モノクローム / 葵&涼平 incl.アヤビエメガマソ | 安眠妨害水族館

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モノクローム(エイベックス 通常盤)/葵&涼平 incl.アヤビエメガマソ
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1. モノクローム

2. ポピュラーノートアジテーション

3. 南極

4. モノクローム (Instrumental)

5. ポピュラーノートアジテーション (Instrumental)

6. 景 (Instrumental)


モノクローム(徳間ジャパン 通常盤)/葵&涼平 incl.アヤビエメガマソ
¥1,260
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1. モノクローム

2. 真実の詩

3. 景

4. モノクローム(Instrumental)

5. 真実の詩(Instrumental)

6. 南極(Instrumental)


初期アヤビエの顔だった二人が、奇跡の再共演。

アヤビエが売れ出した当時、彼ら抜きでAYABIEが成立しようとは、誰が想像したでしょうか。


涼平さんが所属するエイベックスバージョンと、葵さんが所属する徳間ジャパンバージョンが存在します。

タイトルトラックだけ同一で、カップリングはそれぞれ違う。

さらに、それぞれ初回盤、通常盤があるというファン泣かせの4種売り。

初回盤は、DVDが付いており、通常盤は、ボーナストラックとして、アヤビエ時代の楽曲のセルフカバーが収録されています。


音楽性は、全体的にアニソンライクなダンサブルナンバー。

初期アヤビエのような、こまっしゃくれた難解な要素は薄く、むしろ、彩冷える表記に定着した第二期の雰囲気に近いような気がします。

タイトルトラックは、最近のメガマソに通じるポップでキャッチーさも見え隠れしますが、葵さんの声が乗るのが懐かしく、甘酸っぱい。

ギターソロは、いつもの涼平節からは一歩進化したようなフレーズも奏でられ、それぞれの所属バンドとの差異化もできていると思います。


エイベックスバージョンのカップリング「ポピュラーノートアジテーション」は、涼平さんの作詞作曲。

歌詞については、相変わらずの不思議な世界観を残しており、畳みかけるようなメロディとマッチしている。

バンドではない、ユニットだからこそ、といったところか、同期をうまく使ったキラキラ感がハマります。


アヤビエセルフカバー曲は、「南極」。

なかなかマニアックな曲を突いてきたな、といったところですが、確かに難解な世界観と曲構成は、ニヤリとしてしまうほど、"らしい"作品。

演奏がチープだった結成当初のアヤビエの曲を、メジャーのクオリティで再録してほしい!という声は、当時から多かったのですが、まさか今になって実現するとは。

ファンにとっては涙モノですね。


徳間ジャパンバージョンは、葵さんを前に出したような構成。

涼平さんの曲は、歌詞も涼平さんが書くというのが大半だったのですが、タイトル曲も含めて、すべてが葵さんが歌詞を担当しています。

セルフカバーの「景」については、作曲も葵さんですね。


カップリングの「真実の詩」は、「モノクローム」のイメージの延長線といったイメージに再構築。

サビからはじまる高揚感のあるメロディ群は、こちらをA面にしても問題ないくらいのキャッチーさ。

せっかくボーカルとギターのユニットなのに、ギターよりもキラキラ同期が前に出ているのは、最近の流行を勘案すれば仕方のないことかもしれませんが、もうちょっとベタベタな涼平節も聴きたかったかな。


「景」では、メジャーならではのクオリティで、かなりパワーアップしていてびっくり。

少し、葵さんの歌い癖が強まっているのが気になりますが、涼平さん、だいぶギターが上手くなりましたね。

ペラペラ感が薄まり、ゴージャスなギターのリフが格好良い。

それにしても、バンドだったアヤビエより、ユニットのこちらのほうがバンド感が増しているというのはいかがなものか(笑)

リズムアレンジについても、丁寧にビートを刻んでいて、なかなか良い味を出しています。


結成の経緯も含めて、商業的な香りは強いものの、なんだかんだでニーズを捉えるのが上手いですよね。

音楽的には最近の流行をきっちりおさえて、メジャー受けもするアニソンポップ路線、更には、アヤビエを懐かしむ要素も散りばめられていて、これはやられた。

悲しいことに、同時発売のメガマソのアルバムよりもセールスがあるようで、せっかくだから単発で終わらせてほしくないなぁ。

この雰囲気で、アルバムまで聴いてみたいものです。