荻窪までフレンチを食べに行くなんて私も相当物好きだな・・・。
世の中にはそんな物好きは数多くいるし、荻窪まで行っても決して
後悔しない。そんなレストランがこのたびお伺いしたヴァリノールです。
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店舗はこじんまりしていて清潔感のあるインテリア。
可憐で落ち着きのある雰囲気と言ったらいいのかな。
飛んでいるデザインでもないし、デコラティブでもない。
でも店の隅々までいきとどいているという印象を受けました。
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テーブルには当日のメニューが書かれたシールが貼られたグラスが二つ。
テーブルフラワーとともに一目で出て来るお料理がわかるのはいいアイディアですね。
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フェルメールのミッフィーは私が
ミッフィー好きのしずりんにプレゼントしたもの。
一緒の時には私がプレゼントしたをいつも持ってきてくれます。
ミッフィーを連れてレストランに行く女で有名ですが、
このミッフィーが映っている時はたぶん私が一緒です。
でもって、鮎女のしずりんは今年250尾を超える天然アユを食べています。
だから今回もしずりんプレートは鮎フィーバー。
8尾ほどの鮎を食らうという獏食ぶりてず!
あ・・・しずりんは実は小食です・・・。
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無駄話が過ぎました。
シャンパーニュで乾杯しましょうか~。
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この日は京都の樋口農園さんの赤紫蘇と
秋田の桧木内川(ひのきないがわ)の天然物の鮎を
使ったお料理の数々をいただきました。
相原薫シェフのお料理はかなり久しぶりにいただきましたが
繊細なお料理の中に、しっかり五感を愉しめる要素が盛り込まれ
飽きることなく最後までいただくことが出来ました。
特に私が気に入ったのが香ばし香りと食感。
苦味や酸味は味覚の要素のひとつでもありますが
それらを強く感じる一連のお料理を
気取らず行き届いたサービスで堪能させていただきました。






赤しそ
樋口農園の赤紫蘇のジュース
あの紫蘇特有の香りや味をクリアに抽出しています。
季節の風味をカラダにくいっと浸透させてお食事はスタートです。
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蛤 サフラン/ブラックオリーブ
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キレイなジュレの中に大きな蛤。
しっかりした食感と軽い磯の香り。
下にはキヌアが入っていて軽い食感が楽しめました。
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ヴァリノールの定番というブラックオリーブのプチマドレーヌ。
甘さの中にオリーブのビリリとしたオリーブ特有の味が
混り、カカオのような味わいになって面白い。
オトナのお食事マドレーヌですした。
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サンジャック
なんと透明感のある優雅な赤なんでしょうか~。
美しいお皿が登場しました。
中身はレアなな北海道産ホタテも
表面は軽くあぶられていて、生の甘味と焼いた香ばさ。
赤玉ねぎをホワイトバルサミコ酢で煮て作ったスープの
酸味が軽やかにサンジャック=ホタテを食させてくれました。
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鮎 きゅうり
炙った鮎の下には、きゅうりで作られれたソルベと
軽い仕上がりの鮎のペースト、そしてきゅうりとグレープフルーツが
入っていました。仕上げはディルときゅうりの皮のマリネです。
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香ばしくあぶった鮎は香ばしく
それが肝やグレープフルーツの苦味ともよく合っていました。
鮎はコケの香りがする~と小さい時に思いましたが
そんな鮎は蓼やきゅうりとの相性がばっちりですが
グレープフルーツを合わせるとはなかなか新鮮。
苦味は感じるけれど、グレープフルーツのさわやかさと
ソルベの冷たさでさらっと食べられる一皿でした。
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自家製パン
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黒胡麻バター
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マナガツオ トマト
マナガツオを低温調理で火を入れてありました。
私は生魚がちょっと苦手なので少し強めに火を入れていただきました。
赤いトマトのエキスを入荷して作ったソースは爽やか、
中には青トマトのソルベが入っています。
軽やかにお魚を楽しめる一皿でした。
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鮎 燻製 ブーダンノワール
ここまではジメジメした空気を払拭してくれるような
酸を感じる軽やかなお料理でしたが、
ここでぐっと濃厚なお料理が出てきました。
しかもかなり秀逸なブーダンノワールです!!
ウナギの頭や肝などを全部使いブーダンノワールにしていますが
お魚を使っているからでしょう。ふつうのブーダンノワールより軽め。
しかしながら、鮎の肝の苦さもしっかりと感じます。
燻製された鮎の深い味わいも気も味とよく合います。
ヴァリノール





併せているのは熟しすぎていないマンゴーと
ピメントエスプレッドのジュレ。
添えられた赤パプリカのムースとマンゴーの軽い甘味を感じながら
食べていると最後はところどころ感じる軽い辛味が立ち上り
不思議と重さを感じずいただくことができました。
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鮎 インゲン  
本当のお料理は茄子のソースを使っています。
私は茄子が苦手なのでソースは隠元。
骨の部分を香ばしく揚げているので、
頭からお尻までパリパリっといただけました。
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鮎のムースをまいた鮎を焼き、
それには甘目のエピスのソースが絡められています。
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パセリとともに最後に一振りされた山椒が
ソースや鮎により生き生きした広がりを加えてくれました。
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シャラン鴨 マッシュルーム
お肉はシャラン鴨を時間をかけて焼いていました。
皮目はしっかり、中はしっとりです。
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とても薫り高い長谷川農園のマッシュルームのスライスを添えて。
マデラソースの甘味とヴィネグレットソースの酸味がきいていました。
季節の気配や空気感を受け止め、丁寧に調理された料理たちは
ちょっと和のテイストも残しながら、細胞の隅々までいきわたり、
優しくなじんでくるような錯覚さえも感じました。
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赤紫蘇のソルベ
樋口農園さんの赤紫蘇を使ったソルベと
抹茶のメレンゲ。最初と最後に赤紫蘇が登場しましたね。
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マンダリンオレンジ チョコレート
最後はオレンジとショコラの鉄板の組み合わせ。
マンダリンオレンジを使っているので濃厚な味わいを感じます。
ミントの千切りですっきりいただけました。
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カフェ 小菓子(プティシュー) 
少し皮がぱりっと焼かれたシュークリームにしっかりしたカスタードクリーム。
濃厚な一撃を口に含み、夏の夜会は終了しました。
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可憐ながら優しいお料理。
シェフを見たらこの出てきたお料理に合点がいく。
そんな爽やかで笑顔の素敵なシェフの相原氏。

久しぶりにシェフにもお会いしたし、
最後のゲストということで、シェフを二人占めして
たくさんおしゃべりをしてきちゃいました。

次回は冬にまた伺えたらいいな~。
遠くてもまた行きたくなっちゃうう。
なんか妙に居心地の良いお店です。
またしずりんに予約してもらおう音譜




相原シェフが出ている雑誌にサインをねだるしずりん。
サインの脇にミッフィーの絵も描いてくれて
シェフは本当に優しいですね~。
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家ヴァリノール (Valinor)
東京都杉並区荻窪4-32-7 アマン 1F
03-6383-5148