1 | 2 次ページ >> ▼ /
2005年06月30日(木) 23時59分59秒

2005年6月の読後感想アーカイブ

テーマ:月刊『後感』

・・・

・・・

いやいや6月はいろいろとありました。



前半は、いつものペースでしたが、後半に立て続けに病弱化してしまい、復活と同時に仕事が忙しくなったりして・・・

たまたま誕生日だったりもしましたが、その前日には点滴打っていたりしていました。
いやいや健康一番でございます。皆様もご自愛ください。

そんな駄文はさておき本文です


今月は、いきなり恒例の月締め最終ランキング報告からです。

<<6月の最終ランキング>>

総合ランキング:
5436位/309043人中(1.76%)前月からの比=+0.16%

ジャンルランキング:
156位/3018人中(5.16%)前月からの比=-0.74%


総合では勇み足でしたが、ジャンルでは着実にランクアップしております。
病弱な私のつたないブログをご覧頂き、ありがとうございます。

しかし分母の数が増えておりますね。


さてさて、とはいえ今月も10冊のエントリーです。
個人的な相対ランキングなのでご容赦をば。

第1位;「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎
;推理小説;2005年06月05日(日) 22時31分20秒

伊坂 幸太郎
アヒルと鴨のコインロッカー

やっぱりキマシタ。伊坂氏。5ヶ月連続第1位。
あ、そうかこれってミステリだったんだと思わせた作品。

第2位;「Q&A」 恩田陸

;エンターテイメント小説;2005年06月13日(月) 00時06分42秒


恩田 陸
Q&A

地文がなくたって、しっかり小説であるということを証明しました。
後半の意外な展開にはビックリしました。

第3位;「レヴォリューション№3」 金城一紀
;エンターテイメント小説;2005年06月25日(土) 00時02分19秒


金城 一紀
レヴォリューションNo.3

金城氏初読了で第3位。
なんだか大物新人アーティストみたいなランキングインです。
圧倒的なキャラクタに、完全にやられてしまいました。

第4位;「熱帯」 佐藤哲也
;エンターテイメント小説;2005年06月04日(土) 22時23分38秒

第5位;「妻の帝国」 佐藤哲也
;ファンタジー小説;2005年06月24日(金) 00時30分16秒

第6位;「QED 鬼の城伝説」 高田崇史
;推理小説;2005年06月18日(土) 17時48分31秒

第7位;「ジェシカが駆け抜けた七年間について」 歌野晶午
;推理小説;2005年06月14日(火) 23時17分51秒

第8位;「ダンス・ダンス・ダンスRMX」 荒木スミシ
;エンターテイメント小説;2005年06月20日(月) 23時05分07秒

第9位;「NR(ノーリターン)」 川島誠
;エンターテイメント小説;2005年06月10日(金) 00時29分37秒

第10位;「中国行きのスロウ・ボートRMX」 古川日出男
;エンターテイメント小説;2005年06月30日(木) 22時53分19秒

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月30日(木) 22時53分19秒

「中国行きのスロウ・ボートRMX」 古川日出男

テーマ:--古川日出男
著者: 古川 日出男
タイトル: 中国行きのスロウ・ボートRMX

現実社会が忙しかったり、やっぱり体調がよくなかったりして更新が遅れました(ネガティブ)。
誕生日を迎えたり、車が納車されたりしたことは、まったく関係ありません(ポジティブ)。

で、村上春樹トリビュート2冊目読了。ちなみに1冊目は→こちら

ちなみに、この本は病院の待合で読みきってしまいました。
このことは、「基本的に病院の待時間は長い」ってことだけではなく、「この本の文量が少ない」ってことも表しております。(そうはいっても病院の待合場ってテンション落ちますよね)

読み終わってふと思ったのですが、トリビュート元の村上春樹氏の「中国行きのスロウ・ボート」の内容を忘れておりました。(で、後で、さっと読み直しました)
短編集のタイトルで、著者の他の短編よりは比較的長い短編だったと記憶している程度でした。
これは、まったくの不覚だったりしたのですが、ま、この本の内容そのものは、トリビュート元を知らなくてもそれなりに楽しめます。
「それなり」ってのがポイントです。

物語は現在(2002年冬)の東京から始まります。
そこから主人公は、3つの過去を回想します。
小学5年生と大学生と社会人の3つの「女性に関わりのある失敗の話」。
この3つの「失敗の話」に挟まれるように現在の話が進行します。

