2010-04-05 21:00:00

等身大のヒーロー

テーマ:仮面ライダー
私の出演した仮面ライダーは見ていて恐かったと思う。


緊迫感、恐怖感が1号は一番あったんじゃないかな。


子供たちは恐怖に震えながら、びくびくしながら見ていたと思う。


リアリティが、子供を釘付けにしていた。そのインパクトは強かったと思う。


あんな恐い敵と戦う。

わくわくはするんだけど恐い。

恐いけど見たい。


当時の日本は、日本列島改造論が叫ばれ、発展途上の真っ只中だった。


徹夜徹夜で頑張って働いているお父さん、お母さんの世代だったから、とにかく家族全員で頑張っていた時代だった。子供はひとりぼっちで鍵を開けて家に入って、置かれたご飯を食べながらテレビを付けて…


そういうふうに仮面ライダーを見ていた子が多かったかもしれない。


あの頃は、安保闘争などで世も荒れていたから、日本全体に不安が渦巻いていた。


だから、仮面ライダーの存在は、望むべきヒーローだった。


いてほしいな、っていう存在だね。


僕も強くなりたい、ならなきゃな、頑張るぞ、と、孤独と戦い、毎日、自分を奮い立たせるような挑戦の連続であり、見本となる象徴的存在だったと思う。


当時の子供たちにそういう印象が残っていたような気がするね。かなりの影響を与えたんじゃないかな。


戦うヒーローが巨大になってしまうと自分とは違うと思ってしまうけれど、仮面ライダーは同じ等身大だから、僕もなれるんじゃないか、という風に身近に感じた子供も多かったようだ。


時代の流れというのは、色々な事を教えてくれるね。


合掌、
藤岡弘、



ライダーヒーローメモリアル「仮面ライダー・本郷猛」(旧1号)藤岡弘、オフィシャルブログ「藤岡弘、の侍道」Powered by Ameba-raider

2010-03-25 21:00:00

孤高のヒーロー

テーマ:仮面ライダー
何故、仮面ライダーは毎回ショッカーを倒すのに悲しい背中を見せて去っていくのか?


…皆さんは、そう疑問に思われたんじゃないかな。


これはね、「二度と人間に戻れない悲しみを背負って戦うヒーロー」というのがストーリーの根底にあったからなんだ。


誰にも語ることができない。助けを求めることもできない。


悲しきヒーロー。まさに孤独なヒーローだった。


痛み、苦しみを背負って孤独に耐え、全てを消化しながら戦わなければならなかった。


これが原点であり、私が仮面ライダーを演じる時のポイントだった。


私はいつもそれを念頭に置いて戦い、演じていた。だから暗く見えたのかもしれない。


子供達には衝撃だったかもしれないけど、だからこそ感動したのかな。


本郷猛が可哀想だったのは、恩人である科学者のお嬢さんからも誤解されていくところだね。


そういうわけで、今の若い人達は知らないと思うけど、仮面ライダーは暗いヒーローだった。


二度と俺のように悲しみを背負った改造人間は作らせないぞ、という気持ちをエネルギーにしていたんだ。


昔、「逃亡者」っていうアメリカの連続ドラマがあった。


ストーリーは、犯罪者に仕立て上げられて警察に追われ、様々な出会いの中で孤独な逃走を続けていくというものだったんだけど、仮面ライダーはそれとオーバーラップするね。


「逃亡者」の主人公は皆から同情されて、非常に人間愛のある素晴らしい人なのに殺人者扱いされて誤解される。誰も無実を立証してくれない。


ちょっと視点は違うかもしれないけど…同情されるというのかな、1号ライダーとの共通点がある。可哀想になってくる。


かっこよさ、強さに憧れるのに対して、同情しながらも「なんであんなに辛くて孤独なのに戦えるんだろう?」「凄いな」って思うのは、また違った感動があると思うんだ。


追いつめられて孤独にならざるを得ない孤高のヒーロー。


これが初期の仮面ライダーだった。


合掌、
藤岡弘、




ライダーヒーローメモリアル「仮面ライダー・本郷猛」(旧1号)藤岡弘、オフィシャルブログ「藤岡弘、の侍道」Powered by Ameba-raider


2010-02-19 21:00:00

救世主

テーマ:仮面ライダー
「仮面ライダー」シリーズ生みの親である平山亨プロデューサーについて。

平山先生は凄い方だ。



なんというか、優しいんですよね。
本当に子供が好きなんですね。



未来を背負っている子供達に対して
夢を持っているというか、愛情がある。



未来を見据えている、公的精神を持った、スケールの大きい優しさですよね。



使命を背負って生きていらっしゃる。



平山先生がいなかったら、私の存在はどうなっていたか。



あのような方が世の中にはいるんですね。



メシア、救世主ですよ。



全ての出会いは偶然じゃなく必然なんです。



若い人達には、どんなことがあってもあきらめず、
真剣に歯を食いしばって頑張っていれば、
そういう方に出会えると信じてほしいね。



撮影中、事故で大怪我を負い、
病院で仮面ライダー放映第1話を見ていた私。



再起不能と言われていた。



あの当時、あの状況で私を守ってくれた。

大変なことです。

感謝しています。



この恩義は、一生想い続ける・・・。



そして他にも私を助けてくれた方がたくさんいらっしゃいますが、

私を見守ってくれた皆さんの顔を潰すわけにはいかない。



本当に心あるたくさんの方達に助けられたことは絶対に忘れません。



その想いが私を支えてくれるんです。



その尊い方々の事を想うことによってエネルギーを頂き、パワーが湧くんです。



合掌、

藤岡弘、



ライダーヒーローメモリアル「仮面ライダー・本郷猛」(旧1号)


藤岡弘、オフィシャルブログ「藤岡弘、の侍道」Powered by Ameba