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2005年12月31日(土) 23時59分59秒

2005年12月の読後感想アーカイブ

テーマ:月刊『後感』

たまにはいいかと思って、今月は唐突に前口上なしではじまります。

恒例の今月のアクセスランキングです。

総合ランキング:
7423位/690977人中(1.07%)前月からの比=0.05%
ジャンルランキング:
135位/5507人中(2.45%)前月からの比=0.01%


注目すべきは、「前月からの比」。
ほぼ11月と同じポイントです。
意外にこれはめずらしいかもしれません。
ジャンルランキングでは差が0.01しかないって、この辺りが定着なんでしょうかね。

ま、11月は「戯言」、12月は「砂漠」とそれなりにSEOキテイル訳ですね。
ということはこの1月は下落の可能性ありです。
ま、いいですけど。

で、今回から、こちらも月毎に発表します。
名付けて『検索ワードTOP10』(ベタです)。
12月の検索ワードTOP10はこちら。

1 書評 6.4%
2 感想 5.5%
3 伊坂幸太郎 4.7%
4 砂漠 4.4%
5 伊坂 2.2%
6 金城一紀 2%
7 平家物語 1.8%
8 戯言シリーズ 1.2%
9 西尾維新 1.2%
10 陽気なギャングが世界を回す 1.1%

伊坂幸太郎全開です。
これで飯を食っています(実際には食わせてもらっていませんが)。
それから7位の「平家物語」は、意外な伏兵です。
やっぱり今年のライフワーク本は「巧妙が辻」でしょうか?

ということで、今月は11冊。
1位獲得は、伊坂最新本か?来月映画公開のアノ本か?

第1位;№135 「砂漠」 伊坂幸太郎
;エンターテイメント小説;2005年12月11日(日) 16時44分30秒


伊坂 幸太郎
砂漠

伊坂氏待望の書き下ろし長編にして、リアルタイムで手に入れられた初の長編です。
ということでこの「新境地」伊坂新作が、堂々1位でございます。

第2位;№141 「博士の愛した数式」 小川洋子
;エンターテイメント小説;2005年12月26日(月) 21時25分52秒


小川 洋子
博士の愛した数式

天邪鬼の私ですが、この好評の作品は素直に「良かった」と思いました。この師走のなか、静かで暖かい世界を堪能させていただきました。

第3位;№140 「フェティッシュ」 西澤保彦
;エンターテイメント小説;2005年12月23日(金) 02時30分23秒


西澤 保彦
フェティッシュ

今月から正式に導入された本毎のポイントにおいては、この3位から5位までが同ポイント(19点)でした。
で、本書が、何故、3位を勝ち取ったかというと、『クルミ』という絶対的な美男子の哀れな人生を描ききった点です。
要するにキャラ一本立ちってことなんでしょうか?(何故か疑問形です)

第4位;№138 「一週間のしごと」 永嶋恵美
;推理小説;2005年12月19日(月) 21時00分55秒

第5位;№142 「ホームタウン」 小路幸也
;推理小説;2005年12月28日(水) 02時28分39秒

第6位;№134 「さよなら妖精」 米澤穂信
;推理小説;2005年12月07日(水) 22時42分15秒

第7位;№139 「終わりまであとどれくらいだろう」 桜井鈴茂
;エンターテイメント小説;2005年12月21日(水) 21時26分17秒

第8位;№133 「アレルヤ」 桜井鈴茂
;エンターテイメント小説;2005年12月04日(日) 02時08分16秒

第9位;№132 「サウスポー・キラー」 水原秀策
;推理小説;2005年12月02日(金) 23時46分17秒

第10位;№136 「イラハイ」 佐藤哲也
;エンターテイメント小説;2005年12月15日(木) 22時23分45秒

第11位;№137 「六とん2」 蘇部健一
;推理小説;2005年12月17日(土) 15時33分35秒
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2005年12月31日(土) 01時07分16秒

ということで、2005年最後のご挨拶。

テーマ:ブログ

構想3ヶ月・実働5日の年末企画『2005年第1回「流石奇屋」本の大賞』 も、あっという間に終わり、気がつけば大晦日でございます。

今、読書中の「最後の息子」を持って、「2005年最後の読後感想は『最後の息子』です」とか粋なコメントをしようと企んでいたのですが、どうにも間に合いそうもありません。(あっさり)

なので、これが2005年最後の記事となるはずです。

さて、書評の間も無事、年を越せそうな雰囲気です。

ここまで多くの方にご来訪いただき、多くの暖かいコメントをいただき、多くのエロサイトからのTBもいただき、なかなか満足な1年でございました。
この場を借りて、はじめの2つの友愛に感謝申し上げます。

