キムが全く活躍しない、数少ないエピソード。

ヒーローは明らかにロンです。

しかも、あのボニーも認めるほどの大活躍(笑)。


このエピソードは、ロンが子供のころに行ったキャンプ場での、悪い思い出に基づいて、ロンがその時の教訓を活かしつつ、対処して行くという流れになっています。

そして、作画的には、後期のシーズンと、ほとんど変わらないクオリティを持っていますので、後期のスタッフは、ここから表情などを参考にしたということが考えられます。動きも秀逸です。かなり腕のあるアニーメーターが参加していると推察されます。

たぶん、これ以前のエピソードにも参加していると思いますが、ディズニーにとって、この出来上がりは、大きな喜びを持って迎えられた事でしょう。(完全推測、あしからず・・・爆)


あらすじ・・・。


キャンプ地に向かう田舎道。

バーキン先生が、チアリーダーたちを乗せてバスを運転してる。

車内では「マッドドッグ!」(ミドルトン高校のアメフットチームの愛称)と合唱し、騒々しい。

ロンもマスコットとして、もちろん参加。マスクをかぶって、泡吹きのパフォーマンスをすると、バーキン先生に怒られる。(運転席のバックミラー越しのキムの顔が反転してない。結構良くやるミス。位置はちゃんと逆なんだけどね・・・)

ボニーに「またやってる」と言われ、ロンに声を掛けるキム。

キムは「競技会まで、テンションを押さえ気味に・・・」とロンに話すが、ロンは、聞く耳持たず。キムはさらに、チーム内でのロンの立場は微妙だと伝え、普通にしていられないかと諭す。

ロンはそれを「偉そうな指図」だと言うと、キムは「偉そうになんかしてない」と反論。

突然、ロンは、「この道知ってる」と言い出し、ウエイドに、現在位置を調べさせると、やはり、間違いは無さそう、「悪夢のサマーキャンプ」と叫ぶ。


ロンが「もっとスピード出して!」と叫ぶとバーキン先生は、「何をゴチャゴチャ言ってる?」

その時、明らかに、パンクさせようと意図された仕掛けを踏んだバスは、パンクして、キャンプ場の入り口に止まる。

バーキン先生がパンクの状態を確認して「助けを呼ぼう」と言うと、ボニーが号令を掛け、みんなが携帯を取り出す。しかし、電波が入らない。

キムニケーターも例外ではなく、通信出来ない。 

バーキン先生が、ロンにこの辺りの状況を聞くと、「石ころ一つから、ダニ1匹まで覚えてる」と答えるロン。すると、バーキン先生は、「電話はどこだ?」と聞く。ロンは、あの時(子供のころのキャンプ)を回想、公衆電話でママに電話するシーンを思い出す。

バーキン先生に案内しろと言われ、自分が現在、このチームのボスであると、認識し、この場所で生き残る方法を知っているのは、自分だけだと言って、ちょっと偉そうな態度を取るロン。

そんなロンに、「普通にして」と言うのだが・・・痛々しく見つめるキム。


一同、バスから降りる。


キャンプ場。

ロンは「ウルシ」の葉を指差し、注意。

回想シーンで、13番キャビン(バンガロー)のベッドで体中、痒くなっているロン。

そして、「みんな、僕から離れるな」と言って、キャンプ場の中へ入って行く。


キムが公衆電話を掛けようとするが故障してる事が判明。

タラが、この状況をホラー映画に例えて、みんなが怯える。ボニーは強気(笑)。「ホラー映画って、もっと男の人がたくさん出てくるし、これより(ロンを指差して)ずっとカッコいい・・・」と言う。


