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2005年01月31日(月) 23時59分59秒

2005年1月の読後感想アーカイブ

テーマ:月刊『後感』
流石奇屋ヒットです。
さて、この【極めて個人的で真面目な書評ブログ】「流石奇屋~書評の間」において、(思い出したように)新しいテーマ「月刊『後感』」を創刊します。

このテーマはひと月分の読了図書を改めて紹介すると共に、極めて個人的にランキングをしてしまうというものです。改良の余地は十分ありますが、実験的にはじめてみます。ちなみにこの記事自体は、日時を月末最終日最終時間に設定し、月別の「アーカイブ」でも記事表示が先頭になるように工夫してみました。

しつこいようですが、極めて個人的かつ月毎の相対評価となるランキングですので、暖かい目で見てやってください。

今月は、【極めて前衛的でゆる~い雑駄文ブログ】「流石奇屋本舗からの転記分を含めて全部で12冊。
この12冊の極めて個人的なランキングはこちら!!

ランク;タイトル 著作名;ジャンル;記事更新日時;コメント(3位まで)
*タイトルをクリックすると「書評」に飛びます


第1位;「黒龍の柩(上巻・下巻)」 北方 謙三;時代小説;2005/1/8 23:01

著者: 北方 謙三
タイトル: 黒龍の柩 上



著者: 北方 謙三
タイトル: 黒龍の柩 下

;読んだタイミングが大河ドラマ「新選組!」の終盤あたりであったことから、テンションが高いまま読了できました。これまでも「新選組」関連の小説などは目にはしていますが、個人的には、バイブルとされる「燃えよ剣」を凌ぐおもしろさだと思います。特に「様々な解釈をもって史実を脚色した幾つかの理由」は、歴史小説としてギリギリのラインをキープしつつ、エンターテイメント小説として最大限の効果を発揮しています。

第2位;「乱歩邸土蔵伝記」 川田武;ミステリ小説;2005/1/15 22:08

著者: 川田 武
タイトル: 乱歩邸土蔵伝奇

;文庫本でしたが、予想外に面白かったです。ミステリの要素はちゃんと残しつつ、ある意味でSFであり、ある意味で歴史本でもある。この記事のジャンル欄をご覧いただければお解かりの通り、ほとんどが「時代小説」と「ミステリ小説」であるこの時期の趣味に、相当マッチした作品だと思いました。またそれぞれの時代毎に存在する物語と解決されるべき問題が、時空を超えて帰結していく様も、表現が難しいのですが、綺麗なオトシ方だなぁと思います。

第3位;「漆黒の王子」 初野晴;ミステリ小説;2005/1/9 14:33

著者: 初野 晴
タイトル: 漆黒の王子
;上の世界と下の世界。暴力と静寂。コントラストの妙。クセのある登場人物。上下の世界がつながる様は、ミステリ以前に読ませる小説であると思います。もちろんミステリ部分もしっかりしており、納得感が得られました。

第4位;「レオナルドの沈黙」 飛鳥部勝則;ミステリ小説; 2005/1/27 11:21

第5位;「審判の日」 山本弘;ミステリ小説;2005/1/16 22:27

第6位;「ミステリアス学園」 鯨統一郎;ミステリ小説;2005/1/22 21:20

第7位;「平家物語第一巻[新星 平清盛]」 森村誠一;時代小説;2005/1/9 14:30

第8位;「平家物語第二巻[驕れる平氏]」 森村誠一;時代小説;2005/1/9 14:36

第9位;「42.195 すべては始めから不可能だった」 倉阪 鬼一郎;ミステリ小説;2005/1/9 14:24

第10位;「図説 源義経」 河出書房新社編集部;図鑑;2005/1/9 14:27

第11位;「The End」 倉阪鬼一郎;ミステリ小説;2005/1/8 23:10

第12位;「幕末志士伝赤報隊 上・下巻」 宮城賢秀;時代小説;2005/1/9 14:37
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2005年01月31日(月) 23時51分00秒

第1回「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と高校時代

テーマ:特別寄稿:私の人生に関わった本
例えば、「一番、最初に買ったCD(実は年代的には「レコード」だったりしますが)って何?」という、常套な質問があります。
大抵、この質問の本意は、聞き手(シチュエーションとしては、仕事の上司が適格)が「そんな若いんだ~」と言いたいためだったりします。
では、「一番、最初にちゃんと読んだ文学小説って何?」という質問があった場合、聞き手の本意はどこにあるのでしょう?

