2006年03月31日(金)

ハイ・フィデリティ これは最高にご機嫌

テーマ:映画
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
ハイ・フィデリティ 特別版

◆おとなになったらBS-iをD-VHSにてハイビジョン録画し鑑賞。2ch(残念)。

◆「ハイ・フィデリティ」すなわち「Hi-Fi」ハイファイ。高忠実度とでもいおうか。オーディオ用語である。これは男のなさけなさやわがままやロマンなどを高忠実に吐露した作品とみる。同時に女のしたたかさや美しさすばらしさも。


◆主人公ロブ(ジョン・キューザック)が,カメラに向かって語る一人称の視点で描かれ,それゆえに2番目の彼女の本当の気持ちがこれまでずっと分からなかったのが,久しぶりに会って初めて分かると言う具合で,一人思いこむ人間の悲しさも一人称ゆえに表現されておもしろい。


◆素敵な女性が次々に出てくるが,特にキャサリン・ゼタ・ジョーンズはゴージャス。さりげばく,セレブの中を自由に奔放に生きている姿が見事。


◆マシンガントークのジャック・ブラックも欠かせないキャラだ。あんなマニアックな店員がいる店もおもしろいだろう。ギンギンのハードロックを限りなく指向する彼がラストに歌うスローロックのラブソングが泣かせる。


◆舞台設定が中古ディスク(アナログディスクがほとんど?)なので音楽はもはや主人公だ。題名の一因でもあろう。やはり,アナログディスクはいいのだ。CDより本当に音がいいから。


◆とにかく音楽・シナリオ・女優たち・キューザックにブラックとそろいにそろった最高にご機嫌な作品だ。おすすめ。

2006年03月27日(月)

親切なクムジャさん どこかいかれた人生

テーマ:映画
ジェネオン エンタテインメント
親切なクムジャさん プレミアム・エディション

◆レンタルDVDにて鑑賞。DVI-D接続,1080i。5.1chドルビーデジタル音声。

◆復讐に13年間を費やすすさまじい人生。刑務所を出るところから始まるが,途中にそれまでの人生や刑務所内での恐るべき親切がカットバックされ,わかりやすいストーリーとなっている。

イ・ヨンエは優しく美しく,高校の制服姿もかわいらしい。だが,その口から発せられるのは「妊娠しちゃった。先生のところでくらしいていい?」などと常軌を逸しており,どこかいかれた人生なのである。

暗くなりがちなストーリーを,クムジャの娘,その育ての親のオーストラリア人夫婦,ケーキ屋の若い男の子などが緩和し,独特のおかしみを出している。


◆復讐のための人生は,「女囚さそり」や「修羅雪姫」と重なる。二つとも,異様なエネルギーに満ちた作品だったが,本作もまた同様である。人が復讐に燃やすエネルギーのすさまじさは万国共通か。


◆映像は最新作らしく実にクリア。5.1chドルビーデジタル音声の効果的なシーンはあまりない。


◆ガンホ兄貴が友情出演。初めてイ・ヨンエを知った「JSA」を懐かしく思い出す。それ以来のヨンエファンである。最後の泣き笑いのアップなど,その卓越した演技力が可憐さに加わり向かうところ敵無し。


◆予告であった法廷ドラマ「真実のために」も気になるところ。3月24日レンタル開始とのこと。

2006年03月26日(日)

カウボーイ・ビバップ 天国の扉  名曲DUNK無しが残念

テーマ:映画
バンダイビジュアル
COWBOY BEBOP 天国の扉
◆BS-hiのイビジョン放送をHDD録画してやっとこ視聴。5.1ch音声。
◆OVAからのファンだが,劇場版としては今ひとつか。途中で寝てしまった。

◆世界観やいつものメンバー,スパイクのアクションなどはいいのだが,敵役が今ひとつ存在感が薄い。死んだことになっている元火星特殊部隊隊員。いいじゃない。ところが,目的不明の一匹狼。リアリティの薄さが存在感の薄さに。この男に絡む,女兵士もそれほど魅力的でない。


◆冒頭の説教強盗。どこかで観たことがある顔・・・。役名はレンジィ。そう石橋蓮治だ。声ももちろん彼。これは笑った。


◆製薬会社侵入時のモップを使ったアクション,モノレールでのアクション,ラストのタワーでのカンフーアクションといいところもいっぱいなだけに総合的な映画としては残念。


2006年03月25日(土)

