『フィールヤング』連載時に面白いと思っていた作品が単行本化されたので早速読んでみた。
オタクな夫と、オタクな嫁。
夫・カントク君(庵野秀明)はアニメ界の勇者。アニメ・特撮モノが大好きだ。
嫁・モヨ(安野モヨコ)はマンガ界の人気者。マンガと美容が大好き。
二人とも少し違うベクトルでオタク生活をしていた。
そんな二人が結婚した。
著者が〝オタ嫁〟を極めるまでの結婚生活が詰まっている。

全21話のオタ嫁日記とも言えるエッセイコミックは笑い無くして読むことは出来ない。
『エヴァンゲリオン』のヒットでメジャーとなった庵野秀明氏のクールでアーティスティックなイメージとは全く違うオタ夫の素顔。
驚く程の収集癖、意外なライフスタイル、信じられない新婚旅行、びっくりな夫婦旅行。
ハイテンションな二人の結婚生活秘話を面白おかしく、安野モヨコのエッセンスを交えて描く。
GAINAX全面協力、各エピソードのオタク用語解説、庵野秀明のインタビューと盛りだくさんで大満足。

二人のファンも、そうでないけど二人の存在を知っているだけの人でも、オタクカップルな人も、オタクでも恋人は出来るんだろうかと思っている人も、楽しめること間違いなし。
『美人画報』とはまた違う著者の私生活を知れる点も魅力的な1冊。

<祥伝社 2005年>

著者: 安野 モヨコ
タイトル: 監督不行届
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mukaosare 現代人にはわかりにくい昔の服飾に関するキーワードを文学作品と結びつけ、イラストと文章でわかりやすく教えてくれる。
文学とレトロファッションが好きなライターや書評家などが結成している、文学ファッション研究会が著者である。
「登場人物の性格づけと服装の関係」「アイテム選びにあらわれる作家のファッションセンス」などをテーマに調査・研究を続けているそうだ。
有名文学作品と服装の関係などは確かに面白く、わかりやすかった。


明治・大正・昭和初期のファッションとはどんなものだったのか?
テレビドラマや映画で見聞きし、なんとなくはイメージできる。
しかしその服装の呼び名は?由来は?などといった細かいことは全く知らなかった。
「はいからさんが通る」の主人公・紅緒が着ていた袴のスタイルは「海老茶式部スタイル」というそうだ。
なぜそう呼ばれるのか、当時はどんな人がその服を着ていたのか、この服装が出てくる日本文学作品『田舎教師』ではどのように描かれているのかなど、各服装にまつわる様々なエピソードや説明がイラストと共にすんなり頭に入る。
芸者、紳士、女給、鹿鳴館など一度は目にしたことあるスタイルについて理解していくのはなかなか楽しく、次々頁が進む。
途中に挟まれるファッション×文学をテーマにしたコラムも面白い。
また、和服の基礎知識や洋装のフォーマルウェアについてなどのくだりは現代でも役立つ内容だ。
和装小物や日本髪、ひげについてなども面白く、博学な人の仲間入りが出来そうな気になる。

新しいことを知るというのは楽しいというのを改めて感じた。
興味のあることばかりではなく、たまには普段自分と疎遠なテーマのものを選び知ることも大切だと思った。
本書はイラストも多いし、文体も難しくなくエッセイの延長といった感じなので読みやすいのも助かった。
新しいテーマの軽い読み物を求めている方におすすめしたい。



<青春出版社 2005年>



著者: 文学ファッション研究会
タイトル: むかしのおしゃれ事典―名作でひもとく古きよき日本のよそおい

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uniqro 「アナタはユニクロが嫌いですか?」
どうだろうか。
ルームウェアはユニクロを愛用している。
けれど、普段の洋服にはユニクロのアイテムが無い。
それは嫌いだからではないんだけれど・・・なんでだろうか?
ずっと書店で気になっていたこの雑誌をようやく購入し、読んでみた。


安くて、みんなが着ているのがユニクロ。
そのユニクロの商品、会社、店舗についてのあれこれをまとめた内容。
ユニクロの最新情報やユニクロファンの著名人のインタビュー、社員たちの話などが興味深かった。
デザイン重視の商品制作になり、シルエットも変化してきていることがわかり、ユニクロに対してのイメージが変わった。
ユニクロの製品をリメイクして楽しむという企画はなかなかよかった。

1冊ユニクロの広告やカタログ、会社案内といえなくもない。


思っていたよりも面白かったというのが結論。
ユニクロについてあれこれ知れたので、今後ユニクロに行った時に今までとは違う目でユニクロ製品を見ることが出来そうだ。

でもやっぱりキメたい日にユニクロのを着ることは無いだろう。


<マガジンハウス 2005年>


著者: マガジンハウス
タイトル: relax特別編集 IT`S YOUR LIFE あなたはユニクロが嫌いですか?