◆◆◆◆◆◆◆

記念すべき「私の人生に関わった本」の1回目は、一番最初にちゃんと読んだ文学小説である、村上春樹著作の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」。

Googleで、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 感想」で検索すると、5,150件もヒットします。

「それだけ読まれている」ということです。

感想も様々あるようで、皆様の深い思いに共感したり、反論したりしていますが、あえてここでは、(感想を述べることは、あまり)触れません。

それでは、飛行機の機内用の冊子に入っているコラムのような雰囲気でいきます。


◆◆◆◆◆◆◆


高校1年の時である。
文学だとか小説だとかには、まったく興味がなく、贔屓のバンドのニューアルバムが出ただとか、あの食堂のメニューはイマイチだとか、そんなことにしか興味がなかった15才だったのである。

ある時、「ノルウェーの森」が、圧倒的なベストセラーになったわけだが、その読者のほとんどが若い女性であったことをどこかから聞き出した15才の私は、圧倒的に不純な気持ちで、通っている高校の最寄り駅の駅ビルの本屋にいったのである。当然ながら、そんなことにしか興味がなかった15才だったからである。

さて、本屋にたどり着いた15才は、やおらベストセラー群が紹介してある、いわゆる「売れ筋ゾーン」の前に立っているわけだが、この「ノルウェーの森」。単行本なのであった。しかも上下巻。

思う。この単行本を買う。それだけの代価があるか?
思う。この単行本を買う。ほんとにちゃんと読めるのか?
思う。この単行本を買う。「良さ」のようなものが分かるのか?


さて、15才といえば、思春期の真っ只中であり、「人と違うことをやること」が、一つのステータスになっていた(もしくは、それが唯一の「自己表現」であると信じてやまなかった)時期である。一方で流行りには敏感でなくてはならない。要するに「流行りには乗ってみるが、ちょっと人とは違う方法論を持っている」ということが、最高のステータスなのである。

例えば、
「バンドブームという流行りに乗っては見るが、担当は一番地味なベース*1
ということである。

ふと、普段立ち寄らない「文庫本コーナー」に歩みを進めていくと、そこに平置きされているピンクと薄緑色の表紙。

思う。同じ村上春樹本だ。しかも文庫本だから安い
思う。同じ村上春樹本だ。
「俺、ハルキの「世界の終わりと・・」読んだぜ」。よしイケる!
思う。同じ村上春樹本だ。
「いいよ、貸してやるよ。*1」う~ん、イケる。イケる。


そう、これが「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」との出会いだったのである。

永遠と続くと思われる、巨大エレベータの描写に一旦は、読了を諦めたものの、そんなことにしか興味がなかった15才だったから、我慢して読み続けること3時間。

思う。なんだこの本は。
エレベータを降りた後の「ハードボイルド編」のこのスピード感は一体?
思う。なんだこの本は。
突然始まり、以降章ごとに差し込まれる「世界の終わり編」のこの静寂さは一体?
そして読み終わって、思う。
何なんだこの本は。


慣れない読書のため、読了には1週間を費やした。

かくして、そんなことしか興味のなかった15才は、ちょっと文学に興味をもった15才に変わった。

でも、当然ながら、あんなことにも興味はあった

◆◆◆◆◆◆◆

*1:事実である。



著者: 村上 春樹
タイトル: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉



著者: 村上 春樹
タイトル: 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉
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2005年01月29日(土) 23時08分20秒

