葡萄物語 / 林真理子

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林真理子が頻繁に描く主婦の恋愛を描く小説。
著者の小説では地方に住む主婦の恋愛を扱うことも多いが、この『葡萄物語』はその代表作と言えるのではないだろうか。

優しい夫、安定した生活。
ワイン工場と葡萄園を経営する夫と、平凡な生活を送る映子。
映子はどこにでもいそうな平凡な主婦。
子供が出来ないことを負い目に感じ、そのことがきっかけで夫婦生活に歪が生じている。もちろん、姑ともしっくりいく訳がない。心は荒み、東京から戻ってきた垢抜けた友達への嫉妬心でいっぱいになったり、平凡な毎日がどんよりと雲っていく。
そんな中、映子は夫以外の男~都会からやってくるワインの似合う男性~からの求愛に戸惑い揺れる。
二人はやがて別の相手へ想いを募らせるようになる。

結婚の苦さ、結婚の現実、主婦の平凡な日々、主婦の欲望をリアルに描いている。
不倫関係の甘さ、夫以外の男に愛される喜びを描き大人の女向けの恋愛小説に仕上がっている。
夫への不満、結婚生活の平凡さにうんざりし不満を抱く女性は共感できる1冊ではないだろうか。

<角川文庫 2002年>

著者: 林 真理子
タイトル: 葡萄物語

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