トリビュート元のセンテンスをうまく利用している点を除けば、別段、原本「中国行きの~」とは、まったく関わりのない話です。
ま、そういったところを差し引いて見ても、同一の体験はしていないのですが、何か懐かしさのある・既視感のある話でした。
特に大学生の頃の話は、「熱いじゃん!!」的主人公の、「もうどうしようもない」的行動があったりして、十代の頃の「熱くて、どうしようもない」自分を思い出したりして、やや赤面ってところです。

文量はホントに少ないので、バァっと読んでしまう感じです。

★この記事を見て、読んでみようかなと思った方は、やっぱり原本「中国行き~」を通読されてから読まれた方が良いでしょう。って当たり前なんでしょうけどね。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月26日(日) 21時52分20秒

2005/6/26に借りた本

テーマ:読前感想

あんなこと や、こんなこと のあった2005/6/26。
実は、図書館にも行っております。33歳最後の日番外編です。
金城本とトリビュート本の予約オンパレード。
意外に早く借り出せました。

題名:FLY,DADDY,FLY
,読了可能性:★★★★★
,出版元:講談社
,著者/編者:金城一紀
,読前感想:予約本。怒涛の金城本2冊目。レヴォリューション№3のゾンビーズ登場。いやいや、伊坂コンプリートの後は、金城フェアですかね。

題名:HEARTBEAT
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:東京創元社
,著者/編者:小路幸也
,読前感想:予約本。あのミステリーフロンティアシリーズです。「あの」とは、読後にご紹介します。すでにこのシリーズ4冊目。「アヒルと鴨・・・」以外は、この本のサイズと装丁がお気に入りなので借りてみてます。

題名:国境の南、太陽の西RMX
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:狗飼恭子
,著者/編者:メディアファクトリー
,読前感想:予約本。これまた怒涛の村上春樹トリビュート作品。あの「国境の南、太陽の西」のトリビュートってどんなんでしょうか?楽しみです。文章量少なめなので、あっさり行くところも、後引かなくて良いです。

題名:中国行きのスロウ・ボートRMX
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:古川日出男
,著者/編者:メディアファクトリー
,読前感想:予約本。村上春樹トリビュート3冊目。これも短編だったのですが、どうなっちまうんでしょうか?

題名:るるぶ会津磐梯喜多方’05~’06
,読了可能性:★★☆☆☆
,出版元:JTB
,著者/編者:JTB
,読前感想:車も買ったし、お金もないし。ということで、車でいける夏の旅行として会津が候補に挙がっております。なので、定番のるるぶ。パラパラ本です。

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2005年06月25日(土) 00時02分19秒

「レヴォリューション№3」 金城一紀

テーマ:--金城一紀
著者: 金城 一紀
タイトル: レヴォリューションNo.3

LFM さんおすすめの金城氏。お初です。
いいですね。面白かったです。LFMさんありがとうございました。

オチコボレ男子高3年生のザ・ゾンビーズの面々が活躍(?)する3つの中篇を集めた本です。若干悲しげだったりしますが、総じて、爽快娯楽小説って感じでしょうか。


「レヴォリューション№3」
舞台が高校で、シチュエーションが学園祭。そこで起こる破天荒なイベント。
読み始めたときの雰囲気は、結構気に入っている村上龍氏の「69」っぽいな~と思いました。
でも読み進めてやっぱり違うのですが、これはこれで面白い。
物語のテーマは、「高校最後の秋。入場制限のあるほどの人気の女子高の学園祭に如何にして、入ることができるか?」です。
このテーマを至って真面目に物語にしています。
並行して、ザ・ゾンビーズのリーダー格であるヒロシの進行し続ける病状についても語られ、それぞれの物語がラストで見事に結合し、収束します。ドタバタして悲しい話です。
この章である程度の登場人物が紹介されます。一人一人のキャラクターがしっかり描かれているので、抵抗なくぐいぐい言ってしまいます。アギーいいね。


「ラン、ボーイズ、ラン」
前章から3ヶ月後。ある理由で沖縄に行くこととした「ザ・ゾンビーズ」。
その全員分の旅行代金がかつあげされたことをきっかけに、ある計画実行する。
かつあげの復讐はできるのか?無事に沖縄に行くことはできるのか?
このかつあげされる山下のキャラクターに注目。
この山下は、<史上最弱のヒキの弱い男>で、次章では、その逸話で大活躍しますが、この章でも活躍します。
前章と同様、並行するのは「僕」と彼女の物語。
このあたりは、同じ経験をしている訳ではありませんが、十代を思い出してほくそえんでしまいます。
で、やっぱりラストは爽快感たっぷりです。元気をもらえます。
また、この章では、高校からの卒業もテーマにあります。それぞれの道を歩むこととなる「ザ・ゾンビーズ」。次作品があれば、続編も面白そうだと思いました。


