そんなわけで、毎日毎日、会社の女性スタッフに おいしいコーヒーをお出ししているため、ホクホクのバレンタインデーだったわけです。
「これは、さかもとさんにお礼を言いに(心の声:見せびらかしに)行かねばなるまい。」
ということで、いただいたチョコを持って、土曜日に、さかもとこーひーにおじゃましました。
そのときの「チョコ三昧」の様子。
左上2つが、バレンタインでいただいたチョコレートケーキ2種類。
どれも、もんのすごく リッチな味わい。
このとき、お店でいただいた試飲のコーヒーが、「パナマレリダ農園」だったのですが、これが実に、チョコと合う! しかも、シングルなのに、リッチな味わいのチョコ達に、ぜんぜん当たり負けしない。
素晴らしい質の酸を持っている、ということでしょうね。
チョコ三昧は、さらに続きます。
家に帰ってきて、ミルクチョコがけクッキーと、パナマレリダ農園。
んーーー・・・・。クッキーを受け止められていない感じ?
「ハートバレンタイン・カフェ」は使い切ってしまったし、なら、パナマ・レリダ農園でブレンドを作るかと。
素人ならではの無謀さ(笑)
最初は、「アトムの子」にレリダを混ぜていくことを考えたのですが、これはダメ。
コーヒーどうしがケンカしてしまいます。
そのことをツィッターに書くと、さかもとさんから「酸のキレイさのバランスがキモ」というアドバイスをいただきました。
そんなわけで、冷凍ストックから、ブレンドする豆の候補をいくつかチョイス。
グアテマラ・ラスロサス、コロンビアNWミラフローレス、ケニア・カンゴチョ。
カンゴチョを入れると明らかに酸味が勝ちすぎるので落として、レリダ、ラスロサス、ミラフローレスのブレンドに。比率は211。
液体ブレンドをやっているときは、これでイケると思ったのですが、いざ、チョコクッキーと一緒に試食してみると・・・、あかん。コーヒーが勝ちすぎてる。
ペアリングでカン違いしてはいけないのは、おいしい食べ物が口の中に存在していた、という余韻を「殺してはいけない」、ということだと思います。
殺すだけなら酸を強くすりゃぁいくらでも殺せますが、それじゃペアリングにならない。
そうでなくて、フードの重さを「軽める」ことが大事だと思います。
そのためには、コーヒーの酸の質×ボリュームを、メニューに対してバランスを取っていくことになります。
そして、フードと調和するフレーバーを選び出していきます。
レリダの場合、単独でリッチなチョコ相手にバランスを取れるほど良質の酸を持っていますので、クッキーを受け止めることだけ考えよう。そしたら、おそらくグアテマラは不要だろう、と思いました。
あとで、口の中に残ったコーヒーの酸味に気をつけてみると、少し尖った感じ(ラスロサスとレリダの相性の問題?)もあるので、ここでグアテマラを落とすことに決定。
さて、クッキー。
コーヒーのアテとしてのクッキーならコーヒーは基本的に何でも良いでしょうけど、クッキーを楽しむためのコーヒーとなると、話が変わってきます。
では、クッキーを受け止めるのに必要な要素とは?
・・・さらっとした口当たり、柔らかさ、軽めの甘さ・・・
そんなとこでしょうか。・・・となると、まず思いつくのはブラジル。
ここでカンペ(さかもとこーひーのHP)を見ました。ハートバレンタインに使ってる豆は・・・?
”…「コロンビアNW」…「ブラジル・ハインニャ」…「グアテマラ・フェリシダ」”
おお!これだ!!!
コロンビアは、ある。グアテマラはパナマレリダ農園に置き換えて、さて、ブラジルはどうするか・・・。
残念ながら、ブラジルのストックがありません。
さらっとしてて、柔らかくて軽くて・・・
しばし考えて、「コスタリカ・ロサンゼルス」と見当をつけたところで、その日はおしまい。
さすがにチョコを食べすぎでしたので、ギブアップ。
(写真は上の使いまわしです)
翌日の朝、コスタリカ・ロサンゼルス、パナマ・レリダ農園、コロンビア・ミラフローレスで再トライしました。
時間がなかったので、2:1:1で、ぶっつけ本番。
ベースをロサンゼルスにしたのは、ロサンゼルスはベースとして優秀なのと、この組み合わせの場合は、ミラフローレスには酸のボリューム調整役をしてもらった方が良いだろうと思ったからです。
うん。ペアとしてはバッチリですね。
コーヒーは、ややバランスを取り直す余地があると思ったので、再度、液体ブレンドしたところ、「5:2:3」が良いだろうと思いました。
・・・などとやっていたら、クッキーがなくなってしまったのですが、お正月に嫁さんの実家でもらってきたハラダのチョコレートがけラスクがぼちぼち賞味期限で、食べないといけないので、本稿、その27「ラスク編」に続きます。(たぶん)
(2/25追記)
続きませんでした(笑)
今回のアプローチは、チョコのクオリティやコク、あるいはチョコ以外の要素(クッキーやラスクなど)を考えて、コーヒーの酸でバランスを取っていったのですが、このアプローチは、けっこうシビアだということです。とくに、酸が余ってしまうとハッキリと余韻に出てしまいました。
さかもとこーひーのチョコレート用ブレンド「ハートバレンタインカフェ」のレシピがなぜああなるのか、今回のアプローチを通じて、その必然性が、少し理解できたように思います。