ジュエルに気をつけろ 演技か天然か

テーマ:読書
ブエナビスタ・ホームエンターテイメント
ジュエルに気をつけろ!-特別編-
◆BS-iにてハイビジョン放送されたものをHDD録画にて視聴。

◆どんどん人が死ぬ恐ろしい映画なのに,この馬鹿っぽさは何だろうか?キャストも,マイケル・ダグラス,マット・ディロンと豪華。リヴ・タイラーの瞳のブルーの美しさ,スタイルのよさ,セクシーさはアイドル映画だが,リヴの芝居の下手さが,恐ろしい殺人映画をブラックというよりグレー・ユーモアにしてしまっている。この下手さ,天然っぽさははたして演技かそれとも,そのものか?演技とすればすごい女優だ。


◆珍しいのは,マット・ディロンがマイケル・ダグラスにジョエルを殺すのを依頼する場所が,日本にはたぶんないだろう,ビンゴゲームセンター。ビンゴカードは1枚10ドル。これにスタンプを押していって,誰かがビンゴするとそのゲームは終了。ビンゴすると,盛大にブーイングが起こる。


2006年03月23日(木)

バタフライ・エフェクト  もう一度やり直すことの恐怖

テーマ:映画
ジェネオン エンタテインメント
バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

◆レンタルDVDにて鑑賞。DVI-D接続。1080i。DTS音声。


◆あの時をもう一度やり直せたら・・・・・。誰もが持つ願望である。しかし,やり直した結果が更なる不幸をもたらさないと誰がいえようか。そんな,やり直すことの恐怖をひしひしと感じさせる。たぶん,人生ってベストの道を行っているのだと思う。たとえ不幸なできごとや壁にぶつかろうとも,それは次なる幸せへの布石なのかもしれない。そう思うと気が楽になる。


◆さて,レンタルでもDTS音声入りである。南極日誌はDTS-ESだったような。レンタルでも充実しているのでうれしい。深夜の視聴のため,大きな音は出せなかったが,衝撃音は十分ショッキングであった。


◆ヒロインは,幸せなときとそうでない道の時で劇的に違い,環境のなす恐ろしさをうまく出している。


◆「ツゥルーコーリング」よりダークで,「メメント」よりわかりやすく,佳作と言える。おすすめ。


2006年03月22日(水)

南極日誌  CGが難

テーマ:映画

アミューズソフトエンタテインメント
南極日誌

◆レンタルDVDにて鑑賞。DVI-D接続。1080i。


◆白一色の南極。男だけの世界。イギリス探検隊の残した不気味な日誌。などなど,「物体X」風の映画を期待してしまう。しかし,どちらかというと「ブレアウイッチ」風である。


◆極限が人間を狂気に追いやるという,しごく納得のいく背景は,逆に興ざめである。


◆また,CGがリアリティを欠いてしまう。「パーフェクトストーム」もしかり。(たしか,BS-hiで

もうすぐ放映される)


◆印象的な音楽は川井憲次。特にエンドタイトルでその魅力がにょきにょきと出てくるところは,「パトレイバー」同様にすばらしい。


◆ガンホ兄貴,ユ・ジテもがんばっているが,残念。

2006年03月21日(火)

オペラ座の怪人  消えるラストシーン

テーマ:映画
メディアファクトリー
オペラ座の怪人 通常版

◆セルDVDにて視聴。480P。DTS音声。


◆プレミアムエディションを購入していたのだが,やっと観られた。豪華なベルベットの

ケースから取り出す喜び。今日は480P,DTS音声で観る。


◆冒頭のオペラ座の古い絵はがきの中のごま粒のような人が動きだし,カメラが絵はがきの中に入っていく映像は驚きだ。そこは,モノクロの1919年。オークションのシーンから,シャンデリアが引き上げられ,カラー映像となりさらに1800年代へと物語は遡るという構造だ。シャンデリアと共に,古びたオペラ座が息を吹き返すシーンは評判に聞いていたものの圧巻だ。


◆さて,ヒロインのクリスティーヌは,パッケージ等で観ると,髪の毛も野暮ったいし,眉も太くてそれほど美しいと感じなかったのだが,本編の中ではストーリーが進むにつれ,どんどん美しくなる。


◆ステージでの幕間の間奏曲は残念ながら無く,映画はすぐに「マスカレード」の豪華絢爛へと進む。ここのサウンドは本当に素晴らしい。もちろん,ダンスや振り付けも見事。


◆ファントムの生い立ちもマダム・ジリーによって語られ,設定がより鮮明になっている。


◆ニューヨークで観たステージでは,ラストシーンが印象的であった。ラウルとクリスティーヌを許したファントムは,追っ手の声を聞きながら,いすに座って布をかぶる。そこへメグがやってきて,その布を取ると,もうファントムは消えている。この演出はファントムらしさとエンディングへのスパイスとして絶妙であった。映画では鏡の抜け穴に消えていくので,そこは残念。


◆サウンド,美術,クリスティーヌの美しさ,など大変満足できる映画化である。

メディアファクトリー
オペラ座の怪人 コレクターズ・エディション (初回限定生産)
2006年03月18日(土)