「異教徒たちの踊り」
この話は、前々章「レヴォリューション№3」よりも前。
高校3年の夏休み中の話です。
あることをきっかけに、女子大学生をストーカーから守る役目を仰せつかった「僕」が、殺されかけそうになったことから、「ザ・ゾンビーズ」のメンバーの協力を経て、独自にストーカーを見つける物語。
「僕」は守ることができるのか?そして、ストーカーは誰なのか?
ちょっとミステリ要素があり、そのあたりも個人的にヒットです。
落ち込む女子学生を励ますために利用される<史上最弱のヒキの弱い男>山下の数々の挿話には、笑ってしまいました。
この章は、時間軸が過去だったり、書き下ろしということもあり、ややボーナストラックの位置づけと思っていました。が、ラストまで読むと、この章が最後に用意されている意味が分り、にくい演出だなぁと思いました。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

総じて面白かった。どうやら「フライ,ダディ,フライ」も読まなくてはならないと思いました。むふふ。

久々ですが、検索したら意外に多かったので
★本書をお勧めするその他のアメブロさん

出会いをいただいた、Letters From Moomin【LFM】さんとこの記事 (TBもいただいてます)
わたしの見た(モノ)【kotona】さんとこの記事

チャンネル83【channel83】さんとこの記事

あんなこと本のこと【mica】さんとこの記事


いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)
2005年06月24日(金) 00時30分16秒

「妻の帝国」 佐藤哲也

テーマ:--佐藤哲也
著者: 佐藤 哲也
タイトル: 妻の帝国

「熱帯」の佐藤哲也氏の02年6月刊行の作品。
不思議な雰囲気を持つ、そして精神的にやられてしまう作品です。
世界観はファンタジーとして高レベル。
前半は、やや言葉の意味を理解しながらですので、読書ペースはゆっくり目ですが、世界が変貌してしまうあたりから、ラストまでは、ぐいぐいいっちゃいます。

直感による民衆独裁のみを肯定する民衆国家の構築をもくろみ、毎日大量の手紙を民衆細胞に当てて投函する「わたし」の妻である「不由子」。その手紙を読んだ民衆細胞の一人である無道大義は、自分のなすべきことを知る。そして、運命の「特別行動計画実施」の日である6月9日から、無道大義と同様な思いを持った民衆によって、世界は異様な形を成していく。最高指導者を妻に持つ「わたし」。そして民衆細胞として目覚めてしまった者達の可笑しくも悲哀の物語。


本書は、さりげなく生活をしているある夫婦の出来事が、世界を変えていくというとんでもない話です。


こんなことを思いました。
例えば、わたしの妻が家に閉じこもり具体的な住所・氏名を書いていない手紙を書き続け、切手を貼って投函しているとしたら、この本書の「わたし」と同様に、切手代の文句は言うし、圧倒的に不思議だと思いはするものの、基本的には邪魔にならないように、気分がよければ応援をしたりするんだろうなぁと。


また、こんなことも思っちゃいました。
で、この手紙が、直感のみでしか理解し得ない内容で、またその内容を読んだ人々が、「民衆の感覚」を持って、直感的に行動を起こすこととなり、行動の結果、悲惨な世界が形成されたとしても、やっぱり、その原因であろう妻本人を責めることはないだろうなぁと。


心のどこかでは、本書のファンタジーをありえないことと否定しているのでしょうけど、例えば、内容が不明の手紙を出し続ける行為そのものは、妻が私の承諾もなく、通信販売のステッパーを購入したりすること(事実)と、極めて類似の出来事だったりするんだろうなぁと思うわけです。
また、原因であろう妻本人を責められないこと自体も、世の旦那さまなら、当たり前のルールだったりするわけです。


本書の後半で、あまりにも悲惨になった世界にいる「わたし」と元職場仲間(青沼)が語り合います。


青沼は鼻から息を吸い込んで一気にこう言った。
「あんたが、あんたの女房をぶん殴って、言うことをちゃんと聞かせていれば、そもそもこんなことのにならなかったんじゃないのかい?」
いつかは誰かに言われるであろうと思っていた。答えは前から準備していた。
「そんなことはない」
「そんなことはない?」
青沼の口から溜め息が洩れた。首を振りながらこのように言った。
「悪かった。気にしないでくれ。言ってみただけだ」