リスなんかが出て来て、やはり、ロンの回想シーンがある。

で、キムが「今夜はもう動けない」と言って、みんなに覚悟を決めさせる。


キャンプファイヤー。

ロンが、自分の体験を話している。

この場所は呪われている、と言うと、タラが怯えて「ホントに呪われていたらどうする?」。キム「タラ、やめて」

そして、茂みが揺れているのを見つけて、ロンが確認に行く。

キムがそんなロンに「もっと楽しもう」と、そこから離れると、不気味な怪物が顔を出す。


ロンの話は続いている。

キムが、立ち上がって「もう少し焚き木を拾ってくる」といって、出掛けようとすると、ロンが「キャンプ場の掟だ。誰かと組んで動け」と言う。

キムは大丈夫だと言うが、バーキン先生がついて行く事に。二人とも、ロンの話を聞きたくない、という事らしい(笑)。しかし、二人の後を追う怪しい影・・・。


タラが、ロンに、「ここって良い場所じゃない?森は、森っぽいし、湖は穏やかじゃない。」と言う。するとロンは「ここ(湖)には嫌な思い出がある」と言ったので、「いい加減にして」とみんなに総スカン。


ロンの回想シーン。

指導員の合図で、湖に飛び込む子供たち。

しかし、ロンだけは、中に入らない。それは、湖が、汚れている(緑色の水、臭い)と彼だけが感じていたから。

「ギル」と言う少年に、弱虫と言われるロン。

ギルはこの時間、工芸教室なのだが、ロンは彼と入れ替わることにする。


だが、それ以来、ギルの姿を見ていないと、ロンが言う。


森の中。

キムとバーキン先生。

、バーキン先生は、キムが気付かない間に、緑色の手(シーゴーではない。念のため・・・爆)に口を塞がれて、茂みに引きずり込まれてしまう。


キャンプファイヤーに戻って来るキム。

バーキン先生がいなくなったと、みんなに話す。

すると、トイレから女の子の悲鳴が・・・。

慌てて駆けつけるキムだが、すでに、姿はなかった。

そして、ルーファスが、怪物の足跡を発見。

キムは、「なんだか怖くなって来た」と、いつになく弱気なセリフ。

ロンは、「13番キャビンへ行こう」という。


13番キャビン。

ロンは、ここを司令室にすると言う。

タラが「お腹が空いた」と言えば、床の板をめくってお菓子を出してみせる。

キムが「大昔のやつよ」と言えば、ロンが、「ポップポップポーターのポーク風味チップは保存料タップリだから10年は持つ」と言う。タラも食べてみて、「悪くない」。

ボニーが、「競技会にも出られない」と言うと、「競技会なんてどうでもいい」と仲間の一人パニック状態。キムは「みんな落ち着いて、私に任せて」と言うが、ロンが、ここでは自分がボスだと宣言。

そこへ、バーキン先生がキムを呼ぶ声。


外。

キムとロンが駆けつけると、バーキン先生、「あれがヘドロを撒き散らしている」と言い、あれとは、「不気味な奴」らしい。直後にキャビンから悲鳴が・・・。

キャビンから、緑色の液体(ヘドロ)があふれ出して来た。

そしてキャビンが壊れると、そこに緑色の怪物が立っている。

その怪物は、ロンと、水泳の時間を工芸教室と交換したギルだった。

(ギルと言う名前は同じだが、発音がちょっと違うよう。エラで発音すると説明してます。「gill」と言う言葉は、「(魚の)エラ」を意味するので、言葉遊びだと思います)

ギルは、キムにヘドロを掛けて、ロンに「キムに近付くな!」と言う。

ギルは姿の変わって、不幸になった事を恨んでいる様子。

バーキン先生が、仲裁するように二人の間に入ってくるが、突き飛ばされて、さらにヘドロを掛けられる。


ギルは、湖が化学キャンプのせいで汚染されていた事を話し、通信妨害やパンクさせた事も、全部、ロンへのリベンジのためだと言う。また、ヘドロにさわると怪物に変身することも・・・。

ボニーが「変身しちゃったら競技会に勝てない」というと、「全てワナだ」とギル。

(ここのくだりは、結構、面白いやり取りです。ギルが本当の悪者でないという感じ、ってゆうか、ドラッケンみたいに、どこか抜けてるって事かな?・・・爆。)

ギルはロンに迫る。

ロンは、ギルのヘドロ攻撃をかわし、地下の抜け道からどこかへ移動。

ボニーがロンのことを「自分だけ逃げた」、タラ「なんて奴」。キムは「ロンは逃げたりしない」と言って、ロンをかばっています。

バーキン先生の首にウロコが出来てくる。


工芸教室のキャビン。

ロンが、地下通路から上がってくる。そして、何かの材料を袋に詰め込むと、そこへ地下通路からギルが現れて、あたり構わず、ヘドロ攻撃。ヘドロだらけになった部屋の中だが、ロンは何とか脱出したようだ。


はしけ(ボート置き場)の小屋。

ロン、何かを作っている。

ルーファスは、モーターボートの船外機を修理(?)。

そして、ボートに乗って、湖に出る。


13番キャビン。

ギルも、ボニーも、ロンは逃げたのか?と口にするが、キムは「ロンは私たちを見捨てたりしない」と言う。そして、、モーターボートの音を聞いて、ロンがボートを見つけたと言うと、ギルは、何故湖に出たのかと、不思議がりながらも、湖に向かう。

バーキン先生、「エラが出て来た!」。


湖。

ボートで走行中のロンを水中から追い駆けるギル。

ボートが止まると、ロンは「ガソリンがなくなった」とルーファスに言う。

そこへギルが現れて、「一緒に泳がないか?」

ロンは湖に飛び込み、「やっぱりここの水は、思いっきり変だ」と思う。

ギルは「水の中は俺の方が得意だ」と言って、ロンと格闘。

しかし、ロンは、水中でギルの脚にロープを掛ける事に成功、ルーファスにボートを動かさせて、ギルをボートで引きずり回す。ボートを止めたのは、作戦だった。

ボートは、湖を回って、はしけの小屋に激突。ギルもダウン。


翌朝。

ロンの作った網の中で暴れるギル。

バーキン先生は、ヘドロに薬品(中和剤?)を掛けてもらってる。

ギルは、大きな水槽の中へ入れられる。

キムが、ラーキン博士をロンに紹介。

ロンは、ギルを元に戻せるか尋ねる。「頑張るよ、きっと治る」とラーキン博士。


良くやったと、刑事さん(?)、あるいは保安官(?)に誉められるキムだが、「今回活躍したのはロンなの」というと、「またまた~」と信じてない感じ・・・。


バーキン先生に「良くやった」と手荒い祝福を受けるロン。

女子生徒たちも、ロンに感謝している。タラはロンのおでこにキス。

ボニーは、「アンタを見直したわけじゃない」と言いつつ、変身せずに済んだことを感謝し、「勇敢だった」と、バツが悪そうに言う。


13番キャビンの残骸。

ロンとキム。

キムはロンに「冴えてたし、勇敢だった、ここを知ってたからじゃなくて、アンタの力」と言うと、ロンは、「じゃあ、次の任務は、僕がボス?」。

キムは「考えとく」というが、ロンがしつこく聞いて来るので、「ほとんどありえないって事」と答える。ロンが頭を抱えて「何で?・・・」で、・・・おしまい。


キムは、一度もロンを疑う事もなく、信じていました。

キムは、ロンのことを馬鹿にしたり、言ってる事を信じなかったりしますが、友達や仲間の前では、決してロンを悪く言ったりしませんね。

それは、自分のパートナーであり、親友であることのエチケットみたいなものなのでしょう。そこだけは、大切に守っていると思います。

今回、ボニーも、ロンに感謝しています。

ボニーもロンがキムの親友でなければ、あんなに辛く当たらないのではと考えます。

ボニーにとって、キムこそがライバルであり、その「とばっちり」を受けているのが、ロンなんじゃないかと思いますね。