外食産業コンサルタントとして活躍する著者が飲食店との上手な付き合い方を伝授する。

愛される客となる心得はいくつもあるだろう。
しかし、普通に食事に行くだけでは愛される客とまではいかないだろう。
予約の入れ方、料理をシェアする方法、スマートな会計まで教えてくれる。
レストランでイケてる常連になる秘訣がわかりやすく楽しく書かれている。
知らなくても問題ないけど、知っていたら得しちゃう知恵を得ることが出来る。
著者おすすめのレストラン情報もあり、読み終えた後にレストラン講座を受けたような満足感を得ることが出来る。

大人の外食に自信が無い方、テーブルマナー以外のノウハウを知りたい方におすすめ。

<角川書店 2005年>

著者: サカキ シンイチロウ
タイトル: おいしい店とのつきあい方―サカキシンイチロウの秘密のノート
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第132回直木賞受賞作。
3歳の娘がいる小夜子。
独身で起業家の葵。
性格も生活環境も生い立ちも何もかも違う二人の女性が出会い触れ合いぶつかっていく。
30歳を過ぎて出会った二人に友情は成り立つのかが描かれる。

専業主婦の田村小夜子は3歳の娘の友達作りがうまくいかず、公園デビューをしても他の母子たちとうまくコミュニケーションをはかれない。
外へ働きに出て子供を保育園へ預けたら何かが変わるのではと思うがずっと迷っていた。
しかし、1枚のブラウスをきっかけに働くことを決意し仕事を探しはじめる。
楢橋葵は旅行業をメインとした会社を興している独身女社長。
その葵が営む会社へ小夜子が面接に訪れ採用されるところから物語がはじまる。
二人は偶然にも同じ大学で同い年だったことがわかり、意気投合する。
小夜子が任されたのはハウスクリーニングだった。葵の友人が営む会社へ研修生として派遣され汚い風呂やトイレ、キッチンを磨く日々。
娘の保育園への送り迎えに家事、義母からの嫌味。
小夜子はそれでも働き続ける。
高校生だった葵はいじめに悩み横浜の学校から群馬へ転校する。
両親は葵を気遣い続ける。
葵は学校で浮かないように努めながら、はみ出し者のナナコと親しくなる。ナナコを好きなのに変わっているナナコと学校で二人になるのを恐れ、放課後に3駅先で待ち合わせをする毎日を送っていた。
夏休み、親の反対を押し切って葵はナナコと二人で伊豆のペンションへリゾートバイトに出る。
忙しい毎日が終わった時、葵とナナコはどこか遠くへ行こうと二人で彷徨い始める。

現代の小夜子と、高校時代の葵の姿が交互に綴られる。
最後に2つの物語が交わる時、とてつもないせつなさが訪れる。

生きていればきっちり線引きされてしまう瞬間が訪れる。
未婚か既婚か。
仕事をしているか家事をしているか。
子持ちか否か。
様々な区別の中で、人は生きている。
学生時代にもあったそういった区別は、大人になっても続くのだ。
そして、その区別はある時は差別となり蔑視となり誰かを孤立させてしまうものだ。
そのことを思い出させてくれた。そして、女の友情は儚く深いものだということを改めて気づかせてくれた。
女性特有の『ともだち』関係に悩む二人の気持ちは他人事ではない。
大人の女の友情に悩む方、仕事に打ち込んでいるもののいつも空虚な気持ちに苛まれている方、結婚し子供を産んだもののもう一度外に出たいと思う方など、いろいろな女性におすすめできる珠玉の1冊。


<文藝春秋 2004年>

著者: 角田 光代
タイトル: 対岸の彼女
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ナイキ、シェル、ギャップ、ペプシ、スターバックス コカコーラ、ウォルマート、トミー・ヒルフィガー等の世界的に有名な多国籍企業が、売れるためのイメージづくり~ブランディング~をする裏側で、教育現場に進出して子どもにブランド精神を植えつけていたり、昔からある地域の商店を倒産へ追い込んだりする事実・悪事をカナダ人の女性ジャーナリストが暴く。

カナダ・モントリオール生まれの著者はジャーナリストであり作家である。
本書でグローバリゼーション反対運動におけるマニフェストとして有名になった。

本書ではナイキが一番やり玉にあげられていたが、そのナイキ社からフィードバックをもらった最初の出版物の一つでもある。

ノンフィクションだが、ビジネスにも役立つであろう内容。

<はまの出版 2001年>

著者: ナオミ クライン, Naomi Klein, 松島 聖子
タイトル: ブランドなんか、いらない―搾取で巨大化する大企業の非情
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友達のすすめで読んでみた。
気鋭の若手脳研究家・池谷氏と、クリエイターでほぼ日主宰・糸井氏の二名が脳の中で記憶に関する分野"海馬"について語る対話集。