この一節は、私を加えた圧倒的に大多数の旦那さま達に、何かのメッセージを残しています。
異口同音で、似たようなことを独りで思ったりしていませんかね。
私は良く思います。でも幸せなのです。ははは

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月20日(月) 23時05分07秒

「ダンス・ダンス・ダンスRMX」 荒木スミシ

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】
著者: 荒木 スミシ
タイトル: ダンス・ダンス・ダンスRMX―The other side title“Typewrite Lesson”

03年7月刊行作品。
ダ・ヴィンチ創刊10周年記念出版の村上春樹トリビュート小説集<RMXシリーズ>のうちの1つです。
村上春樹トリビュート小説集<RMXシリーズ>

あの村上春樹作品のトリビュート作品。
率直にいってしまえば、「ありはあり」です。

極めて当たり前のことですが、トリビュート元(という日本語があるとは思いませんがこれ以上表現できないので)の「ダンス・ダンス・ダンス」を読了していないと、「あり」の8割は得られません。

かつて十三歳だった少女ユキ――彼女はその後、どのような女性になっているのだろうか?新進気鋭のの作家・荒木スミシが『ダンス・ダンス・ダンス』をモチーフに、大胆な想像力を果敢に駆使してリミックス。文字が踊る。羊男も踊る。そして <僕>は一体、どのようなダンス・ステップを踏めばいいのだろうか?
<<上記HPより抜粋>>

元来、音楽の世界においては、○○のトリビュートと称して、有名・無名のミュージシャンが独特の完成で、カバーをしていたりしますが、とかく小説の世界においては、こういった表現となるんじゃないかと思いました。で、その音楽の世界のトリビュート作品に、そんなに嫌悪感のない私(厳密にはトリビュート元のミュージシャンに相当の敬意がある場合に限りますが)には、「ありはあり」ということです。

正統な続編では決してないし、「僕」で語られる主人公は、「僕」ではありません。(分る人にしか分らない表現です)
ですが、紹介文に出てくる「ユキ」や「羊男」、さらには本当の「僕」の姿も垣間見ることができます。

誰しもが、(あの小説の後の世界は一体どうなっていくのだろうか?)と思っていることが、実現できている点は、また読者とは違った観点で羨ましいと思ってみたりもします。

このシリーズは、とりあえず制覇しようと思ってみました。


いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
2005年06月19日(日) 00時15分09秒

2005/6/18に借りた本(ただし臨時)

テーマ:読前感想
予約本の予約有効期限が来週の金曜日だったので、急ぎ臨時で借り出しました。
な~んで2週間ないんですかね予約有効期限(2度目の愚痴 )。

題名:レヴォリューション№3
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:講談社
,著者/編者:金城一紀
,読前感想:予約本。メロメロパーク繋がり&読者であらされるLFMさん が、伊坂幸太郎氏と並びで評価されてた、おすすめの金城氏です。表紙が良いですね。遊び心満載です。

題名:ダンス・ダンス・ダンスRMX
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:メディアファクトリー
,著者/編者:荒木スミシ
,読前感想:どのような経緯だったかは忘れましたが、あの村上春樹氏のトリビュート本があるとの情報が入り、アマゾンあたりで検索したらでてきたので、図書館で検索したらありました(長いですね)。
で、予約したので予約本。あんまり期待はしていませんが、読んでみましょう。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月18日(土) 17時48分31秒

「QED 鬼の城伝説」 高田崇史

テーマ:--高田崇史
著者: 高田 崇史
タイトル: QED 鬼の城伝説

QEDシリーズ最新刊。読了しました。

岡山・吉備津神社に今も伝わる、占ト(せんぼく)「鳴釜神事(なるかましんじ)」。
大和朝廷によって退治され、土中深く埋められた鬼神温羅(うら)の首が、釜を唸(うな)らせて人の吉凶を告げるという。
一方、これとは逆に、総社(そうじゃ)市の外れ、鬼野辺(きのべ)家に先祖代々伝わる大きな釜には、鳴ると凶主(あるじ)が死ぬという言い伝えがあった。
そして……、不吉の釜が鳴り、土蔵に長男・健爾(けんじ)の生首が!?旅の途中、事件に遭遇した崇(タタル)は、事件の核心“桃太郎伝説”の騙(かた)りを衝く!
<<Amazonより>>


