2010年09月25日 00時16分19秒

アメリカにおける性的マイノリティの権利と変遷1

テーマ:海外のLGBT事情
 そういえば大学院で、アメリカ政治を扱ったレポートとしてセクシャルマイノリティについて取り上げたっけ、と思い出いだし、データを引っ張り出してきました。随所を編集してと言いたいところですが殆んど提出時のままの状態です。2008年以降のデータについては又いずれフォローしていきます。
 7500文字程度あったので、何度かの記事分けて書いていきます。1から読んでいただくのが分かりやすいかと思います。

1、はじめに
 アメリカの政治家のホームページを見ると、そのどこかにLGBTという言葉を見かけることが多い。民主党の大統領候補バラク・オバマ上院議員のホームページにも、LGBT向けのメッセージ政策や関連する政策・方針が載せられている。LGBT(注1)とはLesbian/Gay/Bisexual/Transgenderの頭文字をとったものであり、性的マイノリティの総称である。LGBTの権利については先進国を中心に長らく議論の的となってきたが、個人的な印象では、特にアメリカでは大きな争点であると感じている。少なくとも、日本ではissueにすらなっていないことを考えると、LGBTへの関心は高いといえよう。ただし、issueになっていることが即ち、LGBTがより多くの権利を得ていることを示している訳でも、社会で受容されていることを示している訳でもない。Issueのissueたるゆえんは、賛否両論あり、かつ議論が収束していないからである。つまり、今日のアメリカ社会において、LGBTにどのような権利を付与するか、逆にどの様な権利については認めないのか、という問題は非常に闊達に議論されている問題だといえるであろう。
 そこでこのレポートでは、LGBT、特にレズビアンやゲイ(注2) が歴史的にどの様な経緯を経て現在のような社会的権利・認知を手に入れたのかまとめたい。その上で、LGBTの求めるもの、LGBT権利擁護団体の活動、大統領選挙におけるオバマ、マケイン両候補の主張を調べ、今後どのように変化していくのか考えていきたい。特に、マサチューセッツ州やカリフォルニア州で可能になった同性婚には、従来の家族制度やジェンダーロールからの解放と逆行するにも関わらずなぜ結婚という形を求めるのか、多くの字数を割いて考察を加えたい。

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(注1)GLBTなど異なるアルファベットの順で書かれることもある。本稿では日本で一般に使われているLGBTを用いることとする。LGBTそれぞれを明確に定義することは非常に難しく、現在でも標準的な基準はない。本稿でも詳しく定義することは避け、一般にそう見なされているものという曖昧な定義にとどめたい。
(注2)LGBTの中で最も顕著に差別の対象とされ、それゆえに最も解放運動が盛んだったのはレズビアンとゲイである。バイセクシュアルというカテゴライズ自体、社会では長らくされてこず、ヘテロセクシュアルかホモセクシュアルの二分法で語られてきた。トランスジェンダーに関しては、今日に至るまで、社会の理解があまり得られていないように見受けられる
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