『ありがとうございました。
皆様から、勇気いただき、本を借り出し続け、読み続けることができました』

さて、2006年の書評の間も、実際問題として大変忙しい時期に突入する予感はありますが、本年と同様、極めて個人的な借り出し(読前感想)と極めて個人的な読書(読後感想)を繰り返して行きたい所存です。

これからも、「流石奇屋~書評の間」を応援お願いいたします。

管理人&WRITER:「意外にマメな」流石奇屋ヒット
タイトル未設定

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2005年12月29日(木) 20時55分58秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ⑥「最優秀作品賞の発表」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

さてさて、2005年に読んだ本に、

どうにも個人的に(なので、どうにも見守ってください)

賞を送ってしまう「2005年第1回「流石奇屋」本の大賞」でございます。
今回は最後です。堂々!!最優秀作品賞の発表です。

●2005年第1回「流石奇屋」本の大賞「最優秀作品賞の発表」

毎月のランキング『月刊『後感』の1位作品が「作品賞」を受賞しました。
では、「最優秀作品賞」のエントリー作品である「作品賞」受賞作から、ご紹介。

05年 1月第1位:「黒龍の柩(上巻・下巻)」 北方 謙三
05年 2月第1位:「陽気なギャングが地球を回す」 伊坂幸太郎
05年 3月第1位:「重力ピエロ」 伊坂幸太郎
05年 4月第1位:「グラスホッパー」 伊坂幸太郎
05年 5月第1位:「チルドレン」 伊坂幸太郎
05年 6月第1位:「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎
05年 7月第1位:「死神の精度」 伊坂幸太郎
05年 8月第1位:「後宮小説」 酒見賢一
05年 9月第1位:「イニシエーション・ラブ」 乾くるみ
05年10月第1位:「神様からひと言」 荻原浩
05年11月第1位:「対話篇」 金城一紀

さてさて、この全11作品から選ばれる、栄えある最優秀作品賞は・・・


・・・


(ドラムロール)


・・・


(長め)


・・・


05年 3月第1位の

「重力ピエロ」 伊坂幸太郎

に決定しました。おめでとうございました!!

伊坂 幸太郎
重力ピエロ

こちら のランキングでも見事1位を獲得した「重力ピエロ」。
今年1年は伊坂本(と、勝手に命名)を知ることができたこと自体が、とても喜ばしいことでした。
なんてったって、作品賞が11ヶ月中6ヶ月取得、5割以上ですからね。
これはある意味で脅威です。(もっとも毎月1冊ずつ読んでいたら、もっと確率は高かったと思いますけど)

そのなかでも、この「重力ピエロ」。
硬質なテーマでありながら、流れるような文体(書評では「スカイブルー文体」と銘打ったりして)。
兄弟+父の既視感のある関係性(書評では「青春家族小説」などと銘打ったりして)。
なんだか「銘打つ」ことばかりですけどね。

メインストリームは謎ときでありながら、決してそこに溺れることなく、どちらかと言えば、物語の牽引となっており、そこでぐいぐいと読み込んでしまうというテクニックっていうのも新鮮な感動でした。
この1冊の評価が、以降の「青春系エンターテイメント漁り」にも繋がっていたりしている
んですね。
ま、あいにく、これ以上の作品とは、出会っていませんが。

もう少ししたら、もう一度読みたい作品の1位でもあります。

・・・

ということで、2005年第1回「流石奇屋」本の大賞のすべての賞の発表を終了いたします。
お付き合いいただき、ありがとうございました。



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2005年12月29日(木) 01時10分14秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ⑤「主演男優賞の発表」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

さてさて、2005年に読んだ本に、

まったく、とても極めて個人的に(なので、着込むほど、しつこいほどに暖かく見守ってください)

賞を送ってしまう「2005年第1回「流石奇屋」本の大賞」でございます。
今回は主演男優賞の発表です。

●2005年第1回「流石奇屋」本の大賞「主演男優賞の発表」

まずは、ノミネートの5作品からご紹介。

エントリー№1:「黒龍の柩(上巻・下巻)」 (北方 謙三) よりハードボイルド行動派、土方歳三。
エントリー№2:「チルドレン」 (伊坂幸太郎) より『The破天荒』、陣内。
エントリー№3:「FLY,DADDY,FLY」 (金城一紀) よりジャッキーチェンおやじ、鈴木一。
エントリー№4:「世界の終わり、あるいは始まり」 (歌野晶午) より妄想おやじ、富樫修。
エントリー№5:「ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い」 (西尾維新) より『戯言使い』にーちゃん、いーちゃん。


さてさて、この5作品、5人の中から選ばれる、栄えある主演男優賞は・・・


・・・


(ドラムロール)


・・・

エントリー№2:「チルドレン」 (伊坂幸太郎) より、

『The破天荒』、陣内。

に決定しました。おめでとうございました!!