このシリーズ。意外に全部読んでいるような気がしています。
・『QED 百人一首の呪』
・『QED 六歌仙の暗号』
・『QED ベイカー街の問題』
・『QED 東照宮の怨』
・『QED 式の密室』 
・『QED 竹取伝説』
・『QED 龍馬暗殺』
・『QED~ventus~ 鎌倉の闇』
と続き、今回は、シリーズ第9弾の
『QED 鬼の城伝説』。「桃太郎伝説」を取り上げています。

さて、このQEDシリーズは、上記のタイトルにあるような事柄に対して、広く一般的に認知されている説(以下、一般説)とは、まったく別の説(以下、別説)が紹介されます。

主人公の崇の口を借りて、出てくる別説は、いちいち一般説より魅力的で、よもや本筋である事件の解決が薄れてしまうほどです。

この感覚は、子供の頃に読みふけった「○○の不思議(→大抵、科学的根拠のないものばかり)」を読了した時のようなものに近いと思います。
自分だけが知ることができたという優越感のようなもの。
知識の幅が広がったと思った瞬間。

しかも今回は、馴染みの昔話である「桃太郎」の謎。
桃太郎の「桃」とは?
お供する猿・犬・雉の意味は?
そして退治される鬼の本当の意味は?

そんな内容が、すべて別説で語られます。
一般説のいくつかはなんとなく聞きかじっていましたが、まさかそんな意味があるだなんてと思ってしまいました。

でも、この別説もあくまでも説の一つであり、これを明日の話題にするのは、ややリスクがありますからご注意ください。

・・・・

あっ、まったく本筋の書評をしていないことに気がつきました。

第1の事件が起こり、そして未解決のまま第2・第3の事件が起こり、そして解決します。

あっ、まったくあらあらの粗筋しか書いていません。

ま、QEDシリーズの楽しみ方は人それぞれってことで勘弁してください。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

PS1:読了後のお楽しみ
岡山歴史探訪としても楽しめる本書。
個人的には鬼ノ城に行って見たいと思いました。
鬼ノ城HP

PS2:読了後のお楽しみ
巻末にある参考文献の多さにビックリ。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月14日(火) 23時17分51秒

「ジェシカが駆け抜けた七年間について」 歌野晶午

テーマ:--歌野晶午
著者: 歌野 晶午
タイトル: ジェシカが駆け抜けた七年間について

「葉桜の季節に君を想うということ」の歌野氏の04年2月の作品。
原書房のミステリーリーグといえば、鳥飼氏の「本格的」をこの間、読んだばかりですが、そのミステリーリーグレーベルの作品です。
しっかりとしたミステリです。あっさり騙され、あっさりと読めます。
が、ぐいぐいとはちょっと違うってのがポイント
です。

原田歩はアスリートとしての生命を、監督の〝最悪の指導〟によって断たれてしまう。
だから呪い殺すことにした。そのときは、自分が遠く離れたところにいても大丈夫なように、わたしの分身か、親友のジェシカを使おう。そう決めた。
……原田歩の失意の自殺から七年、ジェシカ・エドルは導かれるように、そこへやって来た。目の前には背中を見せている監督、ジェシカは側にあった砲丸に手を添える。
彼女のためにしてあげられることはもうこれしかないのだ――。
<<Amazon内容紹介より一部抜粋>>


1.このトリックは中々解けません。(やられた~)というよりは、(なるほどね~)といった種類の謎解きです。
2.そして読後感想は、ネタバレを覚悟しなければなりません。

そういった意味では、極めて上モノのミステリなのですが、うがった視点だとアンフェアな部類だったりするんでしょうかね。読了後よくよく読んでみれば伏線あるかも(=フェアなのかも)って感じなのですが、実のところ、最近「謎解き」そのものに興味がなくなってしまった私なのです。
(脱ミステリ宣言に近い発言ですが、ご心配なく。ミステリ自体は読み続けます。)

で、ストーリそのものがこのミステリの大きな伏線となっていたりするので、書評が難しいわけです。

・原田歩が自殺をし[七年前]、
・その原田歩と名乗る女性が観光客をちょっとしたトリックで騙し[ハラダアユミと名乗る女]、
・七年後の日本で、ジェシカが監督と対峙し[7年後]、
・監督の殺人事件が起こり、数々の容疑者(ジェシカ含む)や過去のエピソードが語られ[アユミ・ハラダに呪われた男」、
・再び七年後の日本で語られる真実[七年後]。

