surowako アルバイト情報誌『フロム・エー』で連載されていた「将来の参考書」を単行本化したもの。
それぞれのやり方で、自分の好きなこと・やりたいことを生業にした24人を紹介する。
性別、年齢、職種も様々な24人の起業やフリーランスになるきっかけなどをインタビュー形式でまとめている。


店を持つ人・フリーランスとして働く人・新しい仕事やスタイルでやっている人の3つの章に分かれており、それぞれ読み応えはある。
この中でなるほどと思ったことを箇条書きにしてみると下記の通りだ。

・1回は就職(正社員)しておこう
・趣味を仕事にしてみよう
・チャンスは活かそう
・とことん極めてみよう
・3年続けてみよう
・アルバイトでノウハウを学ぼう
・目標のための転職は有意義だ
・やりたいことが見つかるまではバイトを点々としてもいいから悩んで立ち止まらないで動いていよう
・迷ったり辞めたりせずやりつづけよう
・やりたいこと=職種ではない

確かにそうだなとか、それはそう思っていたことがあったなとか、忘れかけていたことや当然なんだけどなかなか出来ないことが書かれていた。
何かを成し遂げる人特有の頑張りっぷりや、ただの運の強さだけなんて事はなく、この本に載っている人たちは努力していた。
結構泥臭いことをしているし、修行期間のようなものをこなしていたり、挫折も経験している。
目標のためにがむしゃらになる瞬間も経験していて、こういう経験話であれば「自分もできるかもしれない」と思える。


『年収300万円時代を生き抜く経済学』の著者・森永卓郎氏へのインタビューが巻末にある。
この本で私が感じたことがまとめられていてなかなか面白かった。
この先の人生、私はまだまだ迷っているが、その過程でこのインタビューを読んだのはプラスだなと思った。
やりたいと思ったら、まずやるというのは難しいが、それが大切なんだと改めて思う。
ダメなら次くらいの勢いが欲しいというくだりは、安定・穏やかなんてことを大切にしはじめている昨今、忘れていたフレーズだ。

スローライフ、スローフード。
様々な「スロー」が注目される中、今度はスローワークである。

スローワークの定義は色々あるようだが、本書では「好き」なことを仕事にした人を扱い、慌しく忙しいだけの毎日ではなく、自分と向き合ったりやりたいことを見据えて仕事をしていく人たちのことを表現したかったようだ。
今の仕事に疑問を抱く人、やりたい事があるけど踏み切れない人、なんとなく今のままじゃと思っている人におすすめの1冊。
読んだから解決する訳ではないが、頭の中で何かが整理され、次の一歩に繋がりそう。
いい意味で、軽い本である。


<主婦と生活社 2005年>


谷田 俊太郎, 宮沢 豪
スローワーク、はじめました。

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shibuhata このブログを運営する会社の社長の大学生活から就職、会社設立、結婚、現在に至るまでを綴っている。
全作の『ジャパニーズ・ドリーム』よりも格段に大人になっている著者の変化がわかる半世記。


福井の平凡な家庭で生まれ育った著者は、その街にも家庭にも何か違うと思っていた。
東京へ進学しようと思い、必死に勉強し大学に入学する。
進学後、当初の志はどこへ行ったのか、麻雀にはまりバイトにはまり、大学生活は留年も含め5年に渡る。
しかし、その5年は堕落の日々だけではなく、一念発起してスタートした営業のアルバイトで彼の才能が目覚める。
ベンチャー企業での営業を通して、様々な人に出会い経営のノウハウや営業の手法を吸収していく。
卒業後入社したインテリジェンスでも才能を開花させ、起業家への道をぐんぐん進む。
起業後の天国と地獄、耐え忍ぶ辛さなどが切々と描かれる。


読みやすく、スタートして2時間半くらいで読み終えた。
私とほぼ同い年の著者の人生は、私の人生とは比べ物にならないくらい濃い。
波乱万丈な20代は羨ましいとは思わないが、素晴らしいと思った。
若き身で成功するには人並み外れた努力が必要で、著者はそれを行っていたんだろうなぁと思った。
私は女だし、起業にも興味はないが、読んで無駄はない1冊だった。
女性の起業家も増える昨今、皆さん同じように苦労され、前に進む為に日々精進してらっしゃるのだろう。
色々な人生があるなと、なんだか考えてしまった。