伊坂 幸太郎
チルドレン

書評では、すでに「最優秀主演賞受賞」などと記述してまっているほど、この陣内はいいですね。
勢いとか破天荒とか傍迷惑とか、修飾する言葉はいくらでもでてきますが、意外にこの陣内、頭がよろしいのですよね。
そういったあたりに「同姓としての憧れ」もあったりして、頑張ろうと思うわけです。
未読の方は、是非読んでみてください。


さて次回はいよいよ「最優秀作品賞」の発表です。
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2005年12月28日(水) 02時28分39秒

№142 「ホームタウン」 小路幸也

テーマ:--小路幸也
小路幸也氏の最新作。小路氏特有の語りかける「~なんだ」口調は健在。

amazonリンク
小路 幸也
ホームタウン
出版元
幻冬舎
初版刊行年月
2005/08
著者/編者
小路幸也
総評
19点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:3点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:3点

あらすじ
北海道・札幌の百貨店で働く行島柾人のもとへ、妹の木実から数年ぶりに手紙が届いた。柾人と木実は両親を不幸な経緯で亡くした過去があり、以来付き合いは疎遠のものとなっている。手紙は結婚するという連絡だった。妹の結婚を素直に喜ぶ柾人だったが、式も間近になって木実と婚約者の青山がほぼ同時に失踪する。危機を感じ取った柾人は、二人を探し出すため決して戻ることのなかった故郷へ向かう。<<本帯より>>

めずらしくミステリータッチです。
と書いた途端に、(あっ小路氏ってメフィスト賞受賞者だったね)と思いました。

とにかく小路氏の作品に共通して言えるのは、「やさしい文体」なのでしょうね。
こればっかりは正直、好き嫌いが分かれます。私は普通です。嫌いでもなければ好きでもないです。
ただ、あらすじにあるような内容だったら、ヘタをすればハードボイルドだったり、実際内容も主人公の柾人が、職権乱用ばりに右往左往するし、おまけに「カクさん」なんていう、そちら方面では超有名人がそばに居たりして、まったくもって状況は「ハードボイルド」なのだけれども、この文体で書かれると、本帯にあるとおり、まさに「青春ロードノベル」だったりするのです。この辺りは大きな特徴です。

失踪してしまった妹を探すといったメインストリームに、この兄妹の背負った暗い過去があって、その過去をと共に封印した故郷があるといった構造です。
柾人が、その封印した故郷に、妹のために戻ってくるシーンは、久しぶりに実家に戻って、ちょっと散歩していたら、前から見たことある人が歩いてきたくらいの気恥ずかしさがあったりするのでしょうね。
なんとなく共感してしまいます。
(もちろん柾人の場合、事情がまったく違うので「気恥ずかしい」気持ちだけではないとは思いますけど)

この妹の失踪より前に、婚約者の失踪ってのがあって、それぞれに伏線があって、それぞれ謎があります。
この謎を紐解いていくあたりは、ちゃんとミステリーだったり、意外なくらい行動的な登場人物にわくわくしたりします。
それにしても、百貨店の最上階にある「特別室」で、探偵まがいなことをする社員ってのも凄い設定ですね。
この設定のお陰で、妹思いの兄は、ホントに行動的なのです。

この行動的な兄と協力者によって事件(?)は無事解決します。
そして、最終章では、まさに「家族」とか「故郷」とかを思い出させる収束です。

ま、見せるべきして見せたハッピーエンドなのでしょう。こういうのも嫌いではありません。
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2005年12月28日(水) 00時48分40秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ④「主演女優賞の発表」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

さてさて、2005年に読んだ本に、

まったく、とても極めて個人的に(なので、しつこいほど暖かく見守ってください)

