THE有頂天ホテル パズルピースがかちっとはまる快感
テーマ:映画◇渋谷のシネタワーにて,雪の朝の第1回目鑑賞。
◇「笑の大学」での,あまりに演劇的すぎて映画の特性を生かし切れなかったことに残念さを感じた三谷監督作品だが,この新作はすばらしい!
◇オールスターと言っていいほどの豪華キャスト陣の一人一人にきちんとスポットが当たり,その人物の内面が描かれ,そして様々な人物達の織りなす一見バラバラなパズルのピースが,最後にぴしっとはまって,見事な絵を現出する,そんな快感に満ちた作品である。
◇「パリの空の下セーヌは流れる」以来,このようなばらばらな物語が一つに収束していくストーリーが大好きであり,そんなシナリオを創り上げる脚本家を尊敬する。三谷氏はそんな希有の脚本家である。加えて,監督としての映画作りの腕も確実に上がってきている。それは,「笑の大学」での一部屋の物語が,ホテルの建物に増幅拡大した点を評価したい。ホテルの縦横に広がる広大さが,映画の広がりへとつながっている。今後外へも広がっていくのだろうか。
◇キャストは誰もが名演技だが,特に伊東四朗・西田敏行は絶品である。役所広司はイメージが少し固定化して来つつあるので,今後ものすごい悪役を演じることを期待したい。どんな役もこなせるのが彼の凄さである。
◇画像的には,セピア調でざらっとした質感があるのは,意図的にであろうか。それとも劇場の特性だろうか。鮮鋭さには少し欠ける。