脳がテーマと聞いて「難しいんじゃないの~」と逃げ腰だったが、開いてみたら難しい部分は糸井氏が噛み砕いてくれていたり、わかりやすい例えを挙げてくれていて、脳なんてさっぱりわからない私でも理解できた。
「脳は、ぜんぜん疲れない」「30歳以降に、脳の能力は飛躍的に伸びる」等、全く知らなかった脳に関する事実が載っている。
自分も脳を持っていて、毎日それを使って生きているのに、私は脳のことなんて何もわかってなかった。
記憶のカギを握るという"海馬"のくだりは興味深い。

「やりはじめないとやる気は出ない」とか「寝てる間に記憶が整理されるので、賢くなるには睡眠がとても大切」等、知っておいたら損はないお話が詰まっている。
でも難しくなく、面白く読めてしまうので年齢問わずおすすめの1冊。

<朝日出版社 2002年>

著者: 池谷 裕二, 糸井 重里
タイトル: 海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス
建築のカリスマ、ルイス・カーンの全住宅を収めた作品集でカラー写真が多く、写真集のように楽しめる。

学生時代、建築関係の勉強をしていたこともあり知人の自宅でこの本を見つけて興味を持って借りてきた。
フランク・ロイド・ライト、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエなど近代建築の有名巨匠たちの時代が終わり、独自の建築を作りカリスマとなったルイス・カーン。
他の建築家では考えつかないような構成・空間が繰り広げられている。
写真と図面がふんだんに掲載され、建築に関わる人間にはもちろんそれ以外の人で間取り図を見るのが好きなんていう方も楽しめるだろう。
季節感溢れる建築写真は見るだけで癒される。

こういった本は値段が高いのはしょうがないのかもしれないが、手軽に購入できない価格なのが非常に残念。
私も借りることができなければ買ってまで読んではいないと思う。
こういったものを誰でも気軽に楽しめたら、情緒のある趣のある建物のが日本にも増えるんじゃないだろうか。

<TOTO出版 2003年>

著者: 斎藤 裕
タイトル: Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974
今、見て頂いているココもブログである。
猫も杓子もブログ!なんて言われている昨今、ブログを日記として利用するだけじゃ勿体無いと言う人が出てきた。もっと可能性があると提唱する人が出てきた。
この1年でインターネットを嗜む人の間で一気に広がったブログのビジネス利用について事例を用いて易しく説明・紹介。
詳しく教えてくれるのが本書。

ブログの活用方法を探究した初・中級の解説書といった感じで、ブログを普段使っている方であればわかる内容だ。
レンタルブログ、MTを自分でインストールして使う人もなるほどと思う内容。
ブログとはどういったものなのか、どんな可能性を秘めているのか、どうやってビジネスに利用すればいいのか理解できる。
閲覧者としてブログを分析したり、プロモーションツールやスケジュール管理にブログを用いる方法・利点・活用例など興味深い。
実例が少し少ないのが気になったが、他のブログ関連本とは一線を書いた本書はビジネスマンにおすすめの1冊。

<ラトルズ 2005年>

著者: 元木 一朗
タイトル: ブログ・ビジネス―ビジネスで活かせるブログの始めかた
600万アクセスを記録する人気サイトおとりよせネットは「おいしいご飯でしあわせ生活を」をコンセプトにおいしいお取り寄せを探求している。
そのおとりよせネットが出版した流行の「お取り寄せ」に関する本。

お料理研究家やスウィーツコーディネイター等、おとりよせネットで活躍する「お取り寄せの達人」が厳選した72品のリスト、ユーザーからの絶賛くちコミを分析し厳選46品が掲載されており、TPOに合わせたお取り寄せを楽しむことができる。
また、送料無料のお試しセットを他の送料がかかる商品と一緒に購入すればすべて無料で配送してもらえる等の技も披露してくれている。
通販をいまいち使いこなせていないと思う方にもおすすめだ。

和洋のスイーツ、パン、調味料、絶品おかずなどあれもこれも手にしたくなる1冊。

<WAVE出版 2005年>

著者: おとりよせネット
タイトル: おとりよせ日和
著者は25歳。
高校卒業後に上京し演劇学校に入学後、自分で劇団を旗揚げした。
HPで連載していた小説を見初められ出版に至ったそうだ。
サブタイトルは「本谷有希子文学大全集」となっている。

