とうとう、小泉のアホンダラが退任しました。次は安倍の超アホンダラが首相になりました。別になんの感慨もありませんが、この5年間いろいろなことがありました。日本全体も荒廃しました。僕らもたくさん振り回されました。確かに小泉の前もひどい状況でしたが、小泉の5年間でムチャクチャにされました。そしてこの流れはもう止められないでしょう。安倍はもっとひどいことを考えているのでしょう。ただ、近いうちに「揺り戻し」が起こるかもしれません。しかし、そのときに喜んではなりません。そのあとに今よりもっとひどい地獄がまっているのですから。
この5年間はその序章に過ぎないのでしょう。悲惨です。
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弱者に厳しい社会~斎藤貴男コラム
小泉純一郎内閣の総辞職に伴い、竹中平蔵総務相が参議院議員を辞めることになった。安倍晋三新政権の下では大臣の座にとどまることができないからだとか、無責任ではないかとする批判が強い。当然の反応ではあるものの、それだけでは足りないと思われる。彼が小泉構造改革の旗振り役であり続けた5年間で、この国の社会がとことん荒廃してしまったことの意味が改めて問われる必要があるだろう。
そもそも竹中氏は、どうして小泉政権の要職に抜擢されたのだったか。当時の自民党幹部は、筆者の質問に、「そりゃあ顔ですよ」と笑い飛ばしてのけたものである。弱者に厳しい新自由主義イデオロギーをソフトに伝え、あまり反発を受けにくい、妙な雰囲気をたたえた経済学者。しかして彼の主張を貫く徹底的な酷薄さは、まさに小泉構造改革にとっての理想でもあったのだ。
閣僚に登用されるちょうど1年前の2000年4月、慶応義塾大学の教授だった竹中氏は日本経済新聞社から『経済ってそういうことだったのか会議』という本を刊行している。数10万部を売り上げるベストセラーになったこの本は、少し前に流行した『だんご3兄弟』のプロデューサーで、やはり慶応の教授職にあった佐藤雅彦氏との対談形式で展開されていたのだが、竹中という人物の本質が表れていて興味深い。
大富豪も失業者も同じ税額を負担する「人頭税」こそあるべき税制だと彼は強調し、しかし実際には人頭税は採用されない、大方の人間が税による所得の再分配効果を期待しているからだと嘆いてみせる。そして、こう続けていた。
<佐藤さんはすごく所得が多いとする。こちらのAさんは所得が少ない。そうすると、Aさんは佐藤さんからお金を分けてもらいたいわけです。佐藤さんが儲けたお金の一部を自分ももらいたいんですよ。もらいたい時に、政府を通してもらうんですよ>
<ずるいですよ、すごく。『フェアプレーの経済学』という本にもはっきりと書かれています。(中略)子供たちが砂場で遊んでいるんです。ある子はオモチャをたくさんもっている。その子はお金持ちの家の子なんですよ。もう一人の子は家が貧しいからオモチャを一個しかもってないんです。しかし、だからといって、自分の子に向かって「○○ちゃん、あの子はオモチャたくさんもっているからとってきなさい……」などと言う親があるかというわけです。ところがそんなことが、国の中では税というかたちで実際に行われているという言い方をしているんですね>
人頭税を定着させることができた国など存在しない。累進税率に代表される応能負担原則が取り入れられるのが一般的で、日本も例外ではないのだが、竹中氏はこれを指弾するのだ。
<そこで能力に応じてとろうということになるんです。そこに、先のランズバーグ(引用者注・『フェアプレーの経済学』の著者)じゃないですけど、集団的なたかりみたいなものが所得再分配という名のもとに、税にまとわりついて生まれてくるんです>
税金をたくさん払わない低所得者や、福祉などの社会保障を受ける者は“たかり”なのだそうだ。はたして竹中氏は在任中、人頭税こそ実現できなかったけれども、社会的弱者をとことん見下し、切り捨てていく構造を、この国の原理原則にしていった。小泉政権の狙いを、彼は見事に果たしてのけたことになる。
この間には彼の人相はずいぶんと変わった。もはやソフトなイメージなど欠片もない。己の機能が失われた現実を知って去っていく態度はいっそ潔いと言えるのかもしれないが、助け合いや共感、優しさといった価値のことごとくを破壊された社会を残された側はたまったものではない。
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「小泉構造改革が残したもの」
ニッセイ基礎研究所 経済調査部門 取締役研究理事 森重 透(もりしげ とおる)
(中略)
2.二極化・分断化の進行
