●欧州金融マーケットに開いた2120兆円の大穴
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原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ


☆☆元銀行員の株日記☆☆BLOG(ブログ)


オバマ政権が懸案であった景気対策を成立させた米国。その安堵感からか、対円レートで米ドルがここに来て上昇し始めている現在のマーケットの陰で、金融メルトダウンの実態を巡り驚愕の議論が展開され始めている。場所は日本から見て地球の裏側にあたる欧州だ。

米国由来のリスク資産に基づく損失額がもはや天文学的な数字にまで膨れ上がっている中、日本をはじめとする各国は公的資金を投入することで、これ を抑え込もうと躍起になっている。EUもその例に漏れず、昨年(2008年)11月に開催された金融サミット(第1回 於:ワシントン)での合意に基づ き、総額2000億ユーロもの景気対策の実施を決定。各国政府がこれに従い、景気対策法案を続々と成立させてきた。しかし、その過程で様々な議論が噴出。 とりわけドイツでは政府サイドから「もう1度、景気対策を行なうことになったならば、ユーロ導入にあたって守ることになっている『対GDP比で財政赤字は 3パーセントに抑えるべし』という財政規律を守れなくなる」との発言すらあったほどである。そのような状況の中、同じくドイツでは「財政赤字がかさむのを 防ぐというのであれば、ドイツ連邦銀行(中央銀行)が持っている金(ゴールド)を売れば良いではないか」といった議論まで出てきたという情報がある。ユー ロ導入により競争力を飛躍的に向上させ、EU圏内でこれまで圧倒的な経済力を誇ってきたドイツでさえこうした有様なのだ。

そのような中、去る10日に開催されたEU各国の財務大臣たちによる会合の場で議論された極秘ペーパーがリークされ、大変な波紋を呼んでいる。そ れによれば、リスク資産に基づく損失額は欧州の金融機関だけで16.3兆ポンド、すなわち邦貨換算すると2120兆円ほどにまで及んでいるというのであ る。米財務省、あるいは国際通貨基金(IMF)であってもここまでの巨大な損失を指摘したことはこれまで全く無い。しかし、仮にこの推計が事実であった場 合、EU域内ではいうに及ばず、主要国が協調して支援を行ったところで、もはや事態を変えることはできないほどのレヴェルに至っているというべきなのであ る。

ちなみにこの数字は欧州においてだけの試算額にすぎない。米国、あるいは日本といった各国が抱える損失額を合算する必要が最終的にあるわけだが、 その数値はもはや文字通り「天文学的数字」になることは必至なのだ。ちなみにマレーシア・クアラルンプールにて講演を行ったストロス=カーンIMF専務理 事は「このままいくと半年後にIMFの資金は枯渇する」とまで公言している。それもそのはずであろう、たとえ日本勢などが10兆円レヴェルの資金供与を IMFに行ったところで、すでに収拾がつかないほどにまで拡大してしまった感のある金融マーケットにおけるこの大きな穴は、国際社会が総がかりになったと ころで何ら埋められるものではないのである。

このような中、一部には「米ドル暴落を皮きりにこれから生じるのは、これまで続いてきた通貨体制そのものの終焉であり、かつそれを支えてきた国際 システム全体の崩壊、そして地政学リスクの連続炸裂だ」といった予測分析を語る専門家たちも現れ始めている(フランス系シンクタンク関係者)。現状では何 ら予断を許すものではないが、もはやIMFですらこうした金融マーケットにおける「大穴」を埋められないという事態が間もなく生じるのであれば、そもそも 国家とは何か、ブレトンウッズ体制とは何だったのか、そして「通貨」「資本主義」とは何なのか?といった議論が世界中で噴出することは間違いない。

そうした中、「資本主義こそ、“信用”と“価値創造”を2本柱にする宗教だったのではないか」といった論まで欧州では飛び出し始めている。日本で は表向き語られることのないこうした疑問が、実はマーケットの“猛者”の間では浸透しつつあることを踏まえつつ、これから生じる本当の「潮目」をつかむ努 力がさらに求められる展開になりつつある。



欧州の金融機関の想定される損失が2000兆円を超えるという衝撃的な数字が出てきた。

しかも一介のアナリストや学者が言ったのではなく、EU各国の財務大臣たちによる会合の場で出されたものだ。
これが最悪を想定したレアケースの数字なのかどうかは分からないが、とりあえず欧州だけで2000兆円の損失があり得ると言うことは頭に入れておくべきだろう。

この数字は極めてまっとうな数字だ。

まず日本の新聞などでは絶対に出て来ない数字ではあるが、現状起こった問題を一つずつしっかりと見て行くと妥当な数字と思わされる。


デイビッド・シュリックの7つのバブルを再掲、
http://www.mi2g.com/cgi/mi2g/press/081108.php
1.サブプライム関連バブル (1.5兆ドル 150兆円)
2.新興国市場のバブル (5兆ドル 500兆円)
3.クレジットカードバブル (2.5兆ドル 250兆円)
4.商品先物バブル (9兆ドル 900兆円)
5.商業不動産バブル (25兆ドル 2500兆円)
6.外国為替デリバティブバブル (56兆ドル 5600兆円)
7.CDSバブル (58兆ドル 5800兆円)


