2011年06月01日(水) 14時25分25秒

5月29日まとめその1(気仙沼高校体育館避難所ライブ)

テーマ:東日本大震災関連
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先週の気仙沼市本吉町で避難所ライブ後、「私の避難所にも来て欲しい」という連絡をもらった。場所は同じ気仙沼市。本吉町から約10キロ北に位置する、気仙沼の市街地付近である。
すぐに本吉のライブを取りまとめてくれたひげおくんに連絡すると、またも地元コネクションを使ってあっと言う間に3本のライブを決めてくれた。

避難所ライブではこの「地元コネクション」が非常に重要だ。
そのライブが意味のあるものになるか、ただのこちらの自己満足に終わるかは彼らとのやり取りにかかっていると言っていい。
その避難所の状況(心理的なものも含めて)、そこにいる方の年齢層、人数、雰囲気等を事前に把握していれば心の準備も楽曲の準備も可能なのだ。


いくつかの避難所では「飛び込み」で訪れるパフォーマーが増え、ある避難所などは10組近くが順番待ちをする日もあるという。
歌、手品、ジャグリング等の大道芸的パフォーマンス、ピエロによるコミカルショー…等々。

七ヶ浜の国際村のようにロビーのような場所があれば「見たい人が見たい時間に見る」ということが可能だが、ほとんどの避難所は避難されている方が生活している、まさにその場所でパフォーマンスが行われる事になる。10組など並ばれてしまったら数時間延々と何かが続くわけで、体調の悪い人や眠っている人にとってはたまったものではない。
避難所によっては「飛び込みでの慰問ライブ、パフォーマンスはお断り」という所もあるのだ。


「依頼があった場所に行く」「出来るだけご迷惑はおかけしない」というのが僕の基本スタンスだ。
各避難所には窓口のようなものがあって、事前にそこに話しをしておいてもらう。
その窓口がどこにあって、どうやって連絡を取ればいいのか僕にはわからない。「この避難所の窓口は建前上は○○さんだが、実際には●●さんに話しを通しておけばスムーズだ」等の情報は地元で暮らす人にしかわからない。
僕の被災地での活動は地元の方の協力なしでは成り立たないのだ。


ということで、またも本吉町にて、気仙沼での僕のガイド役となってくれているひげおくん、そして気仙沼高校に通うリナちゃんと合流。気仙沼市街地へと向かった。

灰色の雲に覆われた空、ときおり雨がパラつく。
色を失った空の下に広がる壮絶な景色。車が通りすぎていくだけで人影はない。

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毎回言っているが、被災地の瓦礫(がれき)の片付けはまだまだ手つかずのところが多い。
宮城県を例にとると、今回の震災で出た瓦礫の量は一般廃棄物23年間分(※1)。それがたった1日で出現したわけだ。震災から数ヶ月ではどうにもならない場所がほとんどではないか。

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(転がったままのタンク)

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(気仙沼魚市場付近)

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(魚市場の時計は止まっていた。恐らくこれが津波が来た時刻だろう)


今日の避難所ライブ、1本目は気仙沼高校体育館。
今回、スタッフとして同行してくれたリナちゃんはこの高校の3年生だ。

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この学校に通う生徒達の大切な足であったJR気仙沼線は、その線路と駅施設のほとんどが津波に流されてしまった。リナちゃんも電車通学組だったが、今は毎日バスで1時間半かけて学校に通っている。
しかしバスでも通えない地域に住んでいる生徒も多く、そんな子ども達は学校の施設に泊まり込んでそこから教室に通っているのだ。

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(気仙沼高校生徒のことを「気高生(けこうせい)」と呼ぶ)

この学校には2つの体育館があって、小さな方は避難所として使われていた。大きな方の半分は救援物資置き場、残りの半分を生徒達が体育館として使用している。

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(バスケット部の生徒達。奥に積み上げられているのが救援物資。ボランティアの皆さんが仕分け作業に汗を流していた。)

野球部は普段、雨が降ったら体育館で練習するのだろうが、両方の体育館が使えないためだろう、校舎の中をランニングしていた。

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与えられた状況の中で出来ることをやる。このチームは野球が強くなる事以上のものを学んでいくのだろうと思った。


30分ほど敷地内を見て回った後、13時よりライブ開始。

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避難所でのライブを重ねる度に実感することがある。
僕は1999年のソロデビュー直後、4ヶ月間で250本という膨大な数のライブをやった。
スーパーのレジ横、駐車場、社員食堂、飲み屋、そして路上…。ありとあらゆる場所でライブは行われたが、そのほとんどは生声生ギターによるものだった。
「大きな声」と「届く声、響く声」とは違うことがわかって、僕の発声方法は大きく変化した。
1日に何本もライブをやる時のペース配分や声の回復にかかる時間、聴く側の雰囲気に応じてライブの長さや選曲を変えていく事もその場で学んだ。
その全てがこの避難所ライブに生きている。あれはこういうことが起こった時のための準備だったのではないか?と思ってしまうほどだ。

多くの人が集まってくれ、集中して歌を聴いてくれた。
喜んでもらえたように思えたが、眠ろうとしていた人の邪魔になっていたかも知れない。
お騒がせしたことをお詫びしつつ、次の会場へと向かう。
(→その2へ)


※1…宮城県の発表による。あくまでも「量でいえば23年間分」ということだろうが、その瓦礫が散らばっている場所や大きさ、回収時の難易度を考慮すればより多くの時間がかかると思われる。一時は「160年間分」という話しも出たほどだ。


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コメント

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1 ■元気もらえます

サトルさんの言葉で語られる被災地の様子、避難所の様子。どんな報道よりも身近に感じて読ませてもらっています。

これまでのすべてのライブがここで歌うためにあったという感覚。
それって・・すごいですね。
でも、実感なんだと思います。

迷惑じゃなかっただろうか・・というサトルさんの気遣いもちゃんと伝わっているように思います。
6月になりましたね。
今月はスケジュールがいっぱい。
お身体にお気を付けて。

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