このように、マクロ面で見れば、実感が乏しいとはいえ息の長い景気回復が実現したことは事実である。しかし、この回復が、間もなく終結を迎えようとする小泉内閣の構造改革の取組みによってもたらされたか、ということになると疑問符が付く。「構造改革なくして回復(成長)なし」、「官から民へ」、「中央から地方へ」を標榜した構造改革路線が、スローガン通りの実行力を伴ったものでなく、今回の景気回復とは無関係であることは、すでに本コラムでも何度か指摘した。また今年の「経済財政白書」(7月)も、企業の適応努力こそが日本経済回復の主役と正当に位置づけているし、多くの識者の見方もこれに沿うものが圧倒的に多い。
むしろそのことよりも、この小泉政権下の経済運営によって、構造的には深刻な問題が発生した。経済社会の二極化・分断化の進行、社会生活基盤の劣化、という由々しき問題である。下掲グラフは年齢階級別完全失業率だが、15~24歳の若年層の失業率・学卒未就職率は、この間一段と上昇し、高止まりしていると言ってよい状況である。失業こそは、一個人を社会的・経済的弱者に転落させるもので、とくに若年層で定職に就かない者がなお多く存在するという現実は、これからの日本の国力や競争力、社会保障システムへの悪影響を考えると憂慮させるものがある。
さらに、パート、アルバイト、派遣社員など「非正規雇用者」は、すでに雇用者数の約3人に1人となった。ここでも若年層(15~34歳)の雇用情勢は厳しく、失業の長期化、フリーターやニートの増加、そしてフリーター経験をプラスに評価している企業がほとんどないことから、彼らが中高年になっても非正規雇用者にとどまってしまう懸念がある。こうなると、4対1とも言われる正社員との給与格差が固定化されるとともに、累積的に所得格差が拡がり、生活基盤の劣化、ひいては非婚・少子化などの様々な問題を助長する恐れがあるのだ。過重な労働実態、過労による労災件数の増大、ワーキングプアの増加、うつ病、突然死など、今日、雇用の劣化あるいは崩壊とも呼べる事例は枚挙にいとまがない。
このような状況も反映してか、7月に発表されたOECDの「対日経済審査報告書」によれば、先進30カ国の相対的貧困率(平均値に比べて所得が半分未満の相対的貧困層の割合)で、日本は米国(13.7%)に次ぐ二番目の高さ(13.5%)だったそうだ。そして、労働市場の二極化傾向の固定化の恐れを警告され、格差是正の具体策として、非正社員への社会保険の適用などを指摘されているのである。
このほかにも、大企業と中小企業、都会と地方、高齢層と若年層、官と民等々・・・規模・地域・年齢・官民間に存在する諸々の二極分化(格差の拡大と固定化)の問題を真摯にとらえ、これを是正しながら持続的成長を模索していくというような、「徳のある経済政策」は、小泉政権下ではついにお目にかかれなかったと言ってよい。
3.何が欠けていたのか
「聖域なき構造改革」という看板を掲げた小泉構造改革路線は、約5年半に及んだ小泉政権のバックボーンであったはずなのに、結局それは、「小泉劇場」の主役・小泉純一郎が大見えを切るときの小道具に過ぎなかったようだ。
新規国債発行30兆円枠の公約は、「この程度の約束を守れなかったというのは大したことではない」と言って、簡単に破られてしまった。公的年金改革を審議する年金国会での、「人生いろいろ」発言に見られるような、おちゃらかし発言。はぐらかしや、レトリック依存型の国会答弁も多く見られた。地方の景気にも目配りすべきではないかとの記者の問いに、小泉首相は「官から民への流れは変わらない。政府が口出しすべきではない」と答えたそうだ。道路公団の「民営化」は、結局、妥協の産物に終わった。そして、改革の「本丸」と意気込んだ「郵政民営化」は、その意味や効果が不鮮明なまま、分社化を伴う株式会社化で行き暮れようとしている。結局、高い人気に支えられ、連日劇場は満員御礼だったが、バックボーンは最後まで「小道具」で終わった。
「改革なくして景気回復なし」の名の下に、実体的な景気対策には関心が薄く、かと言って、公的セクターの改革、すなわち、責任ある社会インフラの構築と質の高い公共サービスの供給という、「民」が果たせない「官」の固有の役割というものを、いかに実効ある形で遂行していくかといった制度問題を、徹底的に真摯に議論する風でもない。詰めた議論よりは、歯切れの良い「ワン・フレーズ」で「改革」をくさびとして使い、多くの「抵抗勢力」を放逐しつつ人気を得ていくという手法は、まさに独壇場と言えるものだった。
しかし、「改革の本丸」であるべき財政再建問題と、これに密接にからむ社会保障制度と税制のあり方に関する真摯かつ周到な議論と実践を抜きにしては、「経世済民」を託された責任ある政治家としての本務は果たせないのではないか。「ノブレス・オブリージュ」とは、財産、権力、社会的地位には責任が伴うことを言う。小泉首相に限らず、政治家全員がこのことを心に銘じるべきだろう。
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