賞を送ってしまう「2005年第1回「流石奇屋」本の大賞」でございます。
今回は主演女優賞の発表です。

●2005年第1回「流石奇屋」本の大賞「主演女優賞の発表」

まずは、ノミネートの5作品からご紹介。

エントリー№1:「漆黒の王子」 (初野晴) より記憶を失って暗闇に迷う、わたし。
エントリー№2:「輪違屋糸里・上」 (浅田次郎) より幕末の京都で己を磨く、糸里。
エントリー№3:「BG、あるいは死せるカイニス」 (石持浅海) より、物語後半で○○となる遥。
エントリー№4:「後宮小説」 (酒見賢一) より、ジブリ世界に通じる利発な少女、銀河。
エントリー№5:「イニシエーション・ラブ」 (乾くるみ) より、したたかな主人公、マユ。

さて、この5作品、5人の中から選ばれる、栄えある主演女優賞は・・・


・・・


(ドラムロール)


・・・

エントリー№5:「イニシエーション・ラブ」 (乾くるみ) より、

『したたかな主人公、マユ。』

に決定しました。おめでとうございました!!


乾 くるみ
イニシエーション・ラブ

もともと、女性が主人公の本をあまり読んでいないこともありますが、それでも
気分的には、ダントツの1位です。
未読の方は、まず読んでみてください。特に男性。
これは、いいですよ。何かぐるっと回って、勇気がでちゃいます。

次回は、いよいよ「主演男優賞」でございます。

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2005年12月26日(月) 22時17分10秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ③「助演男優賞の発表」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

さてさて、2005年に読んだ本に、

とても極めて個人的に(なので、ホント暖かく見守ってください)

賞を送ってしまう「2005年第1回「流石奇屋」本の大賞」でございます。
今回は助演男優賞の発表です。

●2005年第1回「流石奇屋」本の大賞「助演男優賞の発表」

まずは、ノミネートの5作品からご紹介。

エントリー№1:「グラスホッパー」(伊坂幸太郎) より槿一家の次男、孝二郎。
エントリー№2:「平家物語第四巻【義仲対義経】」 (森村誠一) よりミスター日和見、源行家。
エントリー№3:「ザ・ピルグリム」(島村洋子) より主人公直人の影の応援者、ハヤシ。
エントリー№4:「レヴォリューション№3」 (金城一紀) より史上最弱のヒキの弱い男、山下。
エントリー№5:「神様からひと言」 (荻原浩) より頼れる上司、篠原さん。

さて、この5作品、5人の中から選ばれる、栄えある助演男優賞は・・・


・・・


(ドラムロール)


・・・


エントリー№4:「レヴォリューション№3」 (金城一紀) より

『史上最弱のヒキの弱い男、山下。』

に決定しました。おめでとうございました!!


金城 一紀
レヴォリューションNo.3

これはもう、「お願いだから、山下メインで短編でもいいから書いちゃってくれよ~」ってくらい、お気に入りです。
だって、本当に史上最弱のヒキの弱さなんです。
なお、山下は本作以外にも「FYL,DADDY,FLY」とか「SPEED」にも登場しています。
それぞれのちょっとしたエピソードが、このゾンビーズ・シリーズの清涼剤になっとるわけです。

なははは。思い出しただけで笑っちまいます。

次回は、「主演女優賞」でございます。

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2005年12月26日(月) 21時25分52秒

№141 「博士の愛した数式」 小川洋子

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
天邪鬼なので、世間でいうところの良作を「良い」と素直にいえない私なのですが、これは「噂どおりの良作」でした。
静けさがそこに在り、人間としての友愛を感じる作品です。

映画化 もされました(来年1月公開)。
博士役が寺尾聡氏で、家政婦が深津絵里さん。どちらも原作からは若い感じの配役です。
未亡人役の浅丘ルリ子さんはイメージばっちりですね。
amazonリンク
小川 洋子
博士の愛した数式
出版元
新潮文庫
初版刊行年月
2003/07
著者/編者
小川洋子
総評

20点/30点満点中

採点の詳細

ストーリ性:3点 
読了感:5
点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:4点 
意外性:2点 
装丁:2点

あらすじ
記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。<<Amazonより抜粋>>


師走のこんな忙しいときに無理してでも時間をとって一気に読んでしまいたい作品です。
なんてったって「静けさ」がありありと伝わってきます。
そして、その「静けさ」に在る、確固とした人間としての「友愛」。

本書を読んでいると、忙しいってことが馬鹿馬鹿しく感じてしまいます。
そして読み終わった後には、誰かにやさしくなってあげたいと思ってしまいます。

博士と家政婦とその息子のルート。
この3人のバランスが良いです。
微妙な空気感。
とにかく静けさを感じてしまいます。
きっと私は、こんな静けさのある生活を、本能として求めているんでしょうね。

