2005年06月18日(土)

チャングムの誓い 35話 疑惑 あなうれし ひさしぶりの女官たち

テーマ:ドラマ

tyangumu35 ◇HDD録画,即日視聴。


◇ああうれしい,久しぶりの女官たち。我らがクミョンは,一から出直す決心したものの,チェ一族の掟に縛られたのか,なんとスラッカンの最高サングンになって,髪型が円盤ヘアーに。チェサングンは女官長に昇進。あおりを食って,ミンサングンらは,王様の「便」係に。そして,泣き虫ヨンセンは,王様の寵愛を一度受けたきり,ひたすら待ち,祈る日々。女官にも軽く見られ,もっとも悲しい立場。しかし,ヨンセンの雪の中でひたすら祈るのは,王の来訪を祈るのでなく,親友チャングムの無事と再会。突然現れたチャングムに対する,ヨンセンの涙と笑顔は,本当に切なかった。「私がもっと王様を喜ばせられたら,チャングムを助けてあげられたのに」と自らを責めるヨンセン。宮中の女の悲しさがひしと伝わる。


◇「毒を飲ませれば,娘を送り込む。チェジュドに追放すれば,舞い戻ってくる」チェ女官長の恐れと,クミョンの達観したような「かかわったのがいけなかったのです」その恐れを払拭せんと,全力でチャングムを排斥にかかるだろう。どうチャングムが切り抜けていくのか。


◇クミョンの足のツボをほぐしながら,クミョンの苦しみを淡々と診断するチャングム。それは,やはり復讐の鬼としてのチャングムなのか,医女としてのチャングムなのか・・・。ずばり言い当てられたクミョンの恐れはが倍加したことは間違いない。

ジョンホとの再会も「最高サングン就任のお祝いの言葉が後回しになって」しまう悲しさよ。クミョンの無言の演技のすばらしさ。


◇ジョンホの「チャングムさんを中傷したときは,我々への宣戦布告と受け取る」かああ,気持ちよい台詞だ。腐敗した宮中を改革せんとついに牙をむいた,ジョンホ,そしてチャングムの静かなる復讐心?しかし,名教師イクピル先生が宮中に入り,チャングムの迷いも必至だ。ますますおもしろくなる大河ドラマ!

著者: 張 銀英
タイトル: 「宮廷女官チャングムの誓い」シナリオ・ブック 第1巻
2005年06月07日(火)

梶芽衣子2本立て! 修羅雪姫&女囚さそり

テーマ:映画

sasori ◇レンタル屋さんも,とんでもない2本立てを送ってくれたものだ。


◇梶芽衣子の2本立て。「修羅雪姫」と「女囚701号さそり」。藤田敏八と伊藤俊也。伊藤監督は第1回作品と銘打ってある。


◇「修羅雪姫」は,冒頭の雪の刺客シーンで始まり,その出生から,なぜ復習の「修羅」となるのかが前半でわかりやすく提示される。梶芽衣子演ずる「雪」のクールな美しさはもちろんんだが,「雪」の母親の復讐への執念がより恐ろしい。「雪」は復讐をするために生まれてきた子なのである。復讐を遂げさせるために,母親は誰とでもまぐわいをもった。相手は誰でもよく,復讐を遂げさせる子供を欲しいがために。これは,恐ろしい。よって「雪」の生きる目標は生まれながらに明白なのである。これが恐ろしい。


◇子供時代の厳しい修業,乞食村の描写やクライマックスの鹿鳴館での死闘と,飽きさせない娯楽作品となっている。雪の上の真っ赤な血をタランティーノがキルビルで引用したのはもう,有名な話。


◇「雪」の着物はいくつか着替えられ,いずれも梶芽衣子の着物姿は最高に美しい。


◇「女囚701号さそり」これまた,すばらしい傑作。今度は母の復讐でなく,自らが愛した男から裏切られた事への復讐。これまたすさまじい。輪姦されたままの格好で,黒と赤のローブだけをまとり,敵の男を警視庁前で見つけるや,そのローブをぱっと空中に放り投げ,裸同然のすがたで,出刃包丁で斬りつけていく。