<アメーバブックス 2005年>


著者: 藤田 晋
タイトル: 渋谷ではたらく社長の告白

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6hill六本木に建設されたビル、六本木ヒルズ。
IT企業を中心に多種多様な企業が入居し、軒を連ねている。
それらの企業の社長は若く、今までの日本企業の経営者とは違うイメージの社長が多い。
そんな社長たちを紹介する本。


今をときめくベンチャー社長たちが集結しているとされる六本木ヒルズ。
日本経済の今後を担うであろうと言われている彼らが、あの巨大ビルの中で独自のネットワークを構築し、新しい動きが広がっているらしい。
目立つ社長10名を取り上げている。
今年に入り世間を騒がせライブ・ドアの堀江氏からはじまり、野球界に乗り込んだ楽天の三木谷氏、飲食業界ではメジャーなレインズの西山氏、人材派遣や介護ビジネスなどを展開するグッドウィル・グループの折口氏など、経済界では話題にのぼったことがある面々があのビルの中で働いている。
知らなくても構わないような各社長達のプロフィールや似顔絵、交友関係、簡単にまとめた事業内容やビジネスの見通しなどがさらりと述べられている。

六本木ヒルズに入っているからなんだろう?
それが特別なことなのだろうか?
会社所在地で何がわかるんだろうか?
この本を読んでこの本に載っている企業に憧れ、就職したりしたら、大変なことになるのではないだろうかと心配になった。
実際、働いてみたら六本木ヒルズは働きやすいビルだと言えるのだろうか?
ちょっと、美化し過ぎで恐ろしくなった。
そして、笑ってしまった。
日本は平和である。

六本木ヒルズに入っている企業に就職したいという学生や、話題のベンチャーについて少し知りたいといった人向けで、本当にひやかし程度に覗けるという以外何にも得るものは無い本。
仕事関係者から頂戴した1冊だが、自分では絶対買わないだろう。


<ブックマン社 2005年>


著者: 岩田 智也
タイトル: 六本木ヒルズの若手社長たち ~21世紀勝ち組企業家たちの新・哲学~
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携帯電話やパソコンを使ってのe-mailは世の中に定着した。
友人同士のメールだけでなく、親や初対面の人などメールを送る相手は様々で、その都度相手に合った言葉を選びメールを作る。
特にオフィスでのビジネスメール作成は慎重にならざるを得ない。
メールは顔が見えないので、適当な言葉を選び相手に不快感を与えない文章を作成できなければ大問題になりかねない。
本書はそういった方にビジネスメールをレクチャーしてくれる。

メールでの表現、言い回しというのは意外に難しい。
各シチュエーションによって喜怒哀楽をビジネス向けに変換し敬語や謙譲語などきちんとした日本語を駆使しなければならない。
当然のことだけど、これがなかなか難しい。
本書はさまざまな場面に応じ、どのような文章が適しているのかを教えてくれる。
その時の気持ちや状況にぴったり合った表現が見つかる。
「ありがとうございます」「申し訳ありません」など、日常よく使う直感的な言葉で引ける辞典となっている。

本書はビジネスメールを難しい、苦手だと思っている方、新入社員でビジネスメール1年生という方におすすめの1冊。

あくまで入門書という感じで社会人を数年やっていれば「こんなこと知ってるよ」と言いたくなる言い回しが多数掲載されているのでビジネスメール中級以上の方にはおすすめしない。

<技術評論社 2004年>

著者: シーズ
タイトル: ビジネスメールものの言い方辞典―人を動かす!心が伝わる!
営業職、経営者、フリーランスで仕事をしている人にとって接待は特別な意味を持つ業務の1つだろう。
上手な接待は何倍もの効果を生み関係を深めるが、失敗をすれば一巻の終わりなんてこともある。
非常に責任重大な任務だ。
接待される側ばかりの人は別だが、接待しなければならない人にとっては「100%うまくいくコツがあるなら教えてくれ!」と叫びたくなるだろう。
本書は100%大丈夫という術を教えてくれる訳ではないが、接待初心者の方ならば題名どおり「目からウロコ」だろう。
接待上級者の方にとっては物足りないだろう。