80分しか記憶が維持できない博士の生活は、とても苦しく切ないものなのだろうと感じました。
ここまで小説世界に気持ちが移入されたのは、めずらしいことです。
きっとそれは、その小説世界をやわらかな文体で淡々と表現しているからでしょう。
変に感情的でない分、問いかけてくるものは多かったのでしょう。
そんななか、毅然と生活する博士に尊敬すらしてしまいました。
だってあり得ないですよね。
次の日起きたら、前の日のことを忘れてしまっているのです。
毎日ゼロから生活をスタートしなければならないという事実は、気がおかしくなってしまうでしょう。
継続しているから、続いているから、(それが嫌なことでも)「生活」というものは成立するのです。

そして、そんな重病の博士に、家政婦としてプロ以上の暖かさを見せてくれます。
息子のルートは、彼の独自のやり方で、博士と友達となっていきます。
この3人の静かな生活は、淡々と過ぎていきます。
それぞれのエピソードが、差別なく、それこそ「淡々」と語られますが、そこにある「圧倒的な隔たり」という事実が、この淡々とした生活に感動を与えてくれています。

最後まであまり語られない未亡人と博士の関係や、欲張ることのないラストについては、この物語の終わり方としてとても秀逸でした。

ここまで、きっちりと淡々と書かれてしまうと、考えることも多く、滅多にない読了感は5点というわけです。

前述したように、この世知辛い世の中で、無理をしてでも静かなところで一気に読むことをオススメします。



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2005年12月25日(日) 22時51分02秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ②「助演女優賞の発表」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

さて、2005年に読んだ本に、

極めて個人的に(なので、暖かく見守ってください)

賞を送ってしまう「2005年第1回「流石奇屋」本の大賞」でございます。
今回は助演女優賞の発表です。

●2005年第1回「流石奇屋」本の大賞「助演女優賞の発表」

まずは、ノミネートの5作品からご紹介。

エントリー№1:「陽気なギャングが地球を回す」 (伊坂幸太郎) より
体内時計を持つ母、雪子。
エントリー№2:「鏡姉妹の飛ぶ教室」 (佐藤友哉) より
選民思想信奉者、金井妙子。
エントリー№3:「ハードボイルドエッグ」 (荻原浩) より美しき(?)相棒、秘書(名前忘れた)。
エントリー№4:「なかよし小鳩組」 (荻原浩) より父親とタメ口、娘の早苗。
エントリー№5:「ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い」 (西尾維新) より
最強・哀川潤。


さて、この5作品、5人の中から選ばれる、栄えある助演女優賞は・・・


・・・


(ドラムロール)


・・・


エントリー№4:「なかよし小鳩組」 (荻原浩) より

『父親とタメ口、娘の早苗。』

に決定しました。おめでとうございました!!


荻原 浩
なかよし小鳩組


キャラクターといえば荻原氏。
荻原氏といえば、”キャラ立ち”です。
そんな荻原氏、助演女優でも堂々2作品からエントリーです。
そんななか、見事助演女優賞を勝ち取った「なかよし小鳩組」の早苗。
本作以外にも「オロロ畑でつかまえて」でも登場。
見事な娘っぷりでした。・・・メロメロでございました。

次回は、「助演男優賞」でございます。

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2005年12月25日(日) 22時14分52秒

2005年第1回「流石奇屋」本の大賞 ①「「流石奇屋」本の大賞要項」

テーマ:2005年第1回「流石奇屋」本の大賞!!

唐突ですが、『2005年第1回「流石奇屋」本の大賞』の発表です。
こちら を真似て、まずは概要から・・・

1. 「流石奇屋」本の大賞要項
■名称 「流石奇屋」本の大賞
■各賞 正賞
作品賞|主演男優賞|主演女優賞|助演男優賞|助演女優賞|

選考対象
2005年1月から同年11月30日までに本ブログで紹介された全作品が対象となります。
2005年に刊行した作品ではなく、
2005年に私が読書した本が対象
(ここが極めて重要)
です。
※尚、2006年度(第2回)は2005年12月から2005年11月30日までが対象となります。
          
選考方法
(1)「流石奇屋」本の大賞作品賞選考方法
月刊『後感』で1位となった作品、11作が作品賞となります。
(2))「流石奇屋」本の大賞最優秀作品賞決定方法
先に決定いたしました作品賞受賞作品を対象に、流石奇屋ヒットが勝手に決定します。

ということで、12月末までに助演女優賞・助演男優賞・主演女優賞・主演男優賞、そして最優秀作品賞の順番で発表いたします。

果たして、どの作品がどの賞を獲るか?!
勝手に盛り上がっていきたいと思います。

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