印鑰 智哉
2月12日 6:40 ·

2月10日、種子法廃止閣議決定。
まったくありえないトップダウン。
都道府県での公共機関による種子開発をやめて、民間企業に任せる。また公的なものが私的企業の独占物になってしまうのか?
安倍内閣が説明するように、種子法廃止してもモンサントが日本の種子市場を独占するようにはすぐにはならないかもしれない。しかし、果たして種子企業が土地の気候にあった種子の開発にどれくらい本気になるだろうか? モンサントは米国で開発した種子をアフリカやインドに売りつけた。米国でうまく行った種子でも気候のまったく違うところでは悲惨な結果になった。高い金を払った人びとは文句を言う。しかし、モンサントは「おまえらのやり方が悪い」の一点張りで、ブルキナファソやインドの気候にあった種子を開発しようとはしなかった。ブルキナファソ政府は賢明にもモンサントの遺伝子組み換えコットンの栽培をやめることを決定した。従来種のコットンの方がはるかに品質もよく、収穫も多かった(本当に賢明であるならそもそもモンサントのコットン始めないでほしかったけど)。
種子企業にとって、細かい気候にあった多品種の種子を開発するよりも、利益をもたらしてくれる少数の種子をできるだけ多く売りたい。気候だけではない。文化的な意味も企業的利益の前には無視されるだろう。モンサントの例は極端なケースになるが、そうして農民たちはその地にあった種子を失っていく。固有の豆が失われ、米国で開発されたトウモロコシや大豆に代わって行ってしまう。モンサントが日本の市場を独占しなくとも、他の企業でも同じ事。だからこそ、各都道府県がその地域にあった種子を開発する必要性がある。
そしてもう1つの懸念はわたしたちの種子の権利だ。企業が開発した種子は企業の知的所有権の制約がかかり、わたしたちがそれを保存して再利用すれば、それはその権利の侵害となり、犯罪行為になってしまう。日本の現在の種苗法でも10年以下の懲役となりうる。種子が企業に独占されれば、権利が制約されるばかりでなく、種子の値段も上がっていく。遺伝子組み換え種子の値段はこの20年間に305%も上昇している。セットで売られる農薬の値段も上がる。農家はますます種子企業&農薬企業に収奪されてしまう。
日本の農業の未来にとって、そして日本社会の食の未来にとって、重大な問題を引き起こす主要農作物種子法の廃止、許すわけにはいかない。

山本農林水産大臣記者会見概要
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/170210.html
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