2010-03-07 23:17:15 posted by salesjapan テーマ:ビジネス

ばかやろう!早く帰ってやれ・・・・・

以前勤めていた保険会社で、若い頃勤労部門にいた時のことです。


上司の部長は、とても仕事に厳しい方でした。

部下の私も毎晩遅くまで残業し、時には持ち帰って夜中に仕事をしました。


「頑張っている」事だけでは、決して評価せず、必ず結果を求められました。

人事制度の企画部門でもあったことから、良い企画ができないと

部長は、決して許そうとしてくれません。


みんなの前で、徹底的に私のプランも叩き潰される事がしばしばありました。

部長がいると、部内はいつも緊張感に包まれ、私語や冗談など、

もってのほか、という雰囲気でした。


・・・・・・


ある日のこと、妊娠中の家内から、会社に電話で緊急連絡が入りました。

最初の子供の切迫流産です。


初めての子供で、大変楽しみにしていましたので、とてもショックでした。


しかしながら、時期はちょうど春闘の真っ最中。

数年前は、労働強化に組合側がストライキを敢行するなど、

その後も、とても厳しい交渉が続いていました。


その日も、私の担当する制度改正の提案日にあたり、

労使交渉も控えていて、とても、早退するなどと言い出せる状況ではありませんでした。


資料を揃えて、交渉会場に向かおうとした時です。部長から、大声で怒鳴られました。


「ばかやろう!

 何してるんだ!

 奥さんが大変なんだろう?

 早く帰って、そばにいてやれ。

 人の気持ちの判らんやつに、組合交渉なんか任せられるか!」


日頃、プライべ-ト優先など、決して許してくれなかった部長が

直ぐに帰れと叱ってくれたのです。


・・・・・


部長は数年後、身体を壊され、若くしてお亡くなりになりました。

「仕事の鬼」と呼ばれ、会社の中枢部門を切り盛りされた

ご実績は、今も会社にたくさん残っています。


しかし、私の心の中に、一番鮮明に残っているのは

「奥さんの所に、早く帰ってやれ!」

と、叱っていただいた、部長のお心遣いでした・・・


良い仕事を完成させるには、「人間としての優しさ」が欠かせません。。。。。



井崎













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