2005/1/29に借りた本

テーマ:読前感想
本来なら、隔週に図書館にいくんですけど、今回は特別に本日いってみました。お蔭様で、よい本を借りることができました。

題名:魔術王事件
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:講談社,著者/編者:二階堂黎人
,読前感想:新刊本コーナーにありました。この読前感想を初めてから、ようやくちゃんとした講談社ノベルズを借りたような気がしますが、実は講談社ノベルズ好きなのです。二階堂黎人氏の蘭子シリーズは「人狼城の恐怖」を読了しました。その蘭子シリーズです。

題名:クールトラッシュ
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:光文社,著者/編者:戸梶圭太
,読前感想:トカジにしてはめずらしいカッパノベルズです。これも新刊本コーナーにありました。前回は読了できませんでしたので、今回は読了を目指します。トカジ本は一気に読める(読んでしまう)ものなので、時間を見つけて一気に読んでしまおうと思います。

題名:ジョン・レノンを信じるな
,読了可能性:★★★☆☆
,出版元:小学館文庫
,著者/編者:片山恭一
,読前感想:あの片山恭一です。「ピカチュウ」「ハセキョウ」「モロキュウ」とくれば、「セカチュウ」の片山恭一です。単に音だけで遊んでしまってすみません。意外にミーハーなのです。この本は97年に単行本で出版されたものの文庫版です。これも新刊本コーナーにありました。ちなみに「セカチュウ」は読んでません。どんな文体なのか興味があります。

題名:王様のレコード
,読了可能性:★☆☆☆☆
,出版元:同文書院
,著者/編者:鈴木啓之
,読前感想:図書館から借りる本のうちの一冊は、こんな感じの本を借ります。読了する気はあまりなく、どちらかといえば「パラパラとページをめくり、絵を見てたのしむ本」です。この種の本を勝手に「パラパラ本」と名付けます。さて、この本は「日本歌謡史を飾った名盤・珍盤・秘蔵版を大公開」とあります。パラパラ楽しみます。

題名:本格ミステリ・ベスト10 2005
,読了可能性:★☆☆☆☆
,出版元:原書房
,著者/編者:探偵小説研究会
,読前感想:毎年、発刊される「本ミスベスト」。この本を読む方は、大抵「自分が読んだ本が、ベストテン入りしているか?」に一喜一憂することを目的にしていると思いますが、私は、どちらかといえば、「この次に借りる本の紹介本」と定義しています。時間差攻撃です。ちなみに本日借りた「魔術王事件」は国内ランキングで14位。以前読了した「レオナルドの沈黙」は27位でした。
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2005年01月27日(木) 11時21分46秒

「レオナルドの沈黙」 飛鳥部勝則

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】


著者: 飛鳥部 勝則
タイトル: レオナルドの沈黙


2泊3日の九州旅行
の飛行機搭乗中および、眠る前に読み、旅の終了と共に読了しました。

霊媒師(超能力者)が予告する殺人。それが達成された時、誰にも、完全なアリバイが存在する。

残念ながら、推理小説の読者としては大罪とされる、「終章」を先に読んでしまいました(泣)。最近のこの手の小説は終章前で一通りの結論がでているものが多く、どちらかといえば「あとがき」という感覚で読んでしまったのです。

ですので、ある程度結論が見えた中での読書ではありましたが、それでも楽しめました。いわゆる○○トリックの類 だと思います(ネタバレとなるので伏字にしました。リンク先に回答がありますので、気をつけてください)。
最初は○○トリックとは思えない文体や進行なのですが、『読者への挑戦』で、ふと違和感を感じることと思います。その違和感を持ったまま、解決編、それから終章を読むことで、納得します。

また中盤あたりに、オリジナルの『探偵小説作法十三箇条』などを掲示し、登場人物に語らせる、探偵小説談義も楽しめます。
そのような意味では、前回の「ミステリアス学園」 に通じるものがあったりします。

ただ、推理小説のひとつの解決として、”どのようにして被害者は死んでしまったのか?”というHOWの部分に関しては、やや無理がありました。
きっとこのHOWがアイデアとして思いつくより先に、○○トリックのアイデアが思いついたのではないでしょうか?