テーブルマナーというか、ビジネスマナーというのか、接待で必要なマナーというのは奥が深いと感じた。
寿司屋での接待の場合のくだりには驚いた。
軍艦巻きに醤油をつける時はガリに醤油をつけ、そのガリを刷毛のようにして軍艦のネタに醤油を塗るのが正解らしい。
そんなことする人いるんだろうか?
そうやって軍艦巻きを食べる人に会った事が無いのだが、これが普通なのか?
だとしたら、海苔の部分にそっと醤油をつけて食べていた私はマナー違反だ。
一般的なマナーなのだろうか?
馴染みの無いそういった動作を目の当たりにすると「この人は何をしているんだ?」と驚きそうだ。
そして、接待された側も驚くのではないだろうか。

これって本当?目からうろこ?なのかわからない細かいアレコレまで網羅されている。
社会人1年生や接待1年生には足しになるであろう1冊。

<技術評論社 2005年>

著者: 楠本 圭子
タイトル: 失敗しない接待術―目からウロコ!接待の教科書
以前の仕事の絡みで著者のことは知っていた。
人事関係に関してのセミナーや女性の勤労に関しての講演会などで話を聴いたこともある。
組織・人事に関する日本の権威の一人で慶應義塾大学・大学院の教授でもある著者の働くことの意義を問う本。

スローライフ、スローフード。
この2年くらいよく耳にするようになった言葉だが、それがビジネスの世界にも広がりをみせ「スローキャリア」という言葉が生まれているそうだ。
のんびり仕事をするとか遅い出世を意味するのではなく、キャリアアップや出世することだけに夢中になり「キャリア」の本質から離れていく人が多く、上昇志向のある人だけがビジネスマンの勝ち組だという考え方に疑問を呈しているのが本書。

ただ、じゃあ「スローキャリア」とはどんなものか?
どうしたら「スローキャリア」を極められるのか?
などというファイナルアンサーは書かれていない。
理想だけど、そんなんじゃサラリーマンとして生き残れないんじゃないかなと思った。
肩書きは全てではない。
役職につくだけがサラリーマンの醍醐味というのも違う。

説いてることはわかるんだけど、リアリティに欠けると思う。
正直なところ、がっかりしてしまった。

<PHP研究所 2004年>

著者: 高橋 俊介
タイトル: スローキャリア
ナイキ、シェル、ギャップ、ペプシ、スターバックス コカコーラ、ウォルマート、トミー・ヒルフィガー等の世界的に有名な多国籍企業が、売れるためのイメージづくり~ブランディング~をする裏側で、教育現場に進出して子どもにブランド精神を植えつけていたり、昔からある地域の商店を倒産へ追い込んだりする事実・悪事をカナダ人の女性ジャーナリストが暴く。

カナダ・モントリオール生まれの著者はジャーナリストであり作家である。
本書でグローバリゼーション反対運動におけるマニフェストとして有名になった。

本書ではナイキが一番やり玉にあげられていたが、そのナイキ社からフィードバックをもらった最初の出版物の一つでもある。

ノンフィクションだが、ビジネスにも役立つであろう内容。

<はまの出版 2001年>

著者: ナオミ クライン, Naomi Klein, 松島 聖子
タイトル: ブランドなんか、いらない―搾取で巨大化する大企業の非情
今、見て頂いているココもブログである。
猫も杓子もブログ!なんて言われている昨今、ブログを日記として利用するだけじゃ勿体無いと言う人が出てきた。もっと可能性があると提唱する人が出てきた。
この1年でインターネットを嗜む人の間で一気に広がったブログのビジネス利用について事例を用いて易しく説明・紹介。
詳しく教えてくれるのが本書。