今回の世界経済危機はこれら7つのバブルが引き起こしたものだ。
多分日本で投資などを行っているような人以外では、これら7つのバブルのうちある程度聞き知っているのはサブプライムローンバブル程度だろう。
そしてその金額規模は?と問われて答えられる人は本当に極僅かだろう。

しかし良く見て欲しい。

あれほど騒がれたサブプライム問題などは「たったの」150兆円ほどにしか過ぎない。
もし今回の問題がこの程度のものであるならば、今月200兆円弱の総合経済対策を打ち出したオバマプランで問題は全て解決しているはずだ。

だが、その経済対策法案が通ってからアメリカは株価が底抜けて7000ドル台を割り込む寸前まで行ってしまった。

なぜこんなことになっているのか?

答えは極めて簡単。問題の規模が全世界各国が打ち出す経済対策の規模を遥かに上回っているからだ。

サブプライムローン150兆円は政府がそのリスクの相当部分を引き受けるなどしなければ、150兆円全てが不良債権となるだろう。返しきれる者は 1人もいない。もしかしたら奇跡的に運用の天才がいて大儲けしていて返せる者がいるかもしれないが、もし居たら既に借り換えしてしまっているだろう。

今ではその上のクラスのローンも破綻しかかっていて、問題の規模はおよそ倍になった。
さらに優良ローンの中でも破綻の比率は急激な上昇を示しており、最終的には「アメリカの」不動産だけでも300兆円以上は食らうだろう。

日本やドイツなど極一部を除いた全世界で不動産のバブルは発生した。
不動産バブルの発生地と言われるアメリカが実は先進国の中では上昇幅小さい。
むしろ欧州やアジアの方がよりバブルになっていた。

中国などでは庶民の平均年収の30倍にまでマンション価格が急騰、韓国などでも軒並み5倍程度まで人気の地域は上昇した。アメリカはやはり国土が広大だからだろう、上がってもだいたい2倍ちょっと程度だった。

この商業用不動産2500兆円だが、日本でもかつてのバブルでは商業用不動産が主流だった。住宅地ももちろん上昇したがだいたい2倍~3倍程度だったが、商業不動産は地域によっては5倍~10倍にまで跳ね上がった。
そしてバブルが弾けた後商業用不動産は酷いところでは何と90%も価格が下落した。
日本全体で不動産の価格下落によって失われた富は1000兆円にも及ぶ。

今回の2500兆円のバブルもまあ堅めに見積もって半分程度減価するとしても1250兆円の損失は確定だ。場所によってはさらに深刻に下落するだろうし、一般の住宅地の高騰分も含めたらこんな数字ではすまないだろう。

クレジットカードバブルに関しては、既にアメリカでは200兆円分の与信を引き下げる計画が発動されている。

1400兆円のGDPの中で200兆円の与信が失われたらGDPは軽く10%以上減少することになる。
一般の家庭でも日本から見たらほとんど自転車操業的にカードローンで生活をやりくりしていたところが多いだけに、それが逆回転を始めると本当に一瞬で生活が破綻する。

昔見たテレビの番組では、カードの与信額50万円を使い切ったら、即別会社のカードを作って50万を借り入れてそれで最初のカード会社の借金を返して行く。
さらにミニマムペイメントと言う制度があって借り入れの極一部だけを返済し、どんどんと借金を繰り延べていた。
これが一社でも返済を要求するようになったらあっと言う間に行き詰るのは目に見えている。

原油や食物価格を暴騰させた商品市場バブルも規模で言ったらまだまだ小さい。

今回の問題の最大の焦点はやはデリバティブとCDSだろう。
この二つで1京を超える。別のところでは総合計は6京円まで行ったと言うのもあったほどだ。

なかなかこれは一般の人は普段目にすることもないので分からない。
おいらも正確な数字、規模などはよく分からない。とにかく規模が大きすぎてよく分からないのだ。

.外国為替デリバティブバブルなどではお隣韓国がKIKOと呼ばれる為替デリバティブ商品に輸出企業が軒並み引っかかって、その損失規模は既に1兆円近いと言われる。
輸出企業の利益を丸ごと超えるほどの損失規模だ。
しかもこれは通貨ウォンが下がるほどに損失が増加していくために、契約を解消しない限りまだまだ増え続ける。

以前解消しようとした企業の例では数十億円程度の契約だったのに、通貨が下落した今では契約解消するために契約額の5倍も払わねばならなかった。

韓国政府はこれを説明不足で契約をさせた銀行が悪いとして契約の解消をさせるように動いているが、これをやると今度は銀行側が損失をかぶることになり銀行が倒産してしまう。
政府が肩代わりするには金額が大きすぎる。何と言っても日本円換算で韓国政府の年間支出は15兆円ほどしかないのだ、1兆円以上も損失処理を肩代わりしていたら他の政策が何も出来なくなってしまう。