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2005年01月23日(日) 17時09分30秒

新しいテーマを設定しましたよ

テーマ:ブログ
前途多難回避策も効果があったようで、徐々にこちらのブログへの来訪者の方々も増えております。拙い感想をご覧いただき、ありがとうございます。この場を借りて感謝いたします。

が、一方で読後感想については、下記理由からなかなか更新できません。

それは、「読んだ後でない限り、感想が書けない

という、一行あけて、太大文字字にするまでもない、至極まともな理由であり、おかげさまで週に1つ程度の記事しか更新できません。

そこで、考えました。

過去に読んだ本を、その頃を勝手に思い出しながら、記事にしてみてはどうだろうか?

記事の旬度・新鮮度は、すでに「図書館から借りた本の感想を書く」ってところで、破綻しているんです。この書評の間。

だったら、思い切ってそんなテーマで書いてみたっていいじゃないかぁぁ!!

自分勝手な思い出にふけてみたっていいじゃないかぁぁ!!

仮にも同調する来訪者の方がいたら、それはそれでいいことじゃないかぁぁ!!



・・・

ということで、このテーマ「私の人生に関わった本」が淡々とスタートするのです。
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2005年01月22日(土) 21時20分30秒

「ミステリアス学園」 鯨統一郎

テーマ:--鯨統一郎


著者: 鯨 統一郎
タイトル: ミステリアス学園

いわゆる「作中作」「メタもの」の部類でしょうか?
文中にこの小説の的確な表現があったので引用します。それは「マトリョーシカ」です。

最終話を含めて全7章からなる構成ですが、6話までの話が、入れ子構造となっています。すなわち2話が1話を包含し、3話が2話までを包含しています。繰り返していくと6話までが、前回の話をすべて包含しています。
そして最終話で語られる、本当の真実(あえて「本当の」と修飾しています)。
最初とラストの一文ずつでこの物語全体を包括しているのは、秀逸だと思います。

ミステリアス学園のミステリ研究会のメンバーが巻き込まれる数々の事件。それらを解決するとたびに、何かが壊れていく。

個人的にはこの手の話は好きだったりしますが、同一のパターンの繰り返しに、やや「胸焼け」がしてきました。このような小説について驚きを持って接することができないということ自体がもしかしたら不幸なのかもしれないと思わせる作品でした。

また、作中で大いに語られる「ミステリ講義」は、なかなかためになるものでした。「本格」「新・本格」「社会派」「ハードボイルド」などのカテゴリの説明。「密室」「アリバイ」など、あまたのミステリの定義や、果ては、「キャラ萌え」の説明など。実際の著作・著者を文中に紹介しつつ、それらの評論をしている点については、ふむふむと思うことも多かったです。

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2005年01月22日(土) 12時24分08秒

2005/1/22に借りた本

テーマ:読前感想
題名:図書館警察
,読了可能性:★★★★☆
,出版元:文春文庫
,著者/編者:S・キング
,読前感想:旅行用に文庫本を借りてみました。個人的には翻訳本は苦手なのですが、S・キングは以前「IT」を借り、独特の世界観に魅了されてしまったこともあって、躊躇なく借りられる著者となっています。

題名:ミステリアス学園
,読了可能性:★★★☆☆
,出版元:光文社
,著者/編者:鯨統一郎
,読前感想:新作コーナーで目を引きました。でもこの本の初版は03年3月。・・・純粋に新作なのか?と思ったものの、巻末の【本格ミステリMAP】なる付録にそそられてしまいました。

