それはやっぱり・・・・でした。Last

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-N side-
 
 
 



想い合う2人を目の当たりにして、すぐに相葉さんのことは諦められると思ってたのに
 
 


「しょうちゃん今日・・・・・」
 

「わりぃ!今から友達と飯!後で連絡するから!」
 
 


ニコニコ手を上げて帰る翔さんに肩を落としながらも笑顔で見送る相葉さんを何度も見てたら、そりゃ
 
 
 

 
「俺ん家来る?」
 

 
 
誘いたくもなるよ
相葉さんを粗末に扱いやがって
 
 


「・・・・・・・・」

「愚痴でも何でも聞いてやるよ。翔さんの事は俺にしか話せないだろ?」

「・・・・・うん。行く」
 
 
 

今日こそ悪口が出るだろうと期待するのに、相葉さんの口から飛び出す言葉達は
翔さんを思いやる気持ちばかりでムカついた。
 
 


翔さんに相手にされない寂しさでいつもより強い酒を飲み、完全に潰れた相葉さんに
何度もキスをした。
 
 


苛立ちを抑えるように、何度も何度も。
 
 


相葉さんが潰れたら起きないことをいいことに、噛み付くようなキスを執拗に落としていった。
 
 


「しょ・・・・ちゃん・・・・・・」
 
 


残酷な言葉を聞いても止められなかったんだ。
止まるどころか
 
 


「すきだよ・・・・・・」
 
 

 
俺の気持ちは加速して・・・・・・・
一生口には出さないと誓った言葉が無意識に溢れ出した時
自分も、もう限界なんだとはじめて分かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 

あー寒いなこの部屋。
 
 
 
「ニノ・・・・しょうちゃんって本当に俺のこと好きなのかな?」
 
 

下を向く長い睫毛も見慣れたもんだ。
 
 

「好きだろうけど。思いやりに欠けてるし自分本位過ぎる、まぁ、今知った事じゃないけど」

「そんな風に言うなよ。しょうちゃんは優しいでしょ・・・・」

「じゃぁ、俺に聞くなよ。おまえが求めてる返事は出来ないから」
 
 
 
優しくしようと思ってここに来たのに、実際にしてる事は真逆。
下がるテンションを余計突き落としてどうするんだよ。
 
 


こんな顔が見たいんじゃない。
 
 


一番見たいのは笑顔だって、そう話したじゃんか
 
 

翔さんと約束したじゃんか
なのに俺達2人はお互い約束を破ってる。
俺達の目の前に居る愛する人は笑ってる?
 
 
 
 
「ニノ」

「ん?」

「寒い・・・・すげぇ寒いよ・・・・・」
 
 
 
 
膝に顔を付け丸まるように小さく蹲る相葉さんに手を伸ばし
柔らかい髪に触れようとしたけど
 
 


俺が思うように行動してしまった時に見える相葉さんの表情も
悔しいけど安易に予想がついてしまうから、伸ばし掛けた手を静かに下ろした。
 
 
 


相葉さんが求めているのは俺じゃなくて
 
 

 
「しょうちゃんに・・・・・会いたい・・・・・・」
 

 

翔さんだ。
 
 


どう頑張っても2人の間には入り込めない。





わかってる
わかってた
目を瞑っても見えてたよ




2人の愛が。
 
  



「相葉さん」

「しょうちゃんが居ないと・・・・・冬越せないよ・・・・・寒くて死んじゃ・・・・」

「おまえはさ俺に嘘ついたことないよな」

「な・・・い・・・・」
 
 
 

 
俺だって愛する人に嘘はつきたくない。
 
 


「翔さんは、愛してるよ」

「・・・・・・・・」

「おまえが夢だってさ」
 
 


相葉さんには難しくて理解出来ないと思ったけど
体を震わせ新たな涙を流す姿を見たら、そんな必要は無いことが分かった。
 
 



相葉さんも本当の恋をして成長したんだ。
 
 
 

そして俺も成長したんだよ?
 
 


教えたくない事も
好きな人の為なら口を割る。
 
 
 


ピンポーン
 
 

 
不思議だな、インターホンの音が聞こえただけで部屋の温度が何度か上がったような気がした。
 
 
 


「しょうちゃ・・・・・」
 
 
 

インターホンが鳴れば
こいつの中では当たり前のように翔さんなんだな。
 
 

 
何の迷いもせず玄関に駆けていく相葉さんの背中を見つめながら
張り詰めていた糸のようなものがプツリと切れたような気がした。
 
 
 
 
そしてなんだろう
ホっとしてる自分もいる。
 
 

 
寒そうな部屋だと思ったけど
よく見ればところどころに愛が散りばめられていた。
 
 

 
お揃いの食器と共に目に入るのは
 
 
 
体に良さそうな食品にサプリメント
乾燥肌な相葉さんには必需品のボディークリームに加湿器
温かそうなブランケットに靴下
 
 

 
どれもこれも翔さんが持ってきたものと
相葉さんに自慢されたし
楽屋でも翔さんが、良い物見つけたんだと嬉しそうに話していた。
 
 

 
壁に張り付いているコルクボードには
何やら事細かく情報が書いてあるメモ
この場所・・・・相葉さんがロケで行くと言ってた場所
この字・・・・・・
誰かさんが色々調べてくれたみたいだ。
 
 

 
ランチだけでなくカフェの時間、個室情報まで調べてある
 
 

 
何枚あるんだ・・・・・このメモは・・・・・・・
 
 


相葉さんが何処かにいくたび調べてあげてるみたいで
翔さんの字で埋め尽くされた紙きれがコルクボードを綺麗に埋め尽くしていた。
 
 


あなたには敵わない
 
 


こんなに近くに居ても、相葉さんが見てるのは離れている、あなた




今も遠くから相葉さんの甲高い声が聞こえてくる。
さっきまで死にそうな声出してたのにさ

 


 
「王子様・・・・・・・」
 

 

 
高い天井を見ながら背伸びをすると、いつも以上に気持がいい。
 
 



 
「それはやっぱり・・・・・」
 
 


 
天井には無数の星のシールが
アンバランスに張り付いていた。
 
 
 

これも・・・・・・
いつか七夕に星が見えないと本気でしょげる相葉さんに
翔さんが用意したものだと本人から聞いた事がある。
 
 


 
「あなたでした・・・・・・」
 
 


君には見えてて
俺には見えてないものが
 
 

 
きっと他にもたくさんあるんだろう。
 
 

 

「ニノ!!しょうちゃん来た!!」
 
 
 

俺は、その笑顔が見れればいいって
 
 
 

 
「良かったな」

 
 「うん♪」




泣きながら笑顔を見せる君を見て




「ニノ・・・・・・ごめん・・・・・・」




泣きながら謝る、あなたを見て




 やっと心の底から思えた。
 
 
 
 


 
end
 
 
 
 



 
 
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