表題作『江利子と絶対』は引き篭もりの妹・江利子と江利子が拾ってきた虐待を受けた犬・絶対と江利子の姉の生活を綴っている。
江利子は高校二年の秋から学校へ行けなくなり、その後は家族以外の他人と接触することなく引き篭もりの生活を続けていた。
学校でとんでもない事件を引き起こしたり、驚くような発言をしたり、江利子は明らかにボーダーぎりぎりの存在だ。
或る日最寄の路線で電車横転事故が起き12名が死亡する。
それを知った江利子はおかしなことを言い出し、姉を振り回す。

その他、頭髪に問題を抱えた多田と隣人の帰宅を生垣に潜んで待つ女・アキ子の悲惨な愛憎劇を綴った『生垣の女』と、問題児+いじめっ子・波多野君と、その手下の僕と吉見君という3人の小学生がを主人公にしたホラー系の『暗狩』が収録されている。

設定は突飛だが読みやすい。
不思議な1冊だった。
だが、私の肌には合わなかった。

<講談社 2003年>

著者: 本谷 有希子
タイトル: 江利子と絶対―本谷有希子文学大全集
知る人ぞ知るという今はなき伝説のインターネットサイト『寿司とマヨネーズ』よりマヨ日記をまとめて出版したもの。
延べ10万人が訪れたというから凄い。
SMを愛する著者と著者の性愛に関する日常。

かなりドキュメントなんだろう。
1996年10月から1999年9月までの間に綴られた日記である。
題名の『寿司とマヨネーズ』というのは著者の性癖であるSMの頭文字を取って思いつきでつけたという。
素晴らしいネーミングだと思った。
この衝撃的な題名に惹かれて読んでみたのだから。
想像と内容はまったく違い面食らった部分もあったが、こういう世界に生きている人もいて、そういう人はもしかしたら自分の隣に居るかもしれず。
人から理解され難い性癖を持つというのは大変なことなんだなぁと感じるが、なかなか深く理解をすることが出来ない。
そこが、差別や蔑視という感覚に繋がるのかもしれない。
理解したいと思っても、自分はそれらで悦びを得ることがないからわからないのだ。
差別するつもりは無いが、切り出されたら焦るなと感じた。
そういった世界に浸る人にとってwebは素晴らしいツールなんだ。

他人の日記を読むと思うことがたくさんある。
こんな表現しないよとか、こんな経験したことないよとか、こんな風に感じることなんてないなとか。
そして私は、自分の世界がやっぱり自分に合っていると確認する。
私が経験することは無いであろう経験と世界を覗き見ることが出来た。
他人の日記帳を読んでいるような不思議な感覚になる1冊。

<バジリコ 2003年>

著者: 水月 マヨ
タイトル: 寿司とマヨネーズ―ある愛の記録
様々な形で存在する既婚女性を描く短編集。

『迷い犬』は専業主婦の久美と自動車ディーラーの慎吾の物語。
夫が突然出て行き、売り言葉に買い言葉で言い争いをした結果、夫が依頼した弁護士から離婚条件について提示され愕然とする。
結婚後、専業主婦として生きてきた久美。
二人の子供を育て、家事をこなしてきた毎日の中で、少しずつ夫とすれ違ってきた。
それはわかっていたものの、まさかあっさりと離婚を言い渡されるとは思っていなかった。
冷静沈着な弁護士。冷たい不動産屋。
久美は自分がいかに夫の稼ぎに依存して生きてきたのかを思い知る。
自分は夫の収入無しではただの無職の女に過ぎないのだった。
自由になりたいと思って家を飛び出しウィークリーマンションで過ごす慎吾。
妻のヒステリーと冷たさに飽き飽きし、一人になりたいと思った。
電話できゃんきゃん言われて勢いで弁護士に相談したものの、心にはまだひっかかりがある。
そんな時、先日軽自動車を買った老人から電話があり家に訪れるとうるさい嫁に牛耳られている寂しい男の図を目の当たりにして暗くなってしまう。
自分は離婚したいのだろうか?
夫と妻は個々に思い悩む。

昔の恋人に連絡をしてしまう妻、子供の同級生に苛立ちを覚え叱りつけたもののその子供には深い事情があった母親、転職を続ける夫に我慢できない妻など、身近にありそうなテーマを短編に仕立ててある。

結婚してから、いろいろな事が起きいろいろな悩みが生まれるだろう。
想像もしていない結婚生活に疲れたり、へこんだり、悩んだり。
主人公たちがぶつかる壁は、実に生々しいものばかりで他人事とは思えず。
読んだら暗くなると否定する方もいるかもしれないが、私は「そうだよな」と納得しこの生々しさを楽しめた。

<ポプラ社 2002年>

著者: 石川 結貴
タイトル: 結婚してから