これがぎりぎりのストーリライン紹介であり、ある意味ネタバレだったりするので、難しい。
そう、この本は、章立て自体・構成自体が、謎解きの伏線そのものだったりするのです。
特に[ハラダアユミと名乗る女]で語られるショートストーリの謎解き自体が、全体の物語のヒントになっていたりして・・・いかんいかんこれ以上は、ネタバレになってしまうので、やめときます。

ちょっと残念だったのは、マラソン競技者の世界や、登場人物に今ひとつ感情移入できなかった点
このあたりは「古き良き本格ミステリ」の世界を踏襲している雰囲気もあり、なんどもお断りしますが、今の私にはちょっと物足りなかったのは事実です。なので「ぐいぐい」ではなく、「あっさり」なわけです。

謎解きに飢えている方、またどんなトリックにも寛容な方にはお勧めです。
決して悪くはないのですが、これだけのミステリを、(なるほどね~)で済ましてしまう私にはやや高尚すぎたのかもしれません。



いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005年06月13日(月) 00時06分42秒

「Q&A」 恩田陸

テーマ:--恩田陸
著者: 恩田 陸
タイトル: Q&A

質問とその答えだけで構成された異種の小説である「Q&A」。
読了しました。
大変興味深く、そして、人の怖さが垣間見える物語です。

2002年2月11日午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず―――。
この事故に関連した人々が、様々な質問に答えていくといった話です。

この「質問と答え」だけってのは、読み始めは、ちょっと違和感がありましたが、慣れてくると、とても読み易く感じました。
普段からインタビュー記事などを目にしているからでしょうか、地の文が存在しないということに抵抗がないということに気がついてしまったのです。
これが「小説」だから異種なのですが、普段から目にしている「文章」という点では、まったくもって慣れたものなわけです。
加えて(これは小説だからなのですが)、物語が進行していきますから、興味のない質問・展開にならないことはないわけで、より「ぐいぐい」といってしまうものなのです。

物語(というか、質疑応答)前半は、事故の原因を解決したい(もしくはしなければならない)質問者が、真相を究明すべく、事故関係者(主に被害者)に、質問を投げます。
ここで、我々はインタビュアーと同じ視点で、この事故の詳細を徐々に知ることとなります。
この場面で語られる「目撃者の証言がいかにあてにならないか」は、大きなポイントで、読み手の我々は、語られる情報が回答者の主観で語られていくことに、注意深くなり、自然とこの事故の真相に興味がそそられます。
また、回答者は、一つ前の回答者のインタビューで語られる登場人物でもあり、微妙な連携を見せているのも、一種の「霧が晴れていく」感覚を味わうことができます。
このあたりで、
(あぁこの物語は、こうやって目撃者の話を重ねていって、最後にあっと驚く真相が語られたりするのかぁ)
と安直に考えたものでした。

ですが、この真相解明の方向性が、物語中盤からやや捩れてきます
怒涛の捩れでございます。
ルポルタージュからホラーへ。

中盤から後半にかけては、事故そのものの原因ではなく、事故の影響について語られます。
これもQ&A形式なのですが、それは普段の会話であったり、または糾弾だったりします。

事故そのものではなく、起きてしまった事故に翻弄される人々が、浮き彫りになってきます
このあたりの浮き彫りのしかたは、さすがは恩田氏。優れています。

特に、興味深かったのは、事故に直接被害を受けてない関係者(それは、例えば、奇跡的に無傷だった少女や、救助隊隊員、果ては、前半に登場するインタビュアー)が語る事故発生以後の世界。
その人達にしてみれば、明らかに事故が起きる以前と以後では、違う世界なのです。
そして、その中から、人間の業の深さや脆さなどを感じ入るところから、必然と恐怖を感じます

事故の怖さというのは、事故の瞬間もさることならがら、起きてしまった後の「その瞬間に取り残された人々」の恐怖なのです。

そしてラストは、恩田陸エッセンスです。
なんだか別の物語への序章のような終わり方ですが、こういった物語には良い終わり方だと思いました。
とにかく慣れてしまえば、雑誌並みに読めちゃう感じです。

現実世界でも(そして、我々の身近でも)十分起こりうる恐怖を体験してください。
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
1 | 2 次ページ >> ▼ /

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。