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littlefo知人に薦められて読んだら、これが新鮮で面白い。

自分を見失い、生まれ故郷に舞い戻った主人公が母親の味を通じて自分自身をリニューアルし、故郷の人間として新しく再構築していく物語。

東北の森暮らし、手作りソース、季節の野菜、田舎ならではの料理など、真似したくなる美味しそうなスローフードメニューがたんまりたっぷり。
スローフードは楽じゃないだろう。
手間隙かけて汗かいてと帯にあるとおりだろう。
しかし本書を読むと、手間隙かけて汗水垂らして頑張る価値があるものなんだと思える。
マンガで味わうネイチャー・ライフやスローライフは新しく、わかりやすい。
飽食の時代に忘れられた日本の食文化を改めて考えさせられる。
ゆっくりあせらず毎日を過ごせばいいんだと思える。
スローフードレシピとしても、心の薬としても楽しめる1冊。

ドキュメント番組で観るよりも生々しく、楽しそうで、身近に感じたのは漫画だからだろうか。
漫画も随分変わってきた。
ためになる漫画というのが沢山存在するんだろうと感じた。
もっと、面白い作品を知りたいと思った。

<講談社 2004年>

著者: 五十嵐 大介
タイトル: リトル・フォレスト (1)

DIME 4月号

テーマ:
久々にモノ系雑誌を購入した。
DIMEは結構好きで買うか立ち読みをするかして毎回チェックしている。
『肩こり・腰痛即効KO術』が気になり立ち読みでは事足りないと購入したが、実際に読んではまってしまったのはスイーツの特集だった。

「おなごみ甘味部門」「ゴージャススイーツ部門」というジャンル別ベスト10や丸の内・自由が丘などの話題の店舗、懐かしいお菓子など扱われていた情報量に満足。
11ページにもわたってスイーツを特集してくれるとは、DIMEも女性を意識しているのかな?と感じた。
特にトリビアだったのはチョコベビーの小ネタだ。
常識かもしれないが私は全くこれに関して知らず、へー!と一人興奮してしまった。

その他、最新情報も満載で330円以上に得るものがあった。
暇つぶしにはもってこいの1冊。

<小学館 2005年>

建築のカリスマ、ルイス・カーンの全住宅を収めた作品集でカラー写真が多く、写真集のように楽しめる。

学生時代、建築関係の勉強をしていたこともあり知人の自宅でこの本を見つけて興味を持って借りてきた。
フランク・ロイド・ライト、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエなど近代建築の有名巨匠たちの時代が終わり、独自の建築を作りカリスマとなったルイス・カーン。
他の建築家では考えつかないような構成・空間が繰り広げられている。
写真と図面がふんだんに掲載され、建築に関わる人間にはもちろんそれ以外の人で間取り図を見るのが好きなんていう方も楽しめるだろう。
季節感溢れる建築写真は見るだけで癒される。

こういった本は値段が高いのはしょうがないのかもしれないが、手軽に購入できない価格なのが非常に残念。
私も借りることができなければ買ってまで読んではいないと思う。
こういったものを誰でも気軽に楽しめたら、情緒のある趣のある建物のが日本にも増えるんじゃないだろうか。

<TOTO出版 2003年>

著者: 斎藤 裕
タイトル: Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974
ある病でずっと入院している友人を見舞った時、その友人から「これ読んでみてよ」と手渡されたのがこの本で、その後友人が亡くなってしまい、本を返すことも感想を述べ合うこともできず辛かった思い出がある。
彼女が亡くなる数日前に読み終わり、感想を話したいなぁと思っていたけれど忙しくてなかなか顔を見に行けなかった。そして、彼女は死んでしまって、二度と話し合うことができなかった。

自分では購入しないエッセイ本で、よしもとばななの私生活が赤裸々に綴られている日記のようなものと、4つのテーマに沿ったインタビューで構成されている。
よしもとばななが飼っている亀、食べたおいしい料理、映画など本当に日常で、それをさらりと面白く綴っている作品。普段の小説とは少し違う語り口だし、webでの日記ともちょっと違う感じで楽しめる。
友達が薦めてくれたオカルトに関するインタビューは面白かった。
よしもとばななの姉上は相当個性的で、面白い方のようだ。姉上を主人公にした物語を書いたらヒットするのではないか?と思うほど、おかしなエピソードがあった。

最近、ひょんなことからエッセイを読むことが多いが、読んでみるとハマるものだ。
他人の日常、思想を知ることで、自分の常識や生活に対する意識などを再考できる気がする。
自分だけの概念で生きるのはつまらないし、もっと視野を広げたら毎日が楽しくなるかもしれない。
小説を読むことで得る知識だけじゃなく、エッセイから得る知識もあるのだ。
来年はエッセイを沢山読みたいと思う。