コーラス

テーマ:映画
アミューズソフトエンタテインメント
コーラス メモリアル・エディション

◇レンタルDVDにて鑑賞。DVI-D接続。1080i。

◇ジャック・ペラン。過去の回想とくれば,その雰囲気は「ニュー・シネマ・パラダイス」である。


◇家庭環境の不幸により集められた子供たちの施設学校「池の底」。音楽教師の主人公が,合唱を通じて子供たちを変化させていく物語である。


◇閉塞的な世界が教育にまで影を落とし,どちらに梶をとればいいか分からないような現代。文部科学省の考えは右に揺れ左に揺れ,現場は天手古舞い。そんな中で,本当に大切な教育とは音楽ではないか。音楽には人の心を癒し,豊かにする力がある。悲しいときも,うれしいときも,人生のどんなシーンにも音楽はあるではないか。その大切な音楽に時間は,どんどん減らされている。


◇さて,はげででぶで音楽の世界でもたぶん挫折したその教師は,この施設の中で,天使の歌声をもつ子供と出会い,その子の母親に恋をする。その恋は相手に言い出すこともなく費えてしまう。そんな大人の悲哀も含みつつ,ラモーのうつくしい合唱曲がクライマックスで演奏される。


◇凶暴でどうしようもない問題児が不思議にさわやかなスパイスとなっているも見事。


◇首を切られた音楽教師との別れも許されない子供たちの気持ちは,紙飛行機となって,いくつもいくつも教室のまでから飛んできて,学校をあとにしようとする教師の足下に降り注ぐ。紙飛行機には感謝のメッセージが。感動が吹き上げる場面だ。


2006年03月18日(土)

下妻物語  新感覚深田恭子の変貌に驚愕

テーマ:映画

東宝
下妻物語 スペシャル・エディション 〈2枚組〉

◇レンタルDVDにてずいぶん前に鑑賞。DVI-D接続。1080i。


◇冒頭のバイク事故から回想へと入る見事さ。鉄砲玉の父親の場面では「仁義なき戦い」の音楽が!

 その他,ジャスコをはじめ,実名での提示は,スティーブン・キングの小節にも似て,不思議なリアリティを演出。ロリータブランドの「ベイビィ・・・・」も実名かな?


◇深田恭子の子供時代は,「女王の教室」の新藤さん,あるいは「白夜行」の雪穂の子役の子だ。うまい。


◇挿入されるアニメは,恐ろしい表情だが,かわいらしいから不思議。これは日本アニメのすばらしさだ。外国アニメのキャラクターはかわいくないのだ。「キル・ビル」にもアニメが挿入されたが,これも日本製。その迫力は忘れがたい。


◇土屋アンナの熱演もさることながら,クライマックスでの深田恭子の変貌ぶりが,女優魂を見せつけてくれる。


◇題名やパッケージに引くことなく,ぜひ鑑賞をおすすめしたい逸品だ。

2006年03月05日(日)

The Ring 2 中田風味なかなかよろし

テーマ:映画

角川エンタテインメント
ザ・リング2 完全版 DTSスペシャル・エディション

◆レンタルDVDにて視聴。DVI-D接続,1080i。


◆評判の悪い作品である。よって,観ることを躊躇していたが,なんのなんの,中田秀夫風味は,ハリウッドでもかわらないぞという,こだわりを感じた。


◆冒頭の2人の高校生とその後の呪いのビデオのエピソードは,日本版「リング」の冒頭に酷似。自己リメイクともとれる。時間が迫るそのスリルがクローズアップされていて,「サマラ」が全く姿を見せないのに,観る者を映画の世界へとたたき込む。


◆アメリカ流の脅かしの怖さは無く,中田秀夫は自らのテイストを貫こうとしているかのようだ。むしろ,「リング」にあった,音の脅かしすらも息をひそめている。そして,見えないようで見える怖さも健在。そして,「The Ring」で今ひとつよく分からなかった「サマラ」の秘密を,ナオミ・ワッツが探っていくという元来の「リング」のおもしろさを呼び戻している。さらには,「サマラ」の母親(シシー・キャリー・スペイシク)が,父親もいないのに妊娠したというあたりは,高橋洋脚本の伝統を復活させてもいる。


◆自己リメイクは,クライマックスで「サマラ」が井戸の壁をよじのぼってくるところで,これはまさに「リング2」のクライマックスと同じだ。


◆違いは,呪いによる死者の顔がよがんでいるのが,特殊メイクだということ。しかも,御大リック・ベイカーだ。


◆エンドタイトルを見ていて,スタッフにほとんど日本人がいないのに,中田秀夫よよくぞここまで自分らしさを貫いた!とほめてあげたい。

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