、この文庫本で試みた驚くべき企てを、どうか未読の方には明かさないでください。<<Amazonより抜粋>>



まずは、本の内容。

旅先にはもってこいの「軽い感じの」文庫でした。

新興宗教の2代目をめぐる攻防をヨギガンジーがジャッジします。
ま、登場からして怪しそうな人は、最後まで怪しいといった具合です。
中盤以降、断食行にはいる2代目候補者とヨギガンジー一派。
そこで、断食しているにもかかわらず、一人リタイアをしない候補者がいます。
なぜ、その候補者はリタイアしないのか?というのが、「物語上のトリック」となります。

はい、「物語上のトリック」については、そんなに目新しいことはありません。
(ま、そんなところよね)とそういったところ
ですね。

なんだか、さらっと読めて後味がさっぱりと言った感じ(本の感想としてはあまりよろしくないですが、本当にそんな感じ)です。

以上。

で、問題の部分。

あらすじの最後の一文にある「マジシャンでもある著者が、この文庫本で試みた驚くべき企み・・・」云々については、前述したとおり読了後も気がつきませんでした。

旅先から帰宅し、家でネットからこの「驚くべき企み」を見つけ、本書をもう一度見てみると、「ぬぉぉ」と。
ただですね・・・、自分で見つけたわけではなかったため、「ぬぉぉ」もたいしたことがなかったのが、正直なところです。
後で考えて、なんだか、とてももったいないことをしてしまいました。
叙述トリックの作品を後ろから読んでしまったかのような後悔。

・・・ま、「これは、すごいな」と、変なところで、冷静に感心してしまいました。

この作品は、物語として読むのではなく、マジックグッズとして見るのが賢明かもしれません。
それにしても、感心の一言です。

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