<リトルモア 2003年>

著者: よしもと ばなな
タイトル: 日々の考え
♪かしたかねかえせよ
そんな歌でお馴染みのドラマ『ナニワ金融道』の原作となる漫画。
長年気になっていたものの、縁がなく今頃熟読しているのだ。
既に数巻読んでいるが、これは面白い!奥が深い!
自分が関わることはないであろう(そう願いたい)金融屋の日々を綴った名作である。
著者の青木雄二氏は平成15年に死去している。
高校卒業後、大阪のキャバレーやパチンコ店など三十数種の職に就く。26歳の時「50億円の約束手形」がマンガ新人賞に入賞し、本格的デビューは45歳の時。
1990年から7年間金融界の裏舞台を描いた『ナニワ金融道』を週刊誌に連載、本書はシリーズ化され、発行部数の総計が1,350万部というベストセラーになった。連載終了後は漫画家廃業を宣言、『ゼニの人間学』などの著作や講演で資本主義を鋭く批判してきた個性的な方だ。

渡る世間はカモばかり-----------
そんな言葉がぴったりの物語が続く。
不況で勤め先の印刷屋が倒産し、帝国金融に就職した灰原。
新人営業マンの灰原が見たのは、金を操る人・金に操られる人という金がモノを言う世界。
軽い気持ちで借金をして骨の髄までしゃぶられる農家、自転車操業の自営業者、市議会選挙の資金繰りに困り借金する元議員・・・
気付いた時には大借金地獄に陥る客の相手をしながら成長していく灰原の日々が面白おかしく描かれている。
同僚や社長の格言とも受け取れる金融屋としての心得を含んだセリフの1つ1つはフィクションとは思えない重みがある。
「人にお金を借りるって、こういうことよね」
そんな風に染み入る作品。
借金は、出来ればすべきじゃない。
金の怖さ・厳しさを教えてくれる1冊。

内容が濃いので普通の漫画より読み終えるのに時間がかかる。
が、1度はまってしまったら一気読みせずにはいられない作品。
年末年始が暇で何か読もうなんて思っている方には是非おすすめしたい。

<講談社 1999年>

著者: 青木 雄二
タイトル: ナニワ金融道 全10巻セット 講談社漫画文庫

BRUTUS 12/1 560号

テーマ:
今号は『好きな映画について語らせろ!』である。
邦画のみしか観ない私だが、ポップな色合いの表紙と勢いに乗せられて購入した。旅の勢いもあったかな。

私は「好きな映画を教えて」と言われるとかなり悩む。
映画にあまり陶酔しないし、思いを馳せることも少ないからだ。
が、本誌は映画に様々な思いを抱く90人が391タイトルについて熱く語っている。
ハリウッド大作、『007』シリーズなどの定番モノ、ブルース・リーやジャッキー・チェン、少し古くなるがサモハン・キンポーに至る香港映画・・・
フランス映画も捨てがたいし、日本映画も無視はできない。
そんな様々な想いを抱く年齢もさまざまな各界の著名人が映画を語りまくっている。
「私的クライシス。21世紀に遺すべき映画!」「キーワードで観る映画!」と、映画好き・映画語り好きにはたまらない特集となっている。

宮崎あおいや村上淳、荒川良々、大森南朋といった邦画で活躍中の新進気鋭の俳優たちから、話題の人たちの対談・・・と、盛りだくさん。
映画に詳しくない私でも充分知識を得て満足できるものになっていた。

年末ロードショーや、お正月映画も放映されるシーズンが迫っている。映画が身近になる季節だ。
また、冬休みに映画三昧なんて方もたくさんいるだろうから、参考になる1冊だと思う。

<マガジンハウス 2004年>
旅行に行くと、つい雑誌を空港で買いこんでしまう。
こういった時に買うのにもってこいなのは、トレンドを扱う情報誌かモノ系の雑誌だと思っている。
ということで『日経トレンディ』を買った。

特集は〝2005年ヒット予測ランキング〟と〝2004年ヒット商品ベスト30〟が大きな軸。

意外だったのは、2005年ヒット予測ランキングに入っている商品のいくつかを既に愛用していた点だった。「来年流行るもの、もう定番になってる」という感じ。
岩盤浴は既に注目し横浜の某店まで足を伸ばしていたし、蔵元の梅酒に関しても愛飲しているのだ(ちなみに私は角玉梅酒)。
先取り?なんて浮かれてしまうのは問題だが、自分がまだ時の流れに乗っていると確認できたのは胸を撫で下せてよかった。専業主婦になってしまうと社会から隔離されているような気がしてならないのだが、ホッとした。

2004年ヒット商品の方は、もう定番中の定番といったものだが、1年の流行の流れを振り返るにはもってこいだった。
1年で様々な新商品・新番組・新施設が世の中に生まれみんな普通に使っていくのだ。
消費大国だと、実感する。

年末押し迫ったこの季節に読んで、自分1年を流行商品と共に思い返すのもアリだと思った。

<日経ホーム出版 2004年>