かといって一方的に解消したりしたら外資から取引をしてもらえなくなって、結局ドル不足で経済全体が死ぬことになる。

CDSもリーマンが倒産してからにわかに騒がれだした問題で、リーマンのような巨大機関が倒産したりすると連鎖的に数十兆円の保険支払いが発生 し、それらを引き受けていた金融機関などが連鎖倒産をしてしまう恐れがある。互いに相対で償却しあって最終的な損失は契約額の数%程度で収まるようだが、 それでも規模が巨大なだけに生まれる損失額は数百兆円規模になり得るとされる。

また世界で最大のCDS引き受け先のAIGが15兆円もの政府支援を得ながらまだ足りず、さらに援助を求めている。


~引用~
【保険】AIG:追加支援を政府に要請、最大600億ドルの損失も・連邦破産法の適用申請も検討…CNBC [09/02/24]

1 :明鏡止水φ ★:2009/02/24(火) 07:30:50 ID:???
2月23日(ブルームバーグ):米保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は、
米企業としては最大となる損失の発表に備え、米政府に追加支援を求めて交渉している。

米経済ニュース専門局CNBCが23日、事情に詳しい複数の関係者の話を匿名で伝えた。

CNBCのアンカー、デービッド・ファーバー氏は、AIGが最大600億ドル(約5兆6800億円)の損失を発表する可能性があると述べた。

同氏はまた、AIGが連邦破産法の適用申請の可能性についても検討していると伝えたが、それが実現する見込みはほとんどないと指摘した。


▽News Source Bloomberg.co.jp 2009年2月24日06時21分
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003009&sid=aYg0HYCwwYgQ
▽American International Group, Inc.
http://www.aig.com/
▽CNBC
http://www.cnbc.com/
▽AIG Seeks More US Funds As Record Loss Looms
http://www.cnbc.com/id/29353282
http://media.cnbc.com/i/CNBC/Sections/News_And_Analysis/__Story_Inserts/graphics/__COMPANY_IMAGES/A/aig_headquarters_1.jpg

【保険】米AIG:多額の損失計上へ、政府との交渉決裂なら破たんも…CNBC報道 [09/02/24]
[ニューヨーク 23日 ロイター] 米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ
(AIG)は、商業用不動産をはじめとする資産の評価損が響き、600億ドル近い損失を計上する
見込み。関係筋の情報としてCNBCが23日報じた。

ロイターが関係筋から入手した情報によると、同社は追加の公的資金注入の可能性をめぐり米政府と協議している。米政府とは債務の株式交換なども話し合われているという。

同筋は、状況は流動的で他の選択肢も協議されており、どのような結論に至るかは不透明だとした。

CNBCによると、AIGの取締役会は3月1日に会合を開き、政府との合意に向け話し合う。
交渉決裂に備え、法律事務所ワイル・ゴットシャル&マンジェスの弁護士が経営破たんの
準備をしているという。

AIGはコメントを控えている。


▽News Source REUTERS 2009年2月24日06時50分
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36640920090223


~引用終わり~


結局CDSを償却しようとしてもこれだけの損失はどうしても出てしまうのだ。
さらに商業用不動産などの下落も全てが波状的に影響し合っている。

もしAIGが破綻処理などとなり、対応を誤るようだと全世界の景色が間違いなく一変する。
恐らくは東欧諸国のいくつかは国家破綻をするだろうし、韓国も間違いなく即死する。
東南アジアも日本や中国などが死ぬ気で助けようとしなければいくつか破綻するだろう。

おいらはいろいろと仮定の話をよくしているが、そうならざるを得ない。
何しろ問題が巨大過ぎるのだ。
デリバティブやCDSはその金額だけで既に現在の世界全体のGDPの2倍の規模だ。相対で償却すると言う方法が言われているのだが、そんなに簡単に出来るのであれば既にやっているだろう。

1京の問題の話をしているときに、2兆円の給付金だとかでもめているのがどれだけ馬鹿らしいか分かるだろうか。

世界一位の国が頑張って200兆円弱、2位の日本は75兆円。こうして積み上げていった金額が問題の金額と比べてどうなのかが問題なのだ。

対策費の方が上回るのであれば問題は解決するだろうが、下回る程度しか用意できないのであれば弱い国から破綻していく。

さすがにこれを正確に予想しきれるものはいないだろう。
500兆円ちょっとのGDPの日本が1000兆円の借金をしていのだが、どこまでが借金できる限界かは誰もはっきりとは言いきれない。
国家の限界点の勝負なだけに分からないのだ。

既にチャートなどでは完全にぶっ壊れてしまったので、市場参加者たちも株価のさらなる下落を皆覚悟している。

半値八掛け二割引の考え方で、日経は5500円ぐらいは普通にあるし、NYダウだって5000ドル割れは十分あり得よう。
7200円まで来てしまうとあと1700円ぐらいあっと言う間な感覚になっている。何しろ既に1万円以上も落ちているのだから。

今は常に最悪を想定して動くべきだろう。そうしなければ生き残れない。
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