xmas あたたかい恋も、せつない恋も、別れも、全てはクリスマスに繋がっている。
人気作家6名がクリスマスをテーマに様々な物語を紡ぐアンソロジー。


『セブンティーン』は奥田英朗の作品。
主人公は17歳の娘と中学生の息子を持つ母親。
クリスマス間近の或る日、娘が「イブは愛ちゃんの家に泊まるから」と母に告げる。
母は女の勘でピンときたのだ。
娘は処女を捨てる気だと。
娘のボーイフレンドの顔も知らず、不安が募る母。
どうやって阻止しようか思案するが、友人から自分が娘と同い年だった時にどうだったかと諭されまた考え込む。
高校生の時に好きだった男の子のこと、ファーストキス。
母は色々思い出し、娘の気持ちもわかるような気がしてくる。
そんな時、娘が泊まるはずの愛ちゃんの母親から電話があり、娘の考えが明確になる。
そして母は決断するのだった。

かなり豪華なメンバーと言える本書には、紹介した母と娘の葛藤を描く『セブンティーン』や離婚までのゴタゴタを描く角田光代の『クラスメート』、中距離恋愛の思いを綴る島本理生の『雪の夜に帰る』、不倫の悲しさと喜びを描く盛田隆二の『ふたりのルール』他、計6作品が衆力されている。
アンソロジーの醍醐味である馴染みの無い作家を知るチャンスを得ることもできたし、当然クリスマス前のこの時期にクリスマスにまつわる物語ということで季節感もバッチリだった。
装丁も素敵で本好きの友達や恋人へのプレゼントにもおすすめの1冊。


<角川書店 2005年>


大崎 善生, 奥田 英朗, 角田 光代, 島本 理生, 蓮見 圭一, 盛田 隆二

クリスマス・ストーリーズ

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