ブログの活用方法を探究した初・中級の解説書といった感じで、ブログを普段使っている方であればわかる内容だ。
レンタルブログ、MTを自分でインストールして使う人もなるほどと思う内容。
ブログとはどういったものなのか、どんな可能性を秘めているのか、どうやってビジネスに利用すればいいのか理解できる。
閲覧者としてブログを分析したり、プロモーションツールやスケジュール管理にブログを用いる方法・利点・活用例など興味深い。
実例が少し少ないのが気になったが、他のブログ関連本とは一線を書いた本書はビジネスマンにおすすめの1冊。

<ラトルズ 2005年>

著者: 元木 一朗
タイトル: ブログ・ビジネス―ビジネスで活かせるブログの始めかた
著者は書店で意識していると沢山のビジネス書を出版しているのに気付く。
その中でも気になった2冊を購入した。先に紹介した『コメント力』と、本書である。
趣味でこうやって文章を書いているが、書く能力があるとは到底思えない。
書くのが好き、下手の横好きである。
しかし、能力が上がる可能性があるのなら試してみたいと思うのだ。

本書は、書く力を上げることの意義、上げ方、そういった考え方をわかりやすく説明している。
書く量を増やすと、文章の質がアップする。
そして読む力がアップし、考える力もアップする。
書くという作業のの大切さと共に具体的なアイデアが詰まっている。
メモの取り方からはじまり、文章の組み立て方や基本のテクニックが細かく書かれている。
かなり濃い内容だと思う。繰り返し読んだり、自分がココはポイントだなと思うところをチェックしていくことで更に役立つものになるだろう。

長い文章を書く場合は先にレジュメを書け、という著者。本書の目次自体が詳細なレジュメになっていてそこも参考になる。
レジュメというのが一番難しいと私は思うのだ。レジュメ力なんて本を今後出して頂けないだろうか?

原稿用紙を10枚書く力がアップするというよりは、文章を書くことや構成することに対する抵抗感などを除き、書く力に変えてくれるような内容だった。
書くことに苦手意識のある方、書いてる途中で気力が萎えてしまいがちな方、文章を読む力をつけたい方、書くことに対してのアイデアが貧困な方には何かを与えてくれる本だと思う。

<大和書房 2004年>

著者: 斎藤 孝
タイトル: 原稿用紙10枚を書く力

コメント力 / 齋藤孝

テーマ:
ワイドショーのコメンテーターでも活躍中の齋藤孝氏の著作を始めて購入してみた。
今はサラリーウーマンとしての生活から退いているが、いつか戻ろうと思っているのでその際に確実に必要となる能力、それがコメント力だと思う。
「コメント力」は現代社会を生き抜く必須の能力ではないか?会議や食事会、その他どんなシチュエーションでも気の利いた事が言えればなんとなく場がおさまるというものだ。
現役で仕事をしていた時、かなりこの能力は必要とされた。それなりに頑張ってコメントをしていたが、要点を得ないなんてことが多々あり・・・かなり気にしていた。
それを若干でも解消・克服できるかもしれないという期待を抱き、コメントということにフォーカスを当てた本書を購入した。

本書の冒頭に記されるとおり、日本人はコメント下手だと言えるだろう。
授賞式等でウィットに飛んだトークを操る人間は少ない。ジョークを交えてみたり、会場にいる人間を沸かせるようなコメントを発するところはあまり見たことがない。
街頭インタビューで突然の出来事に臨機応変に気の利いたコメントを発することが出来る人間がどれくらいいるのだろうか?

なぜ日本人がコメント下手なのかについてのくだりがとても興味深かった。
学校で習わなかったことも原因として大きいというのだ。
そう、日本人は学校で習わないことが出来ないのだ。日本という国を象徴するかのような事実である。
また、本書にはコメントを面白くするための技法を具体例と共に紹介している。その例がワイドショーや漫画を多く用いているのでわかりやすい。

ただのビジネス書ではなく、若い世代から年配までで使える1冊と言える。

<筑摩書房 2004年>

著者: 齋藤 孝
タイトル: コメント力