題名:レオナルドの沈黙
,読了可能性:★★★☆☆
,出版元:東京創元社,著者/編者:飛鳥部勝則
,読前感想:これも新刊コーナーにありました。こちらは初版04年8月で、決して新刊ではありませんが、普段通っている図書館としては新しい本です。装飾がブルーで綺麗だったので勢いで借りてしまったというのもあります。本を借りるってそういうことだったりします。

題名:新撰組顛末記
,読了可能性:★★☆☆☆
,出版元:新人物往来社
,著者/編者:永倉新八
,読前感想:大河ドラマも終わったことで、時間差的に書架に集まりつつある「新選組関連本」。その中でどうしても、読んでおきたかった本の一つです。いわゆる生き残り隊士を語りべとしたドキュメントもの。とはいえ、美化しているとの評価もあったりします。

題名:アイじゃぱん47福岡・北九州・門司’03
題名:アイじゃぱん48阿蘇・由布院・別府’02
,読了可能性:★☆☆☆☆
,出版元:JTB
,著者/編者:JTB
,読前感想:前回と同様に、旅行用に借りました。前回は「調べる本」でしたが、今回は「持って行くこと」を念頭において、軽めの本です。
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2005年01月17日(月) 03時12分07秒

前途多難回避策

テーマ:ブログ
流石奇屋ヒットです。

移設してから早1週間。読後感想も10冊を越えました。

・・・が、未だに読者様0名。

特段、何かを期待しているわけでもなく、自分の読んだ本をただただ書き留める程度だったのですけど、

何か寂しい。
何か悲しい。


ということで、何か策はないものかと、いろいろといじっていると、とんでもないことに気がついてしまいました。

それは
【「Ping送信」にチェックはしたものの、どこに送信するかチェックしていなかった。】
ということです。

まるで
【オープンしたけど、駅から20分。しかもチラシなし。そんなクリーニング屋】
みたいなもんです。

ということで、前途多難なこのblogに救済策を

名付けて読後感想アーカイブ!!

「黒龍の柩」から最新「審判の日」までの全10冊!!堂々リンク集でございます。

「黒龍の柩(上巻・下巻)」 北方 謙三
「The End」 倉阪鬼一郎
「42.195 すべては始めから不可能だった」 倉阪 鬼一郎
「図説 源義経」 河出書房新社編集部
「平家物語第一巻[新星 平清盛]」 森村誠一
「漆黒の王子」 初野晴
「平家物語第二巻【驕れる平氏】」 森村誠一
「幕末志士伝赤報隊 上・下巻」 宮城賢秀
「乱歩邸土蔵伝記」 川田武
「審判の日」 山本弘

さぁどうでしょ。この回避策の効果はどれだけありますでしょうか?

ちなみに「本舗」の方もよろしくお願いいたします。あちらは雑文Blogですが、九州2泊3日モブログの旅を企画中です。
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2005年01月16日(日) 22時27分59秒

「審判の日」 山本弘

テーマ:★読後感想:作家別【ま・や行】


著者: 山本 弘, 影山 徹
タイトル: 審判の日

「審判の日」を読了しました。

トンデモ本で有名な「と学会」会長である山本弘さんの5つの中短篇集。

すべてに通じているテーマは帯で山田正紀氏が語られている通り、「この世界に対する微妙な違和感」だと思いました。ロジックとしてはしっかりとした「サイエンスSF中短編集」ってところでしょうか

【闇が落ちる前にもう一度】
5つの中で、もっとも短い物語です。
大学の調査団としてモンゴルへいってしまった恋人へ寄せるメールなのですが、待ち続ける彼が、とんでもない宇宙の法則を知ってしまう。

「君は本当に存在するのか?」

一体、彼が導きだしてしまった法則とは?
ちりばめられた科学の説明。エントロピー・クォーク・核スピン・・・なんのことやら良くわからないまま読み続けても、どうやら大変なことになってしまったとわかるはずです。

【屋上にいるもの】
古典的なホラーにはいるのでしょうか?
いわくつきのマンションで屋上から物音が聞こえる。それを恐怖する主人公がその正体を探し出すまでの物語。

「自分の意思で屋上に登ったと思ったが、それは違った・・・」

私自身もマンションに住んでいますが、確かに屋上ってのは死界(=異界)ですよね。これを読んで、何がいても不思議ではないと思いました。

【時分割の地獄】
個人的には一番おもしろい作品。
バーチャルアイドルと生きたタレントのTVで行われるインタビューシーンが物語りの本筋です。交互に二人(?)の心理描写が描かれており、お互いが相手を嫌悪しています。特にバーチャルアイドルの相手に対する感情は尋常ではありません。

「私にはある種の感情があります。」「ほう、どんな?」「・・・私は、あなたに殺意を抱いています。」

この中篇は森博嗣氏のS&Mシリーズや、四季シリーズに見られる「(ある種の存在する)仮想世界」に印象が近いです。いったい現実ってのはどこまでのことを指し示すのでしょうかね?

【夜の顔】
物語は、警察の取調べから始まります。彼女の口から到底、信じられない証言が語られます。結婚を約束した彼の前に「夜の顔」が現れたという話。

「たぶん、人類そのものも消えてなくなっている。」

この厭世的な感情ってのは、ふとした時(特に落ち込んだ時など)に思ったりするものですよね。(一体、自分は何のために生きているんだろう?)とか(今日がんばったからといったって、大して変わるものでもないよな~)とか。そういう感情が起きてしまうときに、生きる力がどこから沸いてくるのか?たぶん、「忙殺」ってのが一番手っ取り早い解決ような気がします。経験的に。

【審判の日】
突然にして、自分を含む、ある条件を持つ人たち以外のすべての生きるものが、この世界から消えてしまった。この世界を理解していくにつれ、驚愕の事実が分かり始める。

「それはお前たちが選択したことだ。」

【夜の顔】が、「あきらめ」であれば、この【審判の日】は「破滅願望」。この世界に生きている以上、種の繁栄を生きるものの本能として持ち合わせているはずの人間。その人間が、他の生きるものと唯一違う感情を持ち始めているんですね。なるほど納得しちゃいます、このテーマ。意外(といっては失礼かもしれませんが)に深いところにテーマをおいています。

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2005年01月15日(土) 22時08分30秒

「乱歩邸土蔵伝記」 川田武

テーマ:★読後感想:作家別【あ・か行】


著者: 川田 武
タイトル: 乱歩邸土蔵伝奇

面白く読ませていただきました。

この小説は、現代・昭和初期・幕末・安土桃山の4つの時間軸で展開しており、それぞれの時代で解決すべき問題があります。決して交わるはずのない、このそれぞれの問題が「土蔵」を通じて、一本の線上に浮かび上がります。

特に主人公となる江戸乱歩が推理する「竜馬暗殺の犯人」は意外な着想。小説上の真犯人には、あっと驚く仕掛けが待っています。あくまでも小説上の話ではありますが、乱歩の推理そのものは、うなずけるものがありました。

キーワードは「土蔵」。この土蔵は、例えば「ねじまき鳥クロニクル(村上春樹著)」に出てくる「井戸」に近い性質を持っており、特殊な人物を異界へと繋げる役目を担っています。

また、現代で解決すべき「江戸乱歩のスランプの理由・文体が変わっていく理由」についても、しっかり決着をつけています。

この江戸乱歩。当然ながら実際の江戸川乱歩 をモデルとしています。勉強不足ですが、この小説を読んで、江戸川乱歩の著書も読んでみたいと思ってしまいました。(なんせ、怪人二十面相くらいしか、知らないものなので)

史実と虚構の融合。ミステリとSFの融合。本格が好きな方にはあまりお勧めできませんが、個人的には「あり」だと思います。
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