ささのブログ

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一昨日の日曜日は、札幌キタラホールで演奏会をやってきた。これは、私が籍を置いている雅楽グループが、新春コンサートとして、毎年キタラホールに招聘されて行っているもので、今年で9回目。今年の札幌、大雪だ。もちろん毎年大雪だが、今年は新千歳空港からホールまでのバスが例年の倍近くかかった。道路の雪も新しく、まだ車や人の足によってアイスバーン化しておらず、歩くたびに「ギュッギュッ」と踏み込む感覚が楽しめた。


アメブロの項目に「ページ別」というのがあるのを最近知った。で、時々どのページが多く読まれているのかをチェックしていたら、一昨年の6月の「ボディーボックス奏法5 高麗笛の効果」がずっとトップにある。1年半も前の記事がどうして読まれているのかわからないが、最近、生徒を含めて、いろいろな方から「ボディーボックス奏法」について訊かれるようになっている。


一昨日のキタラ公演では私はすべての演目で龍笛のトップを担当。そのため誰に遠慮をする必要もないので、この日は「ボディーボックス」全開で吹いた。この公演を聴かれた方、あれがボディーボックス奏法です。楽器を”しゃにむに鳴らす”通常の演奏との違いを感じられた方、コメント欄にどうぞご感想を。


さて、「ボディーボックス奏法5 高麗笛の効果」を久しぶりに読み返して、続きを書き忘れていたことに気が付いた。それは、この奏法をするにあたり、生じるリスクについてだ。世の中、100%上手い方向に持っていけるものなどない。何かを得るためには、犠牲も生じる。今回はその辺の話。


「ボディーボックス奏法」、私が20代のとき、10年ほどかけて作り上げた、管楽器の演奏法だ。上半身全体を共鳴体化することで、楽器の響きを飛躍的に広げる効果がある。楽器の性能だけに頼りきる必要がないので、あまり出来の良くない楽器でも面白いように鳴らせるし、ある時には真っ二つに割れてしまった楽器をコンサートで吹いたこともある(「ボディーボックス奏法4 N.Y.での悪夢」http://ameblo.jp/sasamototopics/archive7-201203.html参照)。だが、その響きを得るためにはどうしてもリスクが生じる。


まずもっとも危険度が高いのは、唾の誤嚥だ。上半身を共鳴体化するために、気管支をグっと開いているので、唾が気管支に流れてしまいやすくなる。幸い、まだ本番中に誤嚥したことは無いが、練習中に気を抜いてボディーボックス奏法をしていると、たまにスっと唾が気管支に入る。当然、管楽器なので演奏はストップしてしまう。まあ、よほどの油断をしない限りそんなことにはならないが、やってしまったときに取り返しがつかない結果が生じるので、注意しながら吹く必要がある。


次は、高音の安定性だ。普通、高音を安定して出すためには、口の容積を狭くして、多少息の圧力を上げて吹く。だが、ボディーボックス奏法は真逆のことをやる。口の容積を出来るだけ広げて、息もゆるくする。そうすることにより、高音の響きに艶がでるのだが、当然、安定感は悪くなる。管楽器奏者の方はぜひ、試してみてほしい。高音を吹いている最中になにも工夫せずに口の中を広げると、ピッチが下がるか、オクターブ下の音になるか、かすれるか、のいずれかになるはずだ。それを、私はいくつかの技法の抱き合わせで回避して吹いている。


最後は疲労度。コンサートで私の演奏を生で聴いたことのある方なら、飄々と吹いているように見えるだろう。それは、楽器に頼り切らずに、上半身との掛け算で吹いているからで、実際、単純に吹くためだけのエネルギー燃費は省エネで済む。だが、唾の誤嚥・高音の安定など、通常の演奏なら生じないリスクと常に戦わなくてはならない。これが結構疲れる。例えて言うなら、楽器だけをしゃにむに鳴らすのは、馬に乗って盛んに鞭を振るっているのと同じ。だがボディーボックスは楽器と身体の掛け算、馬が自主的に「走りたい」という気持ちにさせて、そのわきを一緒に走っているようなものだ。


なので、正倉院尺八や排簫は別にして、龍笛や現代の尺八を吹く際には、ボディーボックス奏法は、”ここぞ”というときにしか普段はやらないことにしている。だが、一昨日は、ホールの響きが良かったのと、全部トップ担当だったので、ほぼ全面的に使ってしまった。その影響か、昨日は身体中の疲労が激しく、午前中は起きられなかった。まあ、極端すぎることをしなければ、身体にもやさしい奏法なので、ほどほどにすればいいのだが。

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