女性は大切にしないと怖いです。


◇刑務所の中の描写もすばらしい。熱湯みそ汁をかけていびる女囚人に,逆にみそ汁と浴びせかけ大やけどを負わせるは,自分をねらったガラスを所長の目につきささせるは,その知恵と俊敏さが小気味よい。


◇両作品とも,梶芽衣子はつねにクールであり,笑顔は皆無だし,台詞も少ない。そこがなんともかっこいい。傷つけられたら,牙をむいてどこまでも復讐を遂げようとする。それは人の業である。泣き寝入りしたり,曖昧にすませようとする凡な自分にとって,あこがれであり代弁者であるのか,だから復讐映画は無くならない。

タイトル: 修羅雪姫
2005年06月05日(日)

海を渡る夢 スペインの空気とユーモアと哲学と

テーマ:映画

ramon.jpg  ◇長崎セントラル劇場にて鑑賞。ふらりと立ち寄ると,時間ぴったり。2Fでの「ベルリンフィルと子どもたち」にも惹かれたが,やはり,アメナバール監督を選ぶ。


◇四肢麻痺のラモンの腕が動き,立ち上がり,ベッドをどけて,助走をつけて窓から飛び出していく。カメラはラモンの目となって,スペインのどちらかというと荒涼な土地を昇降しながら,そして海へ。すばらしい映像である。スペインの空気を伝えてくれる。

  海へと飛んだあと,砂浜を歩き,知り合った女性弁護士との抱擁。そして,カメラは,ラモンのベッドでのうつろげな表情へ切り返す。最高の名場面であり,涙があふれる。


◇テーマは尊厳死であり,重たいものだが,ラモンのウイットにあふれユーモアある語りや切り返しで,見ていて気分が落ち込むことはない。ラモンの書く詩は,哲学的で自分には難解であったが,DVDなどでもう一度見て理解したい。できるかな?

    とまれ,9時半に起き,長い一日を,哲学書を読んだり,ワーグナーを聴いて過ごしているラモンの知性はすばらしく高まっているはずである。思索をめぐらす暇もない自分の毎日を考えてしまった。むろんラモンの人生は地獄である。だからこそ,あれほどの家族の愛情につつまれていても,死を選択するのである。


◇アメナバール監督だからといって,最後のどんでん返しを期待してはいけない。海を渡るラモンの魂(視点)をエンドタイトルに,生や死について考える暇さえない多忙な自分に,じっくり考えてごらんと語りかけてくれる。

タイトル: オープン・ユア・アイズ
2005年06月02日(木)

茶の味 癒されるほのぼのさ

テーマ:映画

tyanoaji ◇レンタルDVDにて観賞。


◇すばらしき春野家のみなさまに癒されました。長男はじめの雨の中転校していく好きな子を追いかけるシーン。ジャンプするときの表情。まるで自分のようだと思った人も多いと思う。そして,転校生とのアイアイ傘。傘をバスの中に投げこむやさしさ。ああ,そんな時もあったなあってきっと思う。


◇浅野忠信演じるおじさんの「呪われた森」での話。思わず人に話したくなる。それほどおかしい。う○ちを頭にのせた血まみれの入れ墨者は,富豪刑事のやくざ顔の刑事さんだった。最近よく見る俳優さんだ。


◇末っ子の幸子の悩み。巨大な自分に見つめられていること。ほとんど台詞がない,彼女だが,その思いが見事に表現され,観る者に伝わるのは,この子の自然体と監督石井克人の力であろう。ひまわりが巨大化し,宇宙全体を包んでいくのは,「コンタクト」のオマージュか。この場面でCGとはこのようなファンタジックな場面であれば何ら違和感を感じないことに気付く。リアリティとしてCGを使うとしらけるが,このような可能性があるんだなあ。


◇我修院さんはいつもながらの怪演で笑わしてくれる。「山」や「どうしてあなたは三角定規なの」など異様な振りといい声。あの体の動きはアニメーターとして自ら動きを体現していくという職人の芸だったことが,お母さんとの振り付けの打ち合わせで分かってくる。単に奇異をてらっているのではないのである。孫の幸子との窓閉め合戦(?)。あれとて無意味な行為でなく,ラストの感動の4冊の画集へとつながる,アニメーターオジイの取材であったに違いない。


◇春のゆったりとした暖かさの中で癒されているそんな映画だ。

タイトル: 茶の味 グッドテイスト・エディション

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