日本に住んでいた頃、
”日本で生まれ、日本で育つ”
それが普通だと思って暮らしていた。

家にお風呂があり、いつでもお湯が出ること。
布団で安心して眠ることが出来ること。
靴を履いて、外に出かけることが出来ること。

当たり前のこと。

けれど、日本を出て色々な国へ行くと、それはとても幸せなことだと気づいた。
私が当たり前だと思っていたことは、本当は当たり前のことではない。

何が普通かなんて、人それぞれ違うのだ。

この”フィリピンの小さな産院から”という本では、それを思い知らされる。

image


今まで色々な本に出逢ってきたけれど、著者の冨田江里子さんの言葉が心にとても響くのは、彼女の言葉に強い想いがあるから。
冨田さんは17年間フィリピンで暮らし、現地の貧しい人々のために助産院を無償で開業され、御本人が助産婦として出産に立ち会っていらっしゃいます。

”フィリピンの小さな産院から”は冨田さんが実際に見て、経験した実録記。

本はとても読みやすく書かれているけれど、その中で伝えている過酷な状況を受け入れるのが辛くなることがあり、手が止まってしまうことも度々ありました。

自分の知らない世界で悲しいことが起きていると、まるで遠い話のように感じるけれど、この本を読むと、まるで自分がそこに居たかのように感情が揺さぶられます。

特に、出産を経験している方、お子さんが居る方には冨田さんのメッセージは強く届くと思います。

皆さんに読んで欲しい本。


冨田さんのように海外で人のために活動している方を知ると、本当に心から尊敬します。
必死に海外で自分に精一杯で生きている自分も成長しなくては、と刺激をもらえました。

この本に出逢えたことに感謝です。


冨田江里子さんのブログ

フィリピンの小さな産